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「やめたいと思っていたときの話」3年・水口瞳

同じ伊豆出身、同期の関大陽からバトンを受けとりました、総合人間科学部社会学科3年マネージャーの水口瞳です。

今回の部員ブログは何を書くか悩みました。入部前からサッカーを観ることは好きでしたが、選手経験もマネージャーの経験もなく、「これまでのサッカー人生」における挫折や成功が思い浮かばなかったからです。
しかし、上智大学体育会サッカー部での経験も可ということで、体育会サッカー部での経験について書いてみようと思います。部活をやめたいと思っていたときのことを。
最後までお付き合いいただけると幸いです。




私が部活を続けるか悩んでいたのは1年生のとき。
同期にも伝わっていただろう。2年生になってから「正直、瞳はやめると思っていた」と言われたことがある。


4月、選手や他のマネージャーが入部を決め、部員として練習に参加していく中、私は最後まで入部するか迷っていた。LINEグループに最後に入ったのも私だった。

両親も入部に賛成ではなかった。

反対する理由も分かったし、それでもやると即答できなかった。
しかし諦めきれず、これ以上待ってもらうのも申し訳ない、やってみようくらいの考えだったのだろう。入部の期限が迫る中、大した動機もやる気も覚悟もなく入ってしまったと振り返り思う。


今だから言えることであるが、私が部活をやめようか悩んだのは、同期のマネージャーに対して劣等感を抱いていたからだ。


同期のマネージャー甲村南海子(以下:なみこ)は当時から仕事ができた。積極性とやる気もあった。チーム荷物を一番把握していたのはなみこだったし、選手の名前を一番早く覚えたのもなみこ、分からないことがあったとき同期が一番に聞くのもなみこだった。授業の関係で私の方が多く部活に参加しているのに、と比べたこともあった。
「なみこばかりで私のことは頼ってくれない」と思ったが、彼女は確かに部活に貢献していたので、疑問は抱かなかった。4年間続けるのだろうな、と他人ごとのように見ていた。


部活を途中でやめたくなると容易に想像できたのだろう。「とりあえず1年。何があってもやめない。やると決めたからにはやり抜く。」入部を決めた4月21日の日記にそう書いてある。

これが結果的に功をなしたのかもしれない。1年は頑張ろうと決めたから続けられたというのも一理ある。しかし、それだけではない。

私には部活をやめる勇気すらなかったのだと思う。退部を言い出すことが怖かったし、部員と大学で会って気まずくなることも避けたかった。後ろ指を指されるとでも考えていたのだろう。迷っているうちに入部から3ヶ月が過ぎた。


「やめます」と言う勇気がなく、夏までずるずる続けた私は、「あ、もうやめられない」と悟ることになる。お互い「続ける自信がないね」と話していた子が別の場所で頑張ることを決め、当時の1年マネージャーが3人から2人に減ったからである。退部を相談するタイミングを完全に逃したと思った。


その後、Aの合宿に帯同し、1年の私ですらいないと仕事が回らない日々を経験した。給水の時間を気にしながら、スクイズボトルを持ってひたすら往復する。誰でもできることだが、自分がその練習に行くことがチームにとって意味のあることだと思えた。
なみこへの劣等感も、仕事に慣れた夏の終わりにはなくなった(もっとも私が勝手に比較していただけであって、なみこが入部してから変わらず仕事熱心なのは言うまでもない)。

代替わりのころには部活が大好きになっていた。4年生の引退が本当に寂しかった。「とりあえず1年、何があってもやめない。」そう考えていた私の中に、気がつけば退部という選択肢はなくなっていた。


部活が大好きになってから、当時の私が部活を辞める勇気を持たず良かったと心から思う。


そして、今では3年生。大学サッカーも折り返し地点を過ぎ、半年後には最高学年になる。


私の今シーズンの目標は「最高学年になる準備」。一番上になったとき、できませんでは示しがつかない。怪我人の対応や選手ごとのテーピングなどまだまだ課題は山積みなのに、準備をできる期間は半年しか残されていない。
「最高学年になったら一番上という理由で頼られる」先輩マネージャーが言っていた。だからあと半年、もっともっと吸収して、先輩マネージャーが引退することによる選手の不安を減らしたい。

そして来年、やりきったと笑って引退する同期を隣で見ていられたら、これほど嬉しいことはない。



最後まで読んでいただきありがとうございました。引き続き上智サッカー部を応援していただけると幸いです。


次は4年、UT(ゆーてぃー)さんこと、河野雄太さんです!同期のみならず後輩からも愛されるゆーてぃーさんはどんなサッカー人生を送ってきたのでしょうか、お楽しみに!

#上智大学 #サッカー #不二聖心女子学院 #部員ブログ

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