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「成功の味を占めよ」4年・伊藤 大心

「1年後の成功を想像すると、日々の地道な作業に取り組むことができる。僕はその味を占めてしまったんですよ」











この1年間、パフォーマンスは確実に上がった。




周りからもそう言われることは多かったし、自分でもそう感じている。


正直なところ、パフォーマンスを上げることは簡単だった。

思っていたよりも、簡単だった。

日々、ちゃんと寝て
日々、ちゃんとした食事を摂って
日々、自分に合ったトレーニングをして
日々、ケアをして
日々、試合に向けて準備をする。


でも同時に、それ自体にはなんの意味も無いことも知った。


パフォーマンスと結果は全く別物である。


どんなにチームを助けるプレーをしても、どんなに走っても、
勝てなければ、
良いプレーだったね
しか残らない。


結果がすべてとは思わないけれど、結果が出なければ始まらないものがとてつもなく多いということを身に染みて感じた1年間だった。


自分のパフォーマンスを上げて、チームを勝たせたいと思ってきた。

その一心でそれなりにパフォーマンスを上げることはできた。

東京都大学サッカーリーグ1部という狭い世界の中での話だが。
伊藤 大心というもっと狭い世界の中で、高校3年間ひたすら四つん這いになり仰向けになりリハビリしていた頃と比べれば、びっくりするくらいの成長だと思う。


けれども結果は残せなかった。
努力が足りなかったとか、実力が足りなかったとか、そうではなくて、もっと他の何かが必要なのだと思う。


結果的に、パフォーマンスと結果が出ない現実のギャップに悩んだ1年であった。
結局、自分のことで精一杯で、チームを変えられるだけのもっと他の何かを生み出すことができなかった。
それが何か分かるようで分からない。


先日、亜細亜大学の関東2部昇格が決定する瞬間を目の前で見た。
そこには、俺がこの1年間で体現したかった、生み出したかった何かがあった。




決して、自分のパフォーマンスを蔑ろにしてでも勝利を目指せと言っているわけではない。
実際に自分のプレーの幅が広がり、相手がゆっくり見えて、楽しくプレーできたのは間違いない。けれども自分の良いプレーよりも、勝った時の喜びや高揚感は格別だった。


あのゴールの瞬間、あのホイッスルが鳴った瞬間のことは鮮明に覚えている。
抱き合ってる奴ら、疲れて倒れてる奴、叫んでる奴、笑ってる奴。


勝てなかったこととか結果を残せなかったことへの悔しさとかじゃなくて、みんなともっと喜び合いたかった。勝った時に見たみんなが喜んで嬉しそうにしている風景が頭に焼き付いて離れなくて、もっともっと勝ちたかった。けどなかなか勝てなかったわ。ごめんな。会場遠くても応援来てくれて、でもなかなか勝てなくて。悔しいなあ。


だからこそ、結果が欲しかった。



それでも、サッカーへの情熱は注いできたつもりだ。どんなに勝てなくても、そこを見失ったら終わってしまうような気がして。何より、みんなと喜び合いたかったから。

こんだけ一緒に喜びたいと思える仲間がいるって幸せだなあ。




先輩方
可愛がってくれてありがとうございました!入部した時に4年生を見て、大学生ってすげーって思ったのを思い出しました。先輩方の背中を見て走ってきた僕も、背中を見せる側となり、もう引退してしまいました。僕たちの代では結果を残せませんでしたが、後輩たちがやってくれると思います。これからも応援よろしくお願いします!
ご飯連れてってください!



後輩たち
頑張れ!結果出すために、勝つために、練習しろ!考えろ!トレーニングしろ!休め!笑え!どうなりたいのか想い描いて、強い想いを持て。考え続けろ。ひとりひとりがチームを勝たせられる存在になれ。休むなら休んでまた走りだせ!俺はまだまだ甘かった。足りなかった。みんなならできる、頑張れ!もし何かあれば連絡くれ。1カ月以内には会いに行く。



同期へ
みんな4年間ありがとう!ほんとにおもろい奴らばっかで大好きです。4年間ほぼ毎日当たり前のようにサッカーして、飯食って、くだらない話して、楽しかったなあ。最後の1年間は、俺に副将を任せてくれたけど、らしいことはひとつもできなかった。さっきも書いたけど、これだけ多くの時間を共にしてきたみんなともっと喜び合いたかった。喜ばせたかった。悔しいね。みんなの存在はすごくエネルギーでした。ありがとう。これから、もっと喜べるように輝けるように、それぞれの新しい舞台でがんばっていきましょ!これからもたくさん集まろう!



お父さん、お母さんへ
まずはここまでサッカーを続けさせてくれてありがとう。本当に感謝してます。おかげで、素敵な仲間がたくさんできました。小学生のとき、相手が怖くて試合放棄しそうになったこと。中学生のとき、怒られてばっかなのにいっぱい試合観に来てくれたこと。高校生の時、何度も何度も病院に行かせてくれたこと。いろいろ思い出すね。ずっと悔しいばっかで、高校ではほとんど試合に出れなかったけれど、大学最後の試合を2人に見せることができたことは本当に良かったなって思います。これからもよろしくお願いします。



他にも色んな方々にお世話になりました。
ガルーダのみんな、杉野のみんな、久我山のみんな、宮コーチ、クーバーの方々、ハマさん。
ありがとうございました!


これからは、結果を出すに値する人間になりたいと思います。「もっと他の何か」を見つけたいと思います。
甘えんな!考え続けろ!笑え!休むな!休め!
伊藤 大心、まだまだ走り続けます。

かっこいい文章にしようと書き始めましたが、途中から思ったことをばーっと書いちゃいました。
これで終わりにします。
*冒頭の文章は本田 圭佑の言葉です。ブログの内容とは関係ありません。



最後の引退ブログは、
最初の練習の時に、「なんだこの上手いひょろのっぽ」と思った髙野 陽です。
江の島の落ち着いた雰囲気の海鮮丼屋で、音を立ててしらす丼を貪り食っていた時は、本当に友達を辞めたくなりました。
では最後、かっこよく締めちゃってください。

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