渋谷パルコが大好きな女
渋谷パルコがリニューアルのために休業した。
当時大学3年生の私は、行き場を失った。
下北の服は長く着るには個性的すぎるし、
高円寺の服はオシャレすぎて理解ができない。
池袋パルコは少し高い気がしたし、ガーリーなのが多い、そもそもお店も少ない。
マルイやルミネはコンサバで服の区別がつかない。所謂「量産型」だった。
そうこうしてたどり着いたのが新宿ミロードだった。
服の系統が似ていた。値段も適度だった。
それから大人になり、コンサバ服を買ってみたりユニクロでシンプルなスタイルにしたり色々試したがしっくりはきてなかった、けど服への興味も薄れて妥協した。
渋谷パルコが戻ってきた。
でも、1年くらい足を踏み入れられなかった。
引越して、居住地が少し離れたのもあるし、なんだかこわかった。あの大好きな渋谷パルコ、今みるとそうでも無いかもしれない。
意を決して友達と行ってみた。
渋谷は様変わりしていて、工事で歩きにくかった場所には新しくビルができて、よくわからなくて歩きにくかった。
とっても素敵だった。やっぱり渋谷パルコは、カルチャーだ。カルチャーそのものだ。
多分当時の私では手の出せない、眼中にもない高級ラインのお店が増えていたが、今の私が憧れるブランド。
変わらず個性的な雑貨屋さん。
飲食店も、トレンドに敏感な人が好きな、好きそうなラインナップと内装。
あの頃、渋谷パルコに酔心していた人達が、いくらか歳をとってもまた酔心できる場所としてちょっと進化して戻ってきていた。
ありがとう、変わらないように変わってくれて。