急に行きたくなってきた!

年十年ぶりに出てきたもの!

少し探し物をしていて何年も整理したことがない押入れを整理しました。
断捨離とは全く無縁な空間で見つけたものは、昔の北海道ガイドブック3冊。
「とらべるまんの続北海道」1985年7月6日発行 600円
「あくと」1987年8月15日発行 300円
「とほ」1986年6月1日初版発行 150円

「とらべるまんの続北海道」と「あくと」は旅行ガイド、「とほ」は民宿ガイドです。
今の「マップル」や「るるぶ」とは比べ物ならない、原始的なガイドです。
写真一切なし、地図は手書き、「とらべるまんの続北海道」と「とほ」は本文も手書きです。
主要な観光地にはまったくふれていないのに、誰も見向きもしないようなマイナーなポイントはやたら詳しい。
「とらべるまんの続北海道」の表紙には「この本は、とらべるまん独自の体験と実地調査をもとに、道楽で書き上げたものです。そのため独断と偏見に満ち満ちており、まれにアレルギー反応や中毒症状をお起こす恐れがありますが、当方はいっさい関知しません。」
とありまったくこの通りの内容です。
距離感のまったく分からない地図もあり、よくこんなもので目的地にたどり着けたものです。
1ぺージ目には
「もしあなたが若いなら、荷物を背中にかついで旅をしよう。
ファッションブックから抜け出たような恰好をして行っても、北海道はおもしろいところではないのです。夢ゆめ、バックを片手にサンダルはいて車に乗ってなどとは考えないことです。いくになってもできそうな旅は、もっと年をとってからにしましょう。今しかできない若い旅、それがここにはあるのです。さあ、自分の足で大地を踏みしめよう、これがとらべるまんの北海道なのです。」

こんな旅してたな~

こんな文章に誘われて昔は旅をしました。
計画は青森までの夜行列車と連絡船で、あるいはフェリーで北海道に到着するまで。
それ以降はまったく無計画です。
宿泊の半分くらいが夜行列車の座席。
当時は札幌から、稚内・網走・釧路・函館方面に毎日夜行列車が走っていたような気がします。
たまに、ゆっくりしたくなったらユースホステルや相部屋の民宿や時には大学の寮に宿泊。
当時は大学は黙認していたのかもしれませんが、大学寮に泊めてくれるところもありました。
北大の寮などは1泊300円位でした。
ユースや民宿もクセモノで、北海道一周を目指しているはずが、その民宿にはまってしまい何週間も居付いてしまう光景が普通に見られました。
私自身もあっちこっちでこの民宿の罠にはまってしまった1人です。
特にどはまりしたのが、知床半島の付け根斜里の町から14キロの越川というところの見民宿「花板」。
民宿のおやじが元寿司屋だったのでついた名前。
「道東のすべて3日間でみせます」と大ぼらの看板(落書き)がありました。
別のユースホステルであった人に寿司が食べ放題と聞いて罠にはまってしまいました。
1泊3,500円だったと思います。
斜里の町から民宿に電話すると迎えに来てくれました。
14キロなんで30分位かなと思っていたら15分で。
送迎車に乗って理由が分かりました。
今ならとんでもないことですがとりあえずとばす、すごいスピードです。
それに信号もほとんどないので、民宿まで15分かかりませんでした。
民宿について驚いたのは、部屋も風呂も食事の時間もまったく説明なし。
やたら人はいるし、どれが民宿の人かわからないし。
大体初日にオーナーがわかり、2日目にヘルパーさんと長期の客の区別がつきはじめ、3日目になるとようやくスタッフの名前と顔と人数がはっきりするという恐ろしく不親切ですが、楽しいところでした。
食事は噂通り初日はお寿司。
食べ放題ではありませんでしたが、食べれない量が出てくるので実質食べ放題です。
そのあとせっかく夜行列車ではないから風呂に入りたいのですが、一向に風呂の話がでてきません。
外でみんなで何か喋ったり、ギターを弾いている人も・・・
ようやく風呂と言う言葉が出てきたと思ったら車やバイクに分乗してどこかにでかけます。
2分もかからないところにある越川温泉に到着。
電気がないので車のバッテリにコードをつないで、浴室の電気をつけるという手作り感満載の温泉です。
脱衣場も誰かが持ちこんだソファーがおいてあったり、かなり味のある造りです。
湯船も大きくなく、もちろんシャンプーなどは常備されていません。
でも最高でした。
このあたりから多分罠にはまりかけているのだと思います。
外にでると虫の声と星空。
そんなもの北海道では見慣れているはずが、なにか違う感じが。
この少し前までは念願のお寿司も食べたし、もっといろんなところに行きたいので1泊で退散するつもりでした。
でもこのあたりからもう1泊してもいいかもと揺らぎ始めてきました。
まだまだ北海道で行きたいところはあるし、でもここの居心地はいいし。
でもまだこの時点では明日出発する気持ちの方が勝っていました。
その後、民宿に戻って雑魚寝。
まるで修学旅行のような気持で一夜を過ごしました。

翌朝・・・

ここからは次回書きます。
でもここまでは無理でも気ままに思い立ってまた北海道に行こうと思っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?