情熱✖️強み✖️リスペクト+偶然
全ては偶然の産物。出会うべき時に出会うべき人たちと出会い、その中からその時にしか生まれないものが生み出されるのだと理解し、納得しています。
6月初旬に予定していたイベント「うえみなみフェス2021」を中止することにしました。
和歌山紀美野町にある築300年の登録有形文化財「風の古民家うえみなみ」。
そのオーナー、のりやんが事務局長、今後モロッコで仕事を興す予定のあやなちゃんがワークショップ責任者、うえみなみの近くに住むデザイナーでパラレルワーカーのほんちゃんが宿泊食事責任者&広報、そして私が全体を指揮するプロデューサーを担当し、2020年9月から準備を始めてきた企画です。
うえみなみにゆかりのある講師の方々にお願いした、バラエティに富むワークショップの数々を3日間自由に体験できるフェス。
この時期・あの場所ならではの「お茶摘み体験」「山椒摘みから始めるちりめん山椒作り」「森林セルフケア」なども。
朝は和歌山名物の茶粥でスタートし、昼食・夕食はピザ窯で焼くピザやBBQ、地元人気店のビーガン料理のケータリングなど。
夜は焚き火や月読み、近くの天文台から専門家にいらしていただく星の解説に、薪で炊く露天風呂。
後泊の方には、オプションで高野山巡りもできるように準備していました。
全てがスペシャルで、リッチで、豊かな自然と素晴らしい体験、人、自分に繋がれる素敵なイベントになるはずだった・・・。
感染状況が気になりながらも、毎月1回打ち合わせをし、その間はそれぞれの業務を進めること8ヶ月。
素敵なサイトもでき、
さぁ、本格的に集客を・・・と思っていた矢先、3回目の緊急事態宣言。
最終的に宣言の延長確定で中止を決定。
残念で残念でならない・・・
はずなのですが、どこかスッキリしている気持ちもあります。
それは私だけでなく、一緒に進めてきた3人もそのようで。
なんでしょうね、このスッキリ感。
中止なのにやり切った感満載で、なんの悔いもなく、一緒にここまで作ってきた事務局メンバーへの感謝の気持ちとリスペクトに溢れています。
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そもそもなぜこのイベントをすることになったのか?
なぜ私がプロデューサーをしていたのか?
2020年9月末、私はうえみなみで開催されたワークショップの翌日、友人たちと高野山観光に行く予定でゆるゆると朝ごはんを食べてました。
宿主ののりやんが「女性が一人でも泊まりに来れて、様々なワークショップに自由に参加し学ベる場を作りたい」と夢を語った時、「やれば良いやん!」「いや、でも、どうやったらいいか・・・」「何言ってるの!できるよ!」という押し問答の末、
「んじゃ、私が一緒にやるよ!やろうよ!」
と、衝動的に言い放っていました。
(私、どうしても夢を語る人の背中を押したんなんだなぁ。「やりたいけど、諦める」とか許せない笑)
隣に座っていたあやなちゃんに「あやなちゃんも一緒にやろう!」と誘い(巻き込み?)、すぐにチーム成立。
その場で日程を決め、解散。
とはいえ、関東に住むあやなちゃんと私だけではどうにもならないこともあり、そこに強力な助っ人、ほんちゃんが参戦。
ほんちゃんは時々うえみなみのお食事をお手伝いしていたし、地元の人・コトにも強い。
なんといってもデザイナーでもあり、のちに超素敵なサイトを作ってくれ、みんなを驚かすことに。
プロデューサーとしては、
・なぜやるのか?
・このイベントで生まれて欲しいものは何なのか?
・参加者や講師にどう感じて欲しいのか?
・何が達成すると成功なのか?
・・・
目的やコンセプトを何度も磨き、収支シミュレーション、役割分担、全体と細部の一貫性とクオリティコントロールをしながらのプロジェクトリード。
そのプロマネがとてもスムーズでノーストレスだったのは、
・4人それぞれが違う強み・能力を発揮し、それぞれの仕事を高いレベルで自律的にやり、助けて欲しい時は助けて!と言えた。
・4人が対等に自分の意見をきちんと伝え、人の意見を尊重し、建設的にまとめ上げる意識が高かった。
・徹底的に細部まで考え、企画を磨き、最後は「とにかくやってみよう!」と軽やかに自分達と世界への信頼を放つことができた。
まさに理想的な共創の姿だったのです。
今までも成功だし、当日も絶対に成功するであろうと確信できたプロジェクト。結果的に幻のプロジェクトになってしまったけど、こんなに充実感があるプロセスはなかなかない。
私自身、「自らの内側から外側の世界を作る人・組織を支援する」というミッションの衝動的な発動と、
「情熱✖️強み✖️メンバーへのリスペクト」を土台とした共創の場作りと、
一人で仕事を抱え込まない重要性を体感させてもらった経験でした。
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中止。一応、無期延期。
またいつか開催して欲しい・・・。参加予定だった方からもそう声をかけられます。
でも、4人がそれぞれに力強く自分の道を歩んでいます。
そしてそれを応援しています。
4人それぞれの未来があり、今回ワークショップを企画してくださった講師の方々も含め、今回の企画はこの季節・このタイミングだからこそできた偶然の産物。それは奇跡。
今のこの瞬間が2度と来ないのと同じように、2度と同じものは作れないという事実に、少し寂しいけどしっかり気付いてしまっています。
いつかまた偶然の重なりにより、その時のエネルギーの集結により、 何か新しいものが生まれ出てくることを願いつつ。
一旦、クローズ。
お疲れ、みんな!
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