やっぱり延泊

翌朝起きて朝ごはん。
朝ごはんもなかなかのボリュームです。
朝ごはんが済みそうな時間に、今日のツアー予定が発表されました。
そこの民宿ではほぼ毎日、どこかにみんなで出かける日帰りツアーをやってたのですが、そんな説明の前夜には全くありませんでした。
何か面白そうなので、その日の朝出発する予定は夜行に変更してツアーに参加することにしました。
行先は山の中の温泉で名前は秘密です。
どうも今は不用意に行ってはダメな場所みたいなので、秘密にさせてください。
未舗装の道を30分近く走った場所にあります。
付近はヒグマの出没地のようなので。クマよけの鈴を何人かがもっていました。
そこは幅が5メートル位の川というか渓流が流れている場所す。
河原に2か所の温泉和沸いていて、1つは岩をくり抜いたもので、もう1つは川を掘ったものです。
岩をくり抜いたものには、苔のようなまりもののような緑色のものが浴槽全体に繁殖していて、最初に入るとそれが舞い上がって決して管理された温泉ではないこと、またあまり人が入っていないことが良くわかります。
そこでは特に何をするわけでもなく、ただただ温泉に入って途中でお握りとみそ汁の昼食を食べるだけです。
釣りをする人もいて、川底の石をひっくり返して川虫を餌にしていました。
なんとなくみんなと話していると、知床岬まで船で行くツアーもやっているとのことでした。
知床岬までは道がないので、通常は山歩きの装備で多分片道2日位はかかるはずです。
いつか行ってみたかった岬に観光船ではなく、小型船で行けるのには非常に興味がわいてきました。
翌日そのツアーがあるかどうかわ分かりませんし、誰に聞いても予定は未定でしたが、とりあえずその場でもう1泊を決め込みました。
これが連泊のはじまり。
2泊目ともなると仲良くなってきた人もいたり、その日が初泊の人からはなんとなく頼られたり、1年生から2年生になったようなかんじです。
2日目の夜はびっくりするくらいのいくら丼。
ただ記憶少しあいまいなので、もしかしたら他の日のメニューだったかもしれません。
また前夜のように温泉に。
初めての人はなんとなくどこに行くのか不安そうなのも、またちょっと面白い風景です。
翌日は摩周湖方面へのツアーに決定。
この日は仲良くなった方のバイクの後ろに乗せてもらいました。
裏摩周から普通はいけないところにも行って大満足です。
そして翌日いよいよ知床岬へのツアー開催です。
民宿から港まではクルマで約20分。
これもかなり飛ばしてなので、普通で行けば30分です。
お握りとお茶とお菓子をもっていざ乗船。
前回のツアーではかなり船酔いが出たと聞いていたのですが、この日は静かな池のような感じで全く揺れもありません。
2時間ほどでしょうか知床岬の先端に到着しました。
本当は上陸は許可がないとダメなようですが、当時はこっそりと上陸していました。
その後は食事を食べて再び出港。
岬の沖付近で船を止め、船から海に飛び込みシュノーケリングを楽しみました。
といってもサンゴやカラフルな熱帯魚が見れるわけではなく、海草といても地味なサカナばかりでしたが。
しばらく海を楽しんだあと、帰港することになりました。
この帰り道で大アクシデントが発生。
なんと漁船の水冷装置に不具合がおき、オーバーヒートです。
黒煙がエンジンルームから一瞬ですが出てきました。
船長が修理を試みますが、まったく直る気配なし。
2時間程漂流したあと、たまたま付近を通った船が様子がおかしいので近よってきてくれました。
その船からロープを渡してもらいえい航です。
行きの2倍位の時間をかけて帰港した時は、8月のまだまだ日が長い時期でしたが真っ暗になっていました。
携帯電話などまだない時代です。
船の無線でなんとか民宿に無事だけは伝えていましたが、かなり心配していたようです。
結局民宿に着いたのは9時前。
それからの夕食は何を食べたのか記憶にありません。
こうしてこの民宿にはまってしまい、結局9泊もしてしまいました。
他に行きたいところがいっぱいあったのに、とんでもないところにつかまってしまったものです。
その後、何度か学生時代に北海道には行きましたが、結局いつもここで大半の時間を費やしてしまってました。
何が良かったのかはわかりません。
寿司、ツアー、温泉、オーナーや宿のヘルパーさん、同宿の人達。
どれも楽しい思い出ではありますが、これが決定打だというものが思い当たりません。
でも、当時は海外に行くよりなによりここが一番でした。
あえて上がると居心地なのでしょうか?

もう今ではこんな経験はできないと思いますが、もし時間が数日で空くようであればまたこのあたりに行けたらと思っています。
当時の何分の一しか時間はありませんが、少しでも以前のような感触を感じられたらと思っています。
数日の休みが取れたら、ANA・JALの株主優待券販売のサイトで優待券を買ってすぐに出かけたいものです。

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