見出し画像

ノーマスクで飛行機に乗るまでにしたこと、感じたことを率直に綴る。

昨日、コロナ下になって初めて、素顔で飛行機に乗りました。健康体なのでこれが健全な形ですが、それが簡単には叶わないのが今。ノーマスクで飛行機を使うためにしたことから感じたことまで記録しておきます。10年後くらいに私がまだ生きていれば、これを読み返したとき「マスク1枚でこんな格闘を……」「日本でマスクこんなに流行してたんだ」と苦笑するんだろうなあと思います。でも未だに「たかがマスク、されどマスク」なのです、アホらしいけど。

素顔で飛行機に乗るまでのTodoと流れ

1.航空会社に電話する

「真実を追い求めるオルガニスト」さんの投稿を見て、私も同じように交渉しました。搭乗3日前くらいに、一般お問い合わせのTELにかけて、コミュニケーターにつながったとき、こう伝えました。

2022年--月--日---発、---着の---便を予約している------(顧客番号:-------)と申します。健康上の理由でマスクをすることが難しく、素顔での機内利用をお許しいただけないでしょうか。咳エチケットは徹底いたしますし、単独利用のため会話はしません。ご確認いただけますと幸いです。

「差し支えなければ、どういった理由かお聞きすることは可能でしょうか?」と問われ、「健康上の理由は私的な事柄なので、お話ししたくありません」と回答しました。理由は要配慮個人情報に類するものと考えられますが、遠慮なく尋ねられました。

「確認」や「空港への引継ぎ」などを行うとのことで数分待ちましたが、合計5分程度で手続きは終わりました。その時点で予約していた2件のフライトに関して、この手続きが行われましたが、以後も素顔で利用する際は都度同じ番号へのTELが必要となるとのことでした。

2.当日搭乗口で座席変更

フライト当日、搭乗口へ行くとグランドスタッフが近づいてきて、私に名前を確認しつつ、「お隣にお客様がいないお席に、---さまの座席を変更してもよろしいでしょうか」と聞いてきました。隣に人がいない方が広々としていてありがたいので、断る理由はありません。最後部席になるかなと想像していましたが、もともと前から3列目だったのが5列目になっただけで、大きく変わることはありませんでした。ただ、ノーマスク=危険人物=感染させる人、みたいに認識されているのだなあと感じました。

3.移動のバスで質問

搭乗口と飛行機が離れていたため、搭乗口からバスで移動するフライトでした。停車中のバスに乗り込んでしばらくすると、別のグランドスタッフが来て言いました。「お客様に搭乗いただくには、どうしても『マスクをつけたくない理由』を教えていただかないといけないんです。『マスクをつけるとパニック状態に陥る』など、何でも構いませんので何か理由をおっしゃっていただけますか!」
マスクをしている男性スタッフでしたが、明らかに不機嫌そうな表情が伝わりました。私が電話口で「健康上の理由」の言及で留めたからか、引き継ぎがうまくいっていないのか、言質をとる必要があるのか、どういう理由かは不明ですが、バスの中で一瞬注目を集めることになりました。「『マスクをつけたくない理由』ではなく、『マスクをつけることができない理由』ですが、強いて言えば『呼吸が苦しい』でしょうか」と質問を訂正して回答すると「ありがとうございます」と戻っていきました。
しかし、再び男性がやってきて、「機内でキャビンアテンダントと話すときはハンカチか何かで口元を覆っていただく約束をしていただけますか」と問われました。「はい」と返すと、ようやくバスがスタートしました。

4.搭乗後のやりとり

搭乗後しばらくして、キャビンアテンダントが「---さま、お話は伺っております。何かお困りのことはございますか」と話しかけてきました。笑顔でしたが、「この人にも面倒な奴だと思われていそうだなあ」と暗い気持ちになりました。

素顔で飛行機に乗って感じたこと

コロナ下以降も毎月2回、多くて4回は飛行機に乗っていました。その間、搭乗直前にはマスクをつけ、降りたらとるようにしていました。飛行機でマスクをしないとサービスを利用できない、と各種報道を見て思い込んでいたからです。「真実を追い求めるオルガニスト」さんの投稿に出会うまで、交渉するということすら考えたことはありませんでした。私は常にひとりで移動していることもあり、誰とも会話をしませんが、マスクをしていると火照って暑くなるわ、呼吸がしづらくなるわと、一般的なしんどさを覚えてはいました。

今回、久々にそういう物理的ストレスからは解放されたわけですが、別のストレスを感じました。精神的なストレスです。1で電話をする前に、搭乗を拒否されたらどうしよう。エコノミークラスなのに、2と4である意味、特別扱いを受けている気がする。3は「あんたみたいなワガママな奴のせいで、こんな確認をすることになって、バスの出発が遅れんだよ」と暗に言われている気がする。こんな具合です。事実「お客様に搭乗いただくには、どうしても『マスクをつけたくない理由』を教えていただかないといけないんです」と強めに言われましたし。そして、他の人の前で「呼吸が苦しいから」と答えましたが、本音としては「そもそも健康だからつける意味はありません」。こう言えたらどんなに楽だろう。そんなモヤモヤもあります。

マスク1枚で、こんなに面倒な事前準備をし、当日奇妙な特別扱いを受け、「他のお客様のご不安解消」を理由に人と隣り合わない席を用意され……この一連の出来事を振り返ると「ここまでするなら飛行機乗らなくていいかな」というのが正直なところです。新幹線なら注意はされませんし、素顔になるための手続きもいりません。グリーン車に乗ると素顔の人、結構います。東京−大阪間の新幹線は名古屋あたりでどうしても気分が悪くなってしまうのですが、先日大阪−福岡間で乗ったらまったく問題なく快適に乗れました。予約済の飛行機に乗り終えたら、マスク圧がなくなるまで新幹線移動かなあと思っています。

「他のお客様のご不安解消」のために、飲み物を飲み終えたら速やかにマスク着用を、鼻と口を覆ってマスク着用をお願いいたします、などのアナウンスも聞かなくて良くなるのは精神的にも負担が減ります。毎回「?」と疑問に感じる、フライトごとに5〜6回は耳にするフレーズで、この2年ちょい(月2〜4回のフライトだから合計30〜40回と換算すると)で150〜240回くらい聞いていることになりますから。

大勢に従っていれば楽なのだろうと思います。でも、意味のないことを無理やりすることに飽きました。何より「したくないのに」と我慢することが無駄だと思うのです。極端な話、明日死ぬかもしれないのに、自分の心身を虐めるような行為はしたくありません。そりゃ、自分が体調不良だったり、マスクに意味があり、ありとあらゆる魔物から身を守ってくれるなら私もつけるでしょう。でも、そうじゃない。そんな武器なんてない。だから、たとえ「面倒くさい人」「厄介な人」「協調性のない人」だと思われようと、自分ができる範囲で行動を起こすのです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?