日記　＃『いい人』

泣きたくなって下を向いて、目に涙が溜まって視界が歪んで。今泣いたら止められない、泣いちゃだめだと思って上を向いて涙をしまう。

その瞬間、閉塞感と後悔が一気に押し寄せる。苦しい。この負の感情を吐き出してしまいたい。なぜ泣かなかったのだろう。この気持ちはどうすればいいのだろう。

自分なりの発散方法も何も見つかっていなくて、人におすすめされた方法を試そうと思うけれど、最後の一歩が踏み出せない。

スタートラインに立とうと思って、歩き出すことは簡単にできるのだけれど、現在地とスタートラインとの距離がいつもどこか遠い。
そこまで行く間に我に返るか寄り道をしてしまう。

人の幸せに気がつける人は、人の苦しみに気がつける人。色々な人の心の動く瞬間に立ち会ってきた人だから、人一倍優しい。

世の中には自分よりも辛い人なんてたくさんいて、そんな人を見かける度に、自分のことを疎かにしてしまいがち。

だからこそ、自分のことを大切に出来ない誰かのことを、私が大切にしたいと思う。

数週間前に書いたらしい、メモ。

この人は、『いい人』になりたいんだろうな
と、他人事のように思う。

これは数週間前の自分に対して思うことなのだけれど、
他人に優しくしようと、大切にしようと思っている人は、どこか満たされていないのだと思う。

他人に期待したくて、優しい人だと思いたくて、人のことを褒め始める。

誰かに大切にされたくて、でも自分が自分のことを大切にするのはなんだか虚しくて。そんな自分を誰か大切にしてと願いながら、「大切にしたい」と言葉にする。

でも結局のところ、誰のことも大切にはできていなくて。そんな余裕なんて端からなくて。何も変わらない自分に嫌気がさす。

もう負に突入してしまった今の自分からすると、自分なんて口先だけの人間で空っぽだなと思ってしまう。

負になったときは、ネガティブで、何かを否定したくなる。それでも他人を否定するのは人として救えない気がして、自分をとことん責めてしまう。

もうこんな性格やめたい

やっぱり、『いい人』になりたい。
まだ、なれない。