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酒脱戦争〜「私」を取り戻せ

入院生活は3ヶ月半に衝撃

はじめは、どれくらい入院していないといけないのか全く知らないで来たので、「とりあえず、3ヶ月半」には衝撃を受けた。

「嘘やろ?!3ヶ月半て、ありえへん...」

身体が動くようになってくると、家に帰れないことに苛立つようになる。

「帰りたい。」と夜中に泣き叫んだりもした。

でも「帰れない」のは知っている。
「帰らない」ことを選んだ。

いろんなプログラムや、依存症について勉強した。

私は典型的なアルコール依存症だと本当に心から受け入れたのはこの入院生活があってこそだった。

3ヶ月半、どうすればお酒から解放されるのか
向き合っていこうと決めた。

この入院が転機

この入院生活で、いろんなことを学ばせてもらた。

私にとってはアルコール依存症の患者たちは、酒を飲まなければほんとに「普通」の人達だった。

なんら自分と変わらない。

私は「私」を取り戻せると心から思った。

そしてそれができるのは、「自分」しかいない。

その当たり前のことに気づくことができたこの入院生活が、私の文字通り「転機」となったのは間違いない。

入院したから変わるわけではない

入院したからと言って、酒から解放されるわけではない。

確かに、入院している間は飲まないで済むかもしれない。

実際、それも耐えられずに脱走する人もいるし、一時帰宅のまま病院へ帰って来なくなった人もたくさんいる。

自分を取り戻したくても、もうすでに身体が壊れてしまっている人もいる。
昨日まで一緒にタバコを吸って笑ってた人が、突然車イスでないと部屋から出られなくなったり、そのまま寝たきりになっり。
心臓発作で倒れ別の病院へ運ばれた人だっている。

「依存症であると受け入れる」ことはたくさんの「気付き」をもたらしてくれた。

その「気付き」は「私」を取り戻せる機会をも与えてくれた。

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