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第一回薪ボイラーサミットに参加! -まだまだやれることだらけ-

東北は青森県西目屋村へ。(株)森のエネルギー研究所が主催する薪ボイラーサミットに参加してきました。全世界注目のサミットなだけに、情報漏洩を恐れてひっそりと案内板が立っていました。

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西目屋村では、2017年から地域の温泉の熱源に薪ボイラーを採用し、同時に薪工場の運営がスタートしました。運営母体は森のエネルギー研究所の子会社にあたる西目屋薪エネルギー(株)が担当しています。

サミットは2日間にわたり行われ、初日は薪製造をしている現場と、ボイラーを見学。西目屋薪エネルギーの虎澤社長の解説つきで、様々な工夫をお聞きしました。

工夫の1つ目は薪製造台の導入。薪製造台とはチェーンソーによる玉切り、薪割り、ラック詰めを一連の流れで行える台のことで、我々sonrakuが運営する西粟倉村の工場でもこの夏導入したものです。何を隠そうここ西目屋村を参考にさせていただきました。おそらく、元祖になるのでは? 兎にも角にも、薪工場運営において経費の半分は人件費になるため、生産性向上に努めることは非常に重要になります。

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2つ目は、家庭用薪の販売。西目屋村では広葉樹を仕入れることができるため、それを40センチ以下にし家庭用に販売しているとのこと。経費削減に努めた上で売上拡大を測る。3年目とは思えない工夫の数々に力量を感じます。

現場視察の後は、集まったメンバーによる情報共有会が行われましたが、中でも欧州製薪ボイラーのパイオニアこと株式会社森の仲間たちの森社長による、「これまで改善してきたこと」のプレゼンは聞き応え抜群でした。

特に、配管や熱交換器の放熱が熱効率を下げてしまっているということ。西粟倉村でも熱交換器は剥き出しのままになっていて、触るとなかなかに熱を持っているのがわかります。また、ボイラー室が暖かくなっていること=熱ロスがでているという基準は非常にわかりやすかったです。村に帰って確認したらやっぱり暖かかった(笑)。まだまだ出来ることがありそうです。。

2日目、ボイラー掃除の現場を見学した後、今回の学びを経て自分たちの地域でどのように活かせるかを考える時間が設けられました。

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我々は、「確実な収益化」に照準を絞りプレゼン。これを達成するためには生産性アップはもちろん、熱単価を上げることが不可欠です。そのためには施設側にご理解いただかなければならず、その方法として熱効率を上げてから熱単価交渉をするという計画を企てました。

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その他、参加者の方に共有いただいた情報ので目から鱗だったのが、岐阜県郡上市の取り組みです。ここは明宝温泉への熱供給のために薪製造をしていますが、そこではラックを使わず薪を丸く1立米で束にして保管しているとのこと。ほう、これだと確かにラックを買う初期費用を抑えることができるし、移動もスムーズ。薪を束ねるために専用の器は必要ですが、それも地域の鉄鋼所に15万円足らずでつくってもらったとのこと。これは是非実際に現場を見てみたい。そして本当に良かったらすぐ採用したいと思いました。

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自分たちが最先端だと思ったら大間違いですね。まだまだ出来ることがありそうです。

今回のサミットでは、sonrakuは協賛という形で関わらせていただきましたが、第2回はなんと西粟倉村でほぼ決定しているみたいです。。赤っ恥をかかないように今回の学びをすぐに取り入れていきましょう。

予想よりも収穫が大きかった薪ボイラーサミット。名乗りを上げた西目屋薪エネルギーの虎澤社長に感謝感謝でございます。

文責 半田

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