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映画レビュー

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2021年5月の記事一覧

雪の断章

あらすじ:孤児の少女・伊織(斉藤由貴)は養家の那波家から虐待され、広瀬(榎木孝明)に引き取られる。10年後、伊織は広瀬と親友の津島(世良公則)に見守られ、美しい少女に成長していた。ある日、那波家の長女・裕子(岡本舞)が何者かに殺害され、伊織に疑いがかけられる。 徹底したリハーサルで撮影に臨み、長回しのワンカットの巨匠 相米慎二監督作品であり、斉藤由貴さんの初の主演映画である。斉藤さんは、印象的だったシーンについて「12月の豊平川にズブズブ入ってハトを助けるシーンで、本当にこ

スリー・ビルボード

あらすじ:ミズーリ州の田舎町。娘を殺されたミルドレッド(フランシス・マクドーマンド)は犯人を逮捕できない警察に苛立ち、警察を批判する三枚の広告看板を設置する。彼女は、警察署長(ウディ・ハレルソン)を尊敬する彼の部下(サム・ロックエル)や町の人々に脅されても、決して屈しなかった。やがて事態は思わぬ方へ動き始める・・・ マクドナー監督が実際に見た三枚の看板でイマジネーションを膨らまし、製作された今作品。マクドナー監督は英国ロンドン出身。外側にいるからこそトランプ前大統領によって

サニー永遠の仲間たち

あらすじ: ナミは夫と高校生の娘に恵まれ、主婦として平凡だが幸福な毎日を送っていた。そんなある日、彼女は母の入院先の病院で高校時代の親友チュナと思わぬ再会を果たす。25年ぶりに再会した友人はガンに侵され、余命2か月と宣告されていた。チュナの最後の願いはかつての仲間たちに会うことだった。 思った以上に良い作品でした。 甘酸っぱい青春は万国共通なので、惹き込まれました。 サニーのメンバーを介して、自分の青春を回想するので泣けてくるのかなぁ・・・。 エンディングのダンスは、涙を

冷たい熱帯魚

あらすじ:熱帯魚店を営んでいる社本(吹越満)と妻の関係はすでに冷え切っており、家庭は不協和音を奏でていた。ある日、彼は人当たりが良く面倒見のいい同業者の村田(でんでん)と知り合い、やがて親しく付き合うようになる。だが、実は村田こそが周りの人間の命を奪う連続殺人犯だと社本が気付いたときはすでに遅く、取り返しのつかない状況に陥っていた。 今の日本映画は漫画の実写化やドラマからの映画化等、国内の観客のみを意識して作られている作品ばかりである。世界中の観客を意識し、世界の賞レースで