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5/30(日) 東京都2部リーグ戦 第5節vs東京理科大学マッチレポート #3

週を通して雨が多かった今週のうっ憤を晴らすかのような晴天。5月30日、東京都リーグ第5節東京理科大学とのゲームに臨む。

先週は都立大との一戦。開始早々にCKから先制するも、相手CKからすぐに追いつかれ、その後は終始相手のプレスと縦に早いシンプルな攻撃に苦しめられ、なかなかいい形を作ることができなかったが、終了間際のFKから勝ち越し点をなんとかねじ込み、勝ち点3をもぎ取った。

対する東京理科大学はここまで1勝2敗。開幕2連敗を喫するも、前節は桜美林に5-2と大勝し、連敗ストップ。勢いそのままに連勝を狙う。

上智のスターティングメンバーは以下の通り。
羽藤 宏太朗(C)(4年/#1/GK/國學院久我山高校)
古宮 由視 (4年/#4/MF/東京武蔵野シティFC U-18)
三井 慎司 (3年/#82/DF/藤枝東高校)
関 大陽 (3年/#6/MF/湘南ベルマーレU-18)
三谷 宗 (4年/#7/MF/日本大学鶴ヶ丘高校)
伊藤 大心 (3年/#78/MF,DF/國學院久我山高校)
池田 総一郎 (4年/#10/FW/県立川和高校)
神田 辰丸 (3年/#14/MF/國學院久我山高校)
羽鳥 颯 (3年/#17/MF/昌平高校)
野田 祐成 (2年/#48/DF,MF/國學院久我山高校)
大山 諒(3年/#88/MF/武南高校)

サブは以下の通り
小熊 崚介(2年/#28/GK/暁星高校)
林 陵(1年/#20/DF/桐蔭学園)
小堀 耕太郎(3年/#38/MF/桐蔭学園)
菅 雄太郎(2年/#55/MF/八千代高校)
宮原 正弥(4年/#8/MF/國學院久我山高校)
古山 悠人(2年/#80/MF/新潟高校)
松本 浩己(4年/#9/FW/東京都市大学付属高校)

 夏を思わせる暑さの中、相手ボールでキックオフ。理科大はボールを後ろに下げ、ダイレクトで上智の左サイドへと大きく蹴りだす。これをはじき返すことができず抜け出され、クロスを許す。ゴールラインを割ると思われたこのクロスが左ポストを叩き、不運にもゴール中央で待ち構えていた相手FWの足元へ。これを難なく相手が沈め、開始わずか20秒で先制ゴールを食らってしまう。

その後攻勢に出たい上智は後ろからのフィードや前から圧力をかけ続けることでチャンスを作ろうとするが、トランジションの速さや運動量の面で、先制点を奪い勢いに乗る理科大を上回ることができず、なかなかいい形が作れない。

30分、野田の縦パスを受けた池田が右サイドへ展開。大山がクロスを上げ、ファーサイドに待ち構えていた神田へ。神田の折り返しを池田が再び受け久々にシュートチャンスが訪れるも相手ディフェンスがブロック。

ブロックを敷く相手に対して、自陣で自由にボールを持てる時間が続き、徐々に小気味よくパスが回るようになってくる。

33分、三谷→羽鳥→三谷とつなぎ左ハーフスペースを攻略。三谷から神田へと繋ぎシュートに持ち込むも相手GKが防ぐ。

前半は少しずつ自分たちのカラーでもあるボールを丁寧に保持しながらゴールに近づくスタイルが随所に見られたが、決定的なチャンスには結びつかず終了。

試合前手を合わせるイレブン


後半開始から羽鳥に代えて松本、三谷に代えて菅を投入し攻撃の活性化を図る。

すると後半6分、羽藤から松本へのミドルパスを通し、1つ内側のレーンに位置していた神田へ。神田から菅と繋ぎ、菅が高い位置を取っていた関へとサイドを変える。関が右サイドに張っていた三井に繋ぎそのままオーバーラップ。三井は外を回る関をおとりに使って、右ハーフスペースに走りこんできた神田とワンツーで相手を置き去りにしてクロスを上げる。これをファーで松本が折り返しゴール前フリーの大山へ。ゴールエリア内からのヘディングとなったがシュートはまさかのGK正面。

揺さぶりながらいい形を作り徐々に主導権を握る上智。19分には相手ゴールキックを野田が回収し左サイドを神田と松本で攻略。クロスに三井が反応するもシュートはディフェンスのブロックに遭う。

25分、神田に代えて小堀を投入。この采配が流れを上智へと一気に傾ける。

29分、野田→伊藤→池田と繋ぎ、池田がカットインから糸を引くようなスルーパス。これを受けた松本がGKと1vs1の絶好機を迎えたが相手GKがこれを足でストップ。セカンドボールに大山が反応するもミートできず。匂いのする形を作るも、同点ゴールとはいかず。

31分には高い位置を取っていた関が右サイドでボールを受けるとカットインから左足を振りぬくも、惜しくもシュートはゴール右。

左に右にボールを振りながら押し込む上智と耐える理科大。34分にはまたも高い位置を取っていた関からスルーパス。これは相手GKが間一髪のところで前へ飛び出す。

40分、小堀から三井と繋ぎ、三井がアーリークロス。これは相手にはじき返されるも古宮がこのクリアボールを左ハーフスペースで回収。もう一度アーリークロスを上げるも中にいた選手とは合わず、ファーの大山に流れる。ペナルティエリア内右方で大山がこのボールをハーフボレー気味に折り返すと、ゴールエリア左角あたりにいた池田へ。これを池田が頭で叩き込み、待望の同点ゴール。エース池田の2試合連発で残り5分スコアはイーブンに。

逆転に向けて勢いづく上智。43分池田が中盤でボールを奪い、菅に繋ぐ。菅が前を向き、右サイドを駆け上がる大山へスルーパス。完全に抜け出し、GKと1vs1になったと思いきやこれはオフサイドの判定。

アディショナルタイム3分、攻め続けるもゴールを割るには至らずここでタイムアップ。

結果は1-1の痛み分け


開始早々事故のような失点を食らったもののなんとか勝ち点1を拾えたことは収穫。また流れの中から初めてゴールを奪えた。ボールを保持しながら相手の守備ブロックを崩す、という今季志向し続けている形がこの試合では何回か見られ、チームとしての進歩も窺えた。

しかし先制点を食らった後、前半は全くいいところが見られなかった。基本の球際・切り替え・運動量というところも相手の方が勝っていた。面食らって、腰が引けて浮足立ってしまったかのようにも見えた。サッカーの試合では開始早々に先制点を食らうことももちろんある。そのような不測の事態を全ての選手が本当に想定できていただろうか?この試合もうまくいくのではないか、といった少しの慢心が見られたようにも思える。そして決定力の部分も未だ大きな問題点として残っている。後半のチャンスの数を見れば、勝ち点1を拾ったというよりは勝ち点3を失ったといっても過言ではない。ここまでの2試合は勝利を収めたので、なんとなく課題として顕在化しなかったが、今回は後半の好機を逃し続けたのが高くついてしまった。普段からチームとして意識をしておきたいところである。

個人にフォーカスすると、ゲームの流れを完全に上智側に持ってきた2人を取り上げたい。

まずは後半25分から登場した小堀。持ち前の視野の広さと精緻なポジショニングでボールを呼び込む、配給することで、ボール回しのリズムを作り、ディフェンスラインと前線のリンクマン、攻撃の潤滑油としてチームを活性化。どうしてもビハインドで残り時間が少なくなると落ち着きを欠き、雑な攻撃に終始しがちというのがサッカーの定石であったが、小堀が自分の役割を理解し、持ち味を発揮することによって、チームとして落ち着いて相手を一人一人剝がしながら攻撃を展開することができた。これが終盤の怒涛の攻撃につながった。中盤で飄々といい意味でマイペースにボールをさばき続けるその姿はまさしく「職人」。今後の活躍にも期待がかかる。

途中出場で流れを変えたMF小堀


もう1人は関。エアバトル、相手FWとの駆け引きやカバーリングなど守備者としての基本的なところはもちろんのこと、後半は相手が自陣に引きこもるのを見るや否やCBながらSB顔負けのオーバーラップからのドリブル突破、カットインからのシュートなど三井とのコンビネーションから広いプレーの幅を見せつけ相手の脅威に。ハートは熱く、頭はクールに。よく言われる言葉ではあるが、この日の関はこれを完璧に体現。誰よりも声を張り上げ、闘う闘将としての一面はもちろん、戦局や相手の陣形を誰よりも理解し、狡猾に相手の泣き所を攻撃し続けた。1年時から試合に出場し続け、主軸を務める元気印でもあり希代のファイター、上智の「太陽」が見せた円熟。上智がもう1つ上のチームになるために周りをも巻き込む彼の熱さと飽くなき向上心は必ずや原動力となるはずだ。

守備面でも攻撃面でも大きく貢献したDF関


以下出場選手のインタビューです。

小堀 耕太郎(3年/#38/MF/桐蔭学園)
・今日の試合を振り返って
前半開始直後に先制点を与えてしまい、その後もなかなか自分たちのペースが作れず試合が進んでしまいましたが、後半から少しずつ立て直して、引き分けに持っていくことができたのはこの試合の収穫だと思います。ですが、勝ちきれなかったことは非常に残念に思います。
個人としては、途中から試合に入り、ボールを動かして流れを変えることができましたが、決定的なシーンを作り出せなかったので、自分の強みであるパスでもっとチャンスを作り出せるようにしていきたいと思います。

・今後に向けて
個人としてもチームとしても2部で優勝するにはまだまだ足りない所が多いと思うので、日頃のトレーニングから止める・蹴る、球際・切り替え・運動量など、今まで以上にこだわってやっていきたいと思います。
個人としては、途中からでもスタートからでもチームに貢献することができるようにこれからも準備していきたいと思います。
次節の応援もよろしくお願いします!!

関 大陽 (3年/#6/MF/湘南ベルマーレU-18)
・今日の試合を振り返って
メンバー外の選手たちも観てくれている中、チームの代表として情けない試合をしたと思っています。
根本的に走る・戦うという点で上回らない限り今日のような試合になると感じました。

・今後に向けて
「勝つ」ということにフォーカスしていきます。目の前の相手に一人一人が勝てば、チームは必ず勝ちます。
去年3位という結果で周りのチームはチャレンジャー精神を持って向かってきます。それに対し決して受け身になることなく、上手くもなく強くもない僕たちにでも絶対にできる「チームのために全力で戦い抜く」ことを大事にして、いい準備をしていきます。
個人としてもひたすらにチームをモチベートしていき、ここ3試合で控えめになってしまっていた「本性」を発揮していきます。

次節は6月5日(日)13:10キックオフ。成城大学との一戦に臨む。次節も無観客での開催となるので、Player!での熱い応援よろしくお願いします!

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