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4年 冨井雄大

2020年度リーダーを務めさせていただきました4年冨井雄大です。

OB・OGならびにサポーターズクラブの皆様、平素より多大なるご支援ご声援ありがとうございます。

先日行われました一橋大学、東京大学、上智大学3校の交流戦をもって引退しました。
今回は引退ブログということで4年間を振り返り、執筆したいと思います。


4年間の大学ラグビーを語る前にラグビーを始めるきっかけにもなった高校時代を振り返っていこうと思います。
私の出身高校は都立科学技術高校です。皆さんお察しのとおりスポーツに力を入れているわけもなくほかの高校とはちょっと変わった学校でした。
そんな環境の中でぱっとしない高校生活ではありましたが一つだけ今の自分を形作る言葉と出会います。
その言葉とは「自分に厳しく、仲間に優しく」です。この言葉については過去のブログで何度も書かせていただいている通り、私の恩師がよく口にしていた言葉です。


そんなこんなで大学入学、と同時にラグビー部に入部しました。この時多少ほかの部活と迷いはあったもののラグビー部を選んだことは人生で一番いい選択をしたと今では思っています。
ラグビーの知識や技術、体格まで何もかも足りない私はただひたすらミスしないようにサイン通りに動くことしかできず、何も考えてはいなかったと思います。そんな日々が続いていく中で迎えた初めての公式戦、リザーブで控えていましたが出番は来ずただ明治学院大学に圧倒されるだけの上智を見て悔しいという感情は湧きませんでした。
その後も、私のデビュー戦でもある成城大学との試合でも一点も取れず完敗し、勝ち越しというチーム目標も達成できずシーズンを終えました。
シーズンを通して先輩たちのために頑張ろうという感情ではなく「自分が強くなって試合に長く出れればいいや」という気持ちだったと思います。


そんな感情が変わったのが2年生の一橋大学との試合でした。打倒一橋を掲げ練習してきた集大成の試合、たくさんのOB・OGサポーターズクラブの皆さんが応援に来てくれている中でスタートメンバーとして選ばれた私は不甲斐ないプレーから25分で交代することになり、チームとしても敗北という結果となりました。その時、自分のプレーで、たった80分で4年生の1年間が終わってしまうのかと自分自身がとても情けなく思いました。そこから自分だけではない誰かのためにという思いで残りの4試合に臨むことができました。
この年は自ら考え行動するをテーマに練習の密度が上がり、チームとしても大きく飛躍したことが実感できた年であったためにとても悔しい結果となりました。
しかしながら、考えて練習し個々の能力が上がったことでチームとして悔しいと思える立場に立てたということが貴重な財産だったと思います。

3年生になってチームのリーダーとして運営をしていくことになるのですが、シーズン開始前に一つの問いが生まれます。

「何のためにラグビーをしているのか?」

私たちの答えは前年のシーズンから感じた考えて行動することの大切さ、上智ラグビーを応援してくれている人たちの存在から「人としての成長」「応援されるチーム」となり、これをチームの大義として設けました。
ただ前年の自ら考え行動するということを洗練していくだけでなく、どうしたらチームとして応援してもらえるようになるのか、たとえ目標を達成できなくともチームに何が残るのかを何度も何度も繰り返し考え一人一人が自分のプレーと向き合ったからこそ打倒一橋達成につながったのだと思います。
最終戦で学習院大学に負けてはしまいましたが、この年は決して恵まれてはいない環境のないチームに対して、欲しいものリストからご寄付を頂ける方、大雨の中試合を見に来てくださるOB・OGサポーターズクラブの皆様、上智ラグビーに直接関係ないにも関わらず応援してくださる方々のおかげで「応援されるチーム」となった年でした。


そして迎えた最後の年、この年を語るうえで避けては通れない話題に新型コロナウィルスがあります。
前年成し遂げた打倒一橋という功績を超えなくてはならないというプレッシャーの中でシーズンインをした直後のことでした。
今までの常識が何もかも変わってしまったこの年は上智ラグビーの自ら考え行動するという強みが大きく発揮された年でもありました。広報がどの大学どの団体よりも発信力を高め勧誘活動をしてくれたこと、入部した1年生を交えオンラインでのトレーニングを行ったS&C、全体練習開始後も動き続けてくれたグラウンド係など多くの仲間たちに支えられ公式戦を迎えることができたことはいくら感謝をしても返しきれないほどです。
最後のシーズンまでラグビーができたのも支えてもらった仲間たち、OB・OGサポーターズクラブの皆様がいたからこそできた、そう強く感じました。
多くの方々に支えられてもらった恩返しとして自分が何を残せるのか。そう思ったときに出てきたものは一つしかありません。

「自分に厳しく、仲間に優しく」

試合中チームがどんなにつらい状況になったとしてもチームのために体を張って前に出ること、これが自分のできる最高の恩返しだと思いこの言葉を自分自身に言い聞かせました。
結果は対抗戦3位で、入れ替え戦に出場することも打倒明治学院も叶いませんでしたが自分とは何かを体現し、応援してくれた方々に感謝を伝えられる最高のシーズンであったと思います。

最後にはなりますが、私がこの4年間で数えきれないほど多くのことを学びました。それと同時に4年生としての執念を残せたと思います。


今まで自分とかかわってくださった皆様には感謝しかありません。
本当にありがとうございました!

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