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「引退ブログ」加藤周

 4年LOの加藤周です。
 
 漢になりきれない4年間でした。

 チームの順位が下がると共に、年々部員数も目に見えて減っていきました。他方、チームとしては危機的状況ですが、部員ひとりひとりにとってはファーストジャージを掴み取るチャンスが増えた期間でもありました。そんなチーム状況とは裏腹に、個人的には年々一桁の番号が遠のいていきました。

 同期の出場機会が増えていく中で、戦力外という立場はなかなか応えました。ここぞという時に役立たず。幾ら最大限のリハビリに取り組んだり、周りに優しい言葉をかけてもらったりしても、試合に出なければ価値がないという思いからは逃れられませんでした。募る焦りも大抵は空回りして、負のスパイラルに陥ってばかりです。「焦るな」と言われ続けましたが、結局毎回、無価値な自分に耐え切る強さがありませんでした。4年の10月頃、ようやく我慢する強さに気がつきましたが時はすでに遅く、必死に取り返そうとすることしかできず、終わりを迎えました。自分は自分に勝つことができないまま最後を迎え、思っていたより後悔が残っています。耐え抜く強さに気がつけたことに感謝しつつ、残っているこの悔いと共に余生を生きていく覚悟です。

 隻眼の君が読んでくれていることを願って書きますが、命の使い所を見極めてください。溜めれば溜めるほど、開放した時の出力は上がります。「仲間を信じて」というような綺麗事は言いません。リスクを恐れず痛みを我慢して不安定にプレーするよりも、価値のない自分に恐れず全てを我慢して準備し続けるほうが圧倒的に苦痛でしょう。その苦痛に打ち勝ってこそ、漢として強くなれると思います。君には価値があります。
溜めて溜めて、開放。

 多くの方々にお世話になった4年間でした。やはり一番に感謝を伝えさせていただきたいのは九段下のスタッフ方です。大道さん自ら対面に立ち、きついメニューを魂で叩き込んでくださいました。小林さんはテーピングやリハビリに留まらず、グラウンド内外でコミットして頂きました。西本さんは細部にまで気を配ってくださり、冷たくも温かく支えて頂きました。自分が選手を続けることができたのは、間違いなく九段下のおかげです。感謝してもしきれませんが、大量に流した電気の分も、このご恩はいつか返させて頂きたいです。ありがとうございました。
 
 4年間、多大なるご支援をいただきありがとうございました。多くの方々の支えもあり、離脱期間ばかりでしたが最後までチームに残ることができました。指導者の方々、OB・OG、保護者の皆様、本当にありがとうございました。

 後輩の皆さん、応援しています。
 FWからいきましょう。

加藤周

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