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「引退ブログ」山田航

日頃の応援ありがとうございます。4年ロックの山田航です。

自分の4年間を振り返って思うことは、「もっと早くからラグビーと向き合えば良かった」という後悔です。コロナ禍の中、何となく高校の塾が一緒だった阿部勝矢の誘いでラグビー部に入部した当時は挑戦や期待の心で溢れていました。11年間続けてきたサッカーを辞めてラグビーに賭けてみようと私は決心しました。

しかし、実際に入部してからは何度も部活を辞めようかと迷う日々が続きました。部員は少ない、グラウンドは土、朝は早い、荷物は持たされる、「弱い」、、、ラグビー部のマイナスの部分しか見れない自分がいました。それはきっと高校の環境と比べてしまっていたからです。高校は毎日人工芝で練習し、勝ち癖があり、何より活躍している自分にやりがいを感じていたのです。それがラグビー部では無力。チームメイトに迷惑をかける自分が怖くて消極的になり、なかなかラグビーと向き合うことができませんでした。

転機となったのは3年生のセブンズ大会。「自分が初めて活躍できた」、「チームに貢献できた」と思えた試合でした。1年の頃から試合に出ていた同期や尊敬していた一個上の先輩が讃えてくれた時は初めて仲間に認められた気がしました。この日を機に(かなり遅いですが)私は部員としての自覚が芽生え本気でこのチームに貢献して仲間を勝たせたいと思うようになりました。その年の4年生は実力者が多く、最もお世話になった代であったので必ず彼らを勝たせて入れ替え戦に出場したいと考えていました。しかし、現実はそう簡単に行かず全く結果を残せないまま2勝で先輩の代は終わりました。

そして、あっという間に最上級生となった私達はその悔しさを胸に1年間励みました。不思議なことに4年生になるとまた今までとは違う責任感や想いが生まれ、自分ばかりに集中していた私もチーム全体を見るようになりました。人数は少なくても一人一人必死に怪我せず戦っている、それまで面倒臭いとしか思わなかった荷物もスタッフが詰めプレイヤーが責任を持って運ぶから練習ができている、弱いなりに皆が必死に楽しくやっている。正直4年生になるまで上智の本当の良さに気付けませんでした。

迎えた大学ラグビー最後の公式戦は思うような結果が出せなかったものの恐らく一生思い出に残るものになりました。一番覚えているエピソードは最終戦の一橋戦で最後大津から私へのフォワードパスで試合が終わった瞬間です。あの時の心情としては負けたことよりも大津に申し訳ないことをさせたなと思いました。彼は少なからず責任を感じていたと思いますが、私の代を終わらせてしまったのは私であり恐らく一生そう考えて今後も生きて行くでしょう。勝負の世界は本当に残酷で厳しいことを痛感しました。それでも、佐藤豪のトライのように素晴らしい思い出もたくさんあります。感動的でした。試合中に泣いたのは初めてでした。来年以降頼もしい後輩がリベンジしてくれることを願っています。

最後に、この同期とラグビーができて心底良かったと思っています。冒頭に後悔が大きいと書きましたが、ラグビーを通じて出会えた仲間や共に過ごした時間には一切の後悔もありません。望んでいた結果は出なかったもののこの仲間で活動できたことは私の誇りであり一生の宝物です。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

山田航

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