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「引退ブログ」有馬廉

5時のアラームで起き、九段下でトレーニングをしてから小石川の練習に足を運ぶ。フィットネスやコンタクト中心の練習をした後はみんなで飯田橋の飲食店に向かう。そんな当たり前の日常も終わりました。私にとって生活の中心であった上智ラグビー部での活動が終わって改めて感じたこと、初めて気づいたことがあります。
 
改めて感じたことは、結果が最も大切である一方で結果に至る過程そのものにもとても大きな意味があるということ。高校の引退時にも全く同じことを思いましたが、大学で引退してみても結果に至るための過程の大切さ、尊さを改めて実感しています。
 
初めて気づいたことは、「徹底」することの重要さと難しさ。今シーズン終盤にチームで掲げていた「徹底」ですが、何事も徹底すればいつかは必ず光が見えるし、徹底できなければ結果は出ないまま終わることを身をもって学びました。
 
少し具体的に振り返ろうと思います。
 
入学したての1年生、先輩方のフィジカルの強さに驚かされました。私たち1年生より一回りも二回りも大きく強靭な身体にも関わらず80分間走り抜くフィットネスもある姿に憧れ、必死で背中を追いかけました。また、ほぼ学生のみで運営している中で組織としての成熟度が非常に高く、いつかはこの素晴らしい組織を束ねる側に立ちたいと思い始めました。
 
2年生になり、ありがたいことに試合で使って頂ける機会が増えました。全試合フル出場したいと思っていましたが、明学戦のラストプレーで脳震盪を起こしてしまいその後2試合は出場が叶いませんでした。最終戦が終わった後、悔しさと先輩方に恩返しできなかった不甲斐なさで涙が止まらなかった三郷のベンチは忘れません。

3年生、DFリーダーを任せていただき、少しずつ運営に携わり始めました。一個上の先輩方からはグラウンドでたくさん学んだ一方で私生活でもお世話になりっぱなしでしたが、2年時に引き続き脳震盪でシーズン終盤は出場できず、またしても悔しさが残るシーズンとなってしまいました。
 
そして今年、最終学年。速人と共にリーダーシップをとりながら歩んだ1年でした。部員不足や練習場所確保などグラウンド外で四苦八苦することが多かったですが、そんな中でも色々な施策を重ねチームとして着実に力を伸ばしたと思います。しかし、さあ公式戦に向かおうという夏合宿の最中、右膝を負傷してしまい戦線離脱しました。診察では早くて11月復帰と告げられ絶望しましたが、周りのサポートのおかげでなんとか9月中に復帰できました。その後も痛めては復帰してという形でしたが最終戦はなんとか80分間グラウンドに立てました。鼓乃、小林さん、ありがとうございます。
 
さて、話を戻します。冒頭でも書いた通り、結果が大切である一方でそこに至る過程に大きな意味があることを4年間で改めて感じました。求めた結果が得られない悔しさや虚しさは半端ではなかったですが、自分たちがしてきた努力は同じぐらい誇りに思えるものになりました。現役のみんなには結果を追い求めて一生懸命頑張って欲しい。その先にはきっと結果以上に大きいものが待っています。
 
また、大学で新たに知った「徹底」の大切さ。何かを徹底し続けることでそれは必ず武器になるし、その武器はずっと使えるものになると思います。徹底し続けることはとても難しいことだけど、信じて磨き続ければ必ず結果が出ます。今年のセットプレーやフィットネス、鋭いアタックや激しいディフェンスのように。現役のみんな、ぜひ「徹底」し続けていいチームを作って下さい。みんなならやれると思います。全試合見に行きます。

だいぶ長くなってしまいました。最後に関わってくれたすべての人に感謝申し上げます。
私たちを育ててくれたコーチ陣、九段下のトレーナー方、そして偉大な先輩方、ありがとうございました。サポーターズクラブの皆様、日頃から多大なるサポートを頂き誠にありがとうございました。後輩のみんな、いろんなバックグラウンドがあると思うけどこの上智ラグビー部を選んでくれて、そして共に戦ってくれてありがとう。同期の12人、最後までありがとう。コロナ禍入学で思うような大学生活じゃなかったけど、みんなと熱い4年間を過ごせてよかった。全員揃った同期会1回しかやってないと思うのでまたみんなで会いましょう。最後に、10年間サポートしてくれた両親に感謝したいです。ありがとう。

有馬廉

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