ありのまま

自分の武勇伝、ではなく、隠したい昔話。
どれほどの効果があるかはわからないが、誰かと仲深めるプロセスにおいて、大きな力を発揮することがある。

単なる自己開示で片付けることもできるが、かなり勇気のいることだ。ブランディングされた自己像が一瞬にして崩れる可能性があるからである。人を殺したことがある等極端な過去は除くとして、犯罪をはじめとする暗い過去、恥辱を受けたあるいはモラルを疑う非道な経験はその人の動物らしさ(=人間臭さ)を如実に表す。

同性同士はおおよそ共感できたり共有にさほど気を遣わない(ことが多い)が、異性となると難しい。パートナーに打ち明けることによって関係がよくなるかあるいは崩壊するか、悩ましいところではある。

基本的には持病を打ち明けることと効果は同じだ。生まれつき足が弱い、心肺機能が平均以下、大きな音が苦手など。これらは相手に告げることにより、居心地や関係性に大きく作用する。つまり、例えばいじめを受けたことがある(またはしたことがある)カミングアウトは、過去のカルテや傷跡を見せることと同じで、ある関係性においての相手への信頼や安心感を表すのである。弱みを見せるギャップ効果は、ガス抜きとして役に立つ。

打ち明けたことによって関係が終わるのであればその程度だったと、割り切ればいい。

#嫌われる勇気

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