虚夢十行 〜レンズの夢〜

「覚えたからな。お前の顔、覚えたからな」
 太く威圧的な人差し指の先が向けられる。
 注意しただけで、自分より歳下というだけで唾を飛ばさんばかりに怒鳴る男。相手がわめき散らすほど、こちらの頭は冴えてきて、社名付きの名札をすっかり把握してしまったほどだ。あとでしかるべく所に報告しようと顔を上げる。二階建てを超える車輪がクレーマーも、店も、全て薙ぎ払っていってしまった。真っ白の背景。ガラスレンズがこちらに向いていた。


こんにちは。すいかです。今日はほんのり実際見た夢をもとにしました。しばらく郵便局員が怖かったです。

(執筆者:すいか)