「終止符〜夢の終わり、始まり〜」4年・関 大陽

みなさんこんにちは。上智大学理工学部情報理工学科四年の関 大陽です。とうとうこの日がやってきてしまいました。少々長くなっていますが、是非最後まで読んでいただけると嬉しいです。





まず最初に、こんな機会もうないと思うので、自分のサッカー人生を振り返らせてください



ピューマFC→FC下田→MareFC伊豆→湘南ベルマーレU18→上智大学体育会サッカー部


サッカーはたぶん保育園での影響で始め、続けていくうちに自然とプロサッカー選手になるという夢を持ち始めた。小学生時代は、身長とスピードがある１チームに1人はいる、そのでかいやつだった。地元では有名、静岡東部では無名、そんな選手だった。

中学は伊東市まで通っていた。なぜならことごとく他のチームのセレクションに落ちたから。そこから、静岡県トレセンにいきなり選ばれたり、結構いろいろとトントン拍子で事が進んでいった。

高校はベルマーレに進む。理由、プロになりたかったから！！寮生活。苦しくて、楽しくて、苦しい三年間。試合は出れないし、練習ついていけないし、自分の事全部自分でやらなきゃいけないし。僕にとって一生の財産となる経験ばかりだった。こんなにも人って変われるんだってほど成長できたと思う。サッカーも生活面も全部。中学まではサッカーの身支度をも母親にやってもらっていた僕が、自分で洗濯して畳んで、リュックに詰めて、自分で起きて出発する、よくできました！
しかし、今後味わう事のないだろうってくらいの悔しさも味わった。もっと試合には出たかったし、活躍したかったし。プロになることが目的だったのだから、すごく悔しかった。いくら人間的に成長できても、サッカーの試合に出てなきゃ、意味がなかった。なぜなら、プロになるために湘南に行ったのだから。
でも、あのとき、湘南を選んで、行って良かったって心の底から思えている。がむしゃらに這いつくばってやったからこそそう思えている。時さんにはめっっっっちゃくちゃ怒られたけど、本当に感謝している大好きな恩師。一緒に戦った先輩同期後輩、人に恵まれ、サッカーの本当の楽しさ、難しさを学べた時間だった。

そして大学。大学は、サッカー選手になれない事も考えて、上智大学を選んだ。そして、上智を関東昇格に導くことが目標だった。
この四年間は正直言って、人の前に立ち、輝くことのできた時間だった。入学後すぐから、引退を迎えるまで、部員約80人の代表の11人としてピッチに立ち続け、信用される立場としてサッカーをする事が出来た。スペインにも挑戦することができた。
しかし、全く勝てなかった。ことごとく勝てなかった。チームを勝たせることが出来なかった。このチームを関東に昇格させるんだって思って入部した。でも二部に降格した。最終学年の今年も一部の舞台で全然勝てなかった。三年の冬に帰国してこのチームに戻ると決めた時、来年はこのチームをおれが関東に上げるんだって思って帰ってきた。覚悟を決めていた。でも、全然だめだった。サッカーはやっぱり勝たなきゃ意味がなかった。どんだけ練習しても、どんだけ戦術を理解し志向しても、気持ち熱く戦っても、勝たなきゃ意味がなかった。
だからといってこの四年間は決して無駄ではなかった。
学生主体かつスポーツ推薦を有さない弊学にとって、今ある実力を最大限活かす事がマストであり、自分たちで思考し続けることが必要だった。自分がどうしたらこのチームを強く出来るのか。ピッチ内外でのすべての振る舞いにおいて、自分らしく、かつチームにインパクトを与える事にこだわり続けた。「究極のモチベーター」としてあり続けること。もはや俺にはそれしかできなかったけど、みんなのおかげで少しは果たすことができたんじゃないかなって思うことができている。どうやったらこのチームが勝てるのか、勝たせられるのかを考え続ける日々は本当に楽しかったし充実していた。
（サッカー部のみんなへの感謝は最後に伝えさせていただきます。）








そして、
2022年10月16日、僕は上智大学体育会サッカー部を引退した。
とともに、10年以上追い続けてきたプロサッカー選手になる夢を絶ちました。



5歳から始めたサッカーも今年で17年目だった。サッカーは三日坊主の僕が唯一続いたもの。

プロになり、満員のスタジアムに家族を招待し、自分のプレーを魅せること。多くの人に勇気や感動を与え、多くの人の人生を少しでも豊かにすること。そんなことを夢に、目標に、原動力にしてここまでサッカーをして追い求めてきた。夢があったから、プロになりたかったから、どんなに辛いことも苦しいことにも、逃げずに頑張る事が出来たし、向き合う事が出来た。
しかし、その夢を諦め、新たな道に進むことを決断した。この決断をすることは本当に難しかったし、悩んだ。夢から逃げる自分、小さい頃の自分を裏切る事、応援してくれている全ての人に孝行できないこと。自分のことを思っても、周りの方々のことを考えても、決断には時間がかかった。
だけど、自分が幼い時から今に至るまで、憧れ、目指していたプロサッカー選手の姿に近づく自信がなかった。それが理由。J1リーガーとして若いうちから活躍し、代表に選ばれ、海外に行く、そんな姿だ。また、そうでなければ、長くサッカーだけで生計を立て、人を養うことができないという難しさも学ぶことができた。






これから、
これからは企業に勤めるサラリーマンになります。今までのような明確な夢や目標は今はありません。「サッカー×地方創生」今はこんな仕事がしたいと思ってます。地元伊豆をぶち上げられるような、「関 大陽」という名を世の中に轟かせられるような、生き方をしていきます。まだまだ薄っぺらいです。ここで言ったからには「次こそ」は結果を残すために頑張ります。







最後になってしまいましたが、感謝を伝えさせてください。
・先輩方へ
一年時からたくさん試合に使っていただきありがとうございました！おかげでたくさん成長できました。なりふり構わず先輩にも食ってかかってしまう、扱いづらい後輩を可愛がってくださり有難う御座いました。ご飯連れていってください。
・後輩へ
たくさんいじらせてくれてありがとう！
みんなには強くなって欲しい！チームとしても個人としても！身体的にも精神的にも！
頑張っても頑張ってるつもりでも、報われない、結果が出ないことの方が多いと思う、学生主体の組織だからこそ周りに目を向けて現状から逃げやすい環境でもあると思う。壁にぶつかったその日くらいは人のせいにしたっていいし、感情的になったっていい！そのくらい仕方ない！でも、その1日悔しがってなんとか眠りについて次の日を迎えたら、はつらつとした笑顔でピッチに立ってほしい。誰かのせいにしてても現状打破は絶対に出来ない。せっかくサッカーをやってるんだから、せっかく大事な大学生の時間をサッカーに費やすんだから、やるからには没頭してほしい。「自分のために」その日の練習を、試合を、全力で頑張れ。あとはたくさん試合に勝ってな！勝った後の喜びは格別だしみんなにはその瞬間をたくさん味わって欲しい！
同ボジションの野田・林。飯食え。強くなれ。お前達が勝たせるんだよ！中村ゆーと、たくさん一緒に筋トレするぞ～。おれなんか簡単に追い越してくれよ！陽太、たくさん叱ってくるお節介先輩はもういないよ！自分で自分に火付けて頑張れよ。おぐま、四年のことが好きすぎて寂しい毎日を送ってると思います。飯・呑み誘えよ！一人で抱え込むなよ！頑張れ。
大好きなみんなについて書きたいけど長くなるので控えます。みんなありがとう頑張れ諦めるな楽しめ嚙み締めろ！！！！！
・同期へ
みんなとの日々は最高でした！！2000年生まれで、現役で上智に入学して、みんなと同期で本当に良かった。ピッチ内外問わず心強かったです。毎日が楽しくて楽しませてくれて最高でした。練習前後の時間、部室、トレ室、飯、全部最高の思い出です。引退してからつくづく感じてるけど、本当にかけがえのない日々を送らせてもらってたと実感しています。自慢の友達です。これからも楽しんで頑張ろう。よろしく！



最後に
家族へ。
これまで、思う存分サッカーをやらせてくれて本当にありがとう。そしてずっと応援してくれてありがとう。良い思い出、悪い思い出、たくさんさせたと思う。たくさん振り回したとおもう。小学校では毎週沼津や静岡のほうまで車で送ってくれて車酔いして吐きまくって、試合には大敗して。中学では帰るの遅くてもあったかいご飯を用意してくれたり。公園での自主練習付き合ってもらったり。高校では、寮生活させてくれて、おれは試合に出れないのに平塚まで応援きてくれて、美味しいご飯食わせてくれて、辛口のアドバイスくれて。大学では東京まで試合見に来てくれたり、おかずもってきてくれたり。
その全てがおれの原動力になったし、力になってた。そんなみんなを笑顔にしたくてここまで頑張ってこれた。みんなが家族だからここまで夢を追うことができた。ほんとは、欲をいえば、プロになって活躍して、日本全国もっともっと振り回して、親孝行したかった。プロになれないこと、おれと同じくらい悔しく思ってくれてるんだと思う。
でも、おれはこの決断に全くの後悔はないです。悔しいけど後悔はありません。そしてこの17年間のサッカー人生にも全くの後悔はない。下田でサッカーをはじめたこと、伊東まで通ったこと、湘南に行った事、上智に行ったこと、海外に渡ったこと。全てが自分にとっての正解だった。正解にできた。そう思っている。常におれの考えを、選択を尊重してくれてありがとう。
今は自分で選んだ次のステージが楽しみ。みんなのおかげでたくさんの悔しい経験、楽しい経験をすることができた。その経験を力にして頑張ります。どんなことも乗り越えられそうです。これからどんな形でみんなに活躍している姿を魅せられるかはまだわからないけど、必ずもう一度、みんなの心を躍らせて震わせます。頑張ります。これからもよろしくです！追記、社会人先輩の姉ちゃん！常におれの見本となり、多くの世界を教えてくれてありがとう。こっからは社会人としての先輩、まだまだいろいろ教えてね。




長くなってしまいました。最後まで読んでいただき本当に有難う御座います。
僕と出会ってくれて、僕を応援してくださった全ての方々、有難う御座いました。次のステージで輝き、活躍した姿を魅せられるよう、頑張ります。これからもよろしくお願いします。期待しててください！
以上で失礼致します。


続いては、静岡県伊豆の国市大仁出身？なはず。実家が隣の隣の隣街です。四年間ありがとう！水口 瞳です。