許された子どもたちという映画

今年1番楽しみにしていた「許された子どもたち」

ついに観てきました。

本当は東京まで行きたかったけれど、東京に行く自信がやはりなく…行ける範囲の場所で公開するという情報を聞いたので、観に行ってきました。

noteではネタバレなしの感想を書きたいと思います。

以下長文です。🙇‍♂️

ざっくり説明すると、許された子どもたちは、いじめの加害者を描いたお話で、いじめをしたことにより同級生を殺してしまった少年やその周りの人達のお話です。この題材なのでR15指定の可能性もあったそうですが、PG12で公開されています。なので、中学生に特にみていただきたい。高校生にも。映倫ナイスです。

まず、許された子どもたちに出てくる劇中の子どもたちの年齢(13歳~14歳)の頃、自分はいじめの被害者でした。今回のお話は、いじめの加害者を描いたお話なだけあって、した側の気持ちをどこまで描いているのだろうという気持ちで鑑賞しました。

冒頭のシーンから狂気を感じる作品だったので、ここからどんな感じで話が展開していくのだろうと真剣になっていきました。

許された子どもたちの許されたの意味は、いじめで人を殺したにもかかわらず、少年の発言などに十分な証拠がないということで罪を免れたということです。そのシーンがかなり衝撃的ではあったものの、シーンの表情とかで殺すつもりは本当にあったのだろうかとも思えてしまうシーンだったりと色々考察が膨らみます。結論殺してしまったので許されたのはもちろんダメですが。

しかし、裁判で許されたとはいえ、世間は許しませんでした。その世間のシーンがすごく痛い程描かれていました。

個人的には、あるシーンで下駄箱が出てくるのですが、下駄箱でいじめられた経験があるため、こういういじめは減らないのかなと感情移入したシーンでした。そしていじめられている子を誰も助けないという。いじめられている側にも原因があるんだよというセリフとか感情を惜しみなく表現していたところは評価が大きいです。おかしいという気持ちにさせてくれた。いじめられている側が悪いということは絶対にありません。それがすごく伝わる作品になっていました。

とにかく主人公の孤独感が凄い。母親の擁護がすごいとはいえ。いじめる人はどこか弱いところがあるのかなという気持ちにもさせられました。

この作品、色んないじめやいじめに関する本を参考としたそうです。エンディングで沢山の本の名前が出てきたことに本気を感じました。

あと、キャロルという少年が出てくるんですが、キャロルのモデルは、動画サイトで悪い意味で有名になった少年。このキャロルという存在がこの作品を更に深くしています。明るいシーンではないけど、ここを是非観てもらいたい。これこそ社会へのメッセージな気がしました。

そして個人的に思うのは食事のシーン。この手の作品は、食事のシーンがやけに暗かったり、お世辞にも料理が美味しそうとは思えないのが特徴で、料理にそういうのが出ているかなと思いました。(すごく勝手な意見です。)他の社会派作品にも言えることで、そういうのが物語っているなといつも思います。ただ、この映画にも明るいという表現は変だろうけど、そんなシーンもあって、そこの食事は輝いて見えていたのもなかなか出来ない表現だなという感想です。ただ、明るいシーンもどこか暗さを感じた。

そしてこの作品で1番思うことは、被害者の親とか兄妹(姉が妹かが不明だけど)のシーン。観ていて辛かった。本当に起きてしまった事件でも、被害者の親は日々色んなことと戦っているんだろうなとそういう気持ちになりました。

ネタバレなしで書くには限界があるのでここら辺にしておきます。

フィルマークスにはネタバレありで書こうと思います。

長文ありがとうございました。