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氷川きよし特別公演が最高で、kiiさまの虜になった話

9月6日は何の日かご存知ですか? 氷川きよしさんの43回目の誕生日です。今日は氷川さんの話を。

1週間前の夜、私は友人に対し、氷川きよしさんというアーティストの魅力について、30分近くも熱弁していました。明治座での特別公演がいかに良いものだったか、けっこう長い尺で伝えていたのです。

2020年にデビュー満20周年を迎えた氷川さんは、デビュー当時から「演歌界のプリンス」と呼ばれ、王子さまっぽい印象でした。演歌にあかるくない自分も、「爽やかで清潔感があって、えくぼがキュートなお兄さん」のように見ていたと思います。

デビューシングル『箱根八里の半次郎』の爆発的なヒットや「日本レコード大賞」最優秀新人賞受賞、セカンドシングル『大井追っかけ音次郎』の大ヒットなど、氷川さんがデビュー後すぐにスターの道を駆け上がり、演歌界で輝かしい実績を残してきた人だとは知っていました。

ただ、その存在を追いかけてきたわけではありません。

気になり始めたのは、2020年6月刊行の写真集『氷川きよし写真集 kii-natural』のビジュアルを目にしてからでした。

「なんだ、この綺麗な人は!」

美しい骨格のフェイスライン、涼やかな目、控えめながら素材を活かしたメイク、健やかな肌。凛とした佇まいの写真に衝撃を受けたのが最初です。

相手のことが気になると、調べずにはいられないタチなので、氷川さんに関する直近の記事を辿るようになりました。

どの記事の写真を見ても、中性的な美しさをたたえた氷川さんの姿がありました。爽やかイケメン演歌歌手、という私が一方的に持っていた像はなく、まったく新しい氷川さんが存在しているように見えました。

生の氷川さんを見てみたい。見られる機会はないだろうか? 探してみると、8月末から1カ月に渡って行われる、明治座での特別公演情報を見つけたのです。8月初旬にチケットを手配して、その日が来るのを待ちわびていました。

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公演は一部が舞台「限界突破の七変化 恋之介旅日記」、二部が「氷川きよしコンサート2020 in 明治座」で構成されています。

舞台タイトルの「限界突破」は2017年10月リリースの31thシングル『限界突破×サバイバー』(『ドラゴンボール超』2期オープニングテーマ)に由来。

「限界突破の七変化 恋之介旅日記」は“七変化”とあるように、氷川さんがたくさんの華やかな衣装で魅せるのも見どころ。笑いあり、ほろっとする場面ありの、味わい深い人情喜劇です。

コロナの影響で明治座は3月から公演が中止になっていました。氷川さんの特別公演も延期になっていた中、台本やセリフが直前までアップデートされ続けた、時世を反映した内容になっていました(本当にすごいです)。

「人を愛する心は美しい」が、本作のメッセージのひとつだと受け取りました。「特技:人を愛すること」である氷川さんの想いが込められているのを感じます。

さらに、氷川さんが近年さまざまなインタビューで口にしている「新しい自分」「自分らしく生きる」も、作品を通して伝えられています。

恋之介という主人公は役者 兼 一座を率いる座長でもあり、「新しい自分を見つける」ことに気を配りながら活動中。

過去ではなく「今の自分」が一番好きだと、とあるインタビューで話していた氷川さん。舞台終盤で恋之介が「新しい自分は(探さなくても自分の)目の前にあった」と口にしたのは、氷川さん自身の本音ではないでしょうか。

氷川さんも自分の目の前や内側から見出して、今まさに表現しているのではないかと思います。歌、写真集、インスタなど、氷川さんが関わる作品において。

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コンサートはデビュー曲に始まり、6月に発売された氷川さん初のポップスアルバム『Papillon -ボヘミアン・ラプソディ-』収録曲も多数披露されました。かなり豪華です。

歌の合間には絶妙な塩梅でトークも挟まれます。『Papillon -ボヘミアン・ラプソディ-』に関する話も出て、その流れで「カテゴライズしなくていい」(音楽で表現活動をするのに)ルールなんてないと気づいた」「自分らしく生きたい」と氷川さんは語ります。

20年歌い続けてきた演歌を歌うときと、近年解禁したポップスやロックを歌うときの氷川さんは表情が違うように感じました。後者は背負っていたものを下ろして、解き放たれたような、よりやわらかな表情であるように見えました。

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二部構成の公演はトータルで約3時間。わずか3時間ですが、生の氷川さんを見て、私はその姿に魅了されました。

今まで見せてこなかった自分を堂々と見せることで、新たなファン獲得も目指していること(常に更新し続ける姿勢)、輝く肌(3階席から見ていた私は、双眼鏡で度々ウォッチしていました)、ファンへの気遣い(あらゆる方向の席へ目線を配ってくれる)などなど。

スターという表現がふさわしい人です。氷川さんの存在によって、笑顔になれたり、幸せな気持ちになれたり、それにより生きる力が湧き上がる人々を思いました。

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氷川さん初心者であっても引き込まれる公演です。見たら夢中になって、私のように周囲に30分近く、氷川さんの魅力について語るのを抑えられないくらいにはなるはず。

チケット、今回は奇跡的に今も取れるようです。9月27日まで。


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