ながしよみ⑨
残暑
猛暑で沸騰した色は飛び込む景色をより鮮やかにした
塗装仕立ての壁は地中海から来たような顔をして蝉時雨を仰ぐ
その中であなたの浮かぶ境目だけが淡く
朝顔の群れに溶けていく
空白の便箋 転がるブルーブラック
紡ぎたいことほど違うものになり
心とかけ離れていく気がした
あなたの溶ける今日この頃
朽ちたひまわりの中
麦わら帽子を突き抜ける日差しが眩しくて
後頭部につい投げかけた空耳
振り返るあなたは
輪郭を取り戻す
こんにちは。最近某ロゴの命の輝きが有名ですね。うちのベランダではプランターでボチボチ輝いています。
(執筆者 すいか)