見出し画像

仏教はとても現代的、かもしれない

ちょっと過去のセミナー参加の記録を掘り出していたら、「仏の道から見れば、自分なんて2500年のしっぽの方だ」とある。

以前に出た「空海とソーシャルデザイン」というセミナーでの感想だ。

もともと自分の周りでは仏教への関心が高まっていて話題にのぼる事もしばしばあった。そこにきて、一つのマンガにはまって仏教熱が高まったところで見た案内だった。

▼『阿・吽』おかざき真里


このマンガは、空海と最澄を主人公に描いた幻想的なシーンが数多い話だ。実写の映画にもなったと思う。セミナーに参加した人も、ワークショプなどでの自己紹介で話すと読んでる人が多かった。エンタメは偉大だ。

+++

セミナーは、文春オンラインの連載と連動していて、講演者は、筆者の兼松さんと曹洞宗のお坊さん*である藤田一照さんがゲストでいらっしゃっていた。


*安心して欲しい、僕もセミナーに出た時にはどんな宗派かすら知らなかった。

タイトルでもある、兼松さんの話す空海や真言宗の話、そこからソーシャルデザインに絡めた持論も素敵だったが、一番印象的だったのはゲストの藤田一照さんのお話だった。それが僕の仏教への見方を一気に変えた。

+++

著書である『アップデートする仏教』(余談だが、10月8日現在、なんとKindle版はセール中)についてのAmazonでの紹介文を引用する。

欧米の仏教が急激に進歩しているのに、なぜ日本の仏教だけが旧態依然としているのか。三十年にわたり世界で仏教の修行を実践し深めてきた二人のカリスマ僧侶が、日本の仏教を1.0から3.0に更新する!
(中略)
「形骸化した仏教」(仏教1・0)と「方法・テクニックとしての仏教」(仏教2・0)の現在から、ラジカルな「本来の仏教」(仏教3・0)へ

https://www.amazon.co.jp/dp/B00GBKZM0G/


この「本来の仏教」とは何かという話が面白くて。昔は、みんな食べるにも大変で働いていたから、僧侶はみんなの仏教を代表して(かなり聞いた自分の個人的な解釈が入った表現になっている)式を司りながら、「出家」をして人間や生き方についての発見をする役目だった。

今は、個人にも余裕があって、みんなが仏教の扱う人間や生き方を探求する。だから、もはや「在家」と「出家」の区別などない。

話はそういった世の中で「仏教」は何をすべきかと続くのだが、衝撃を受けたのは昔の仏教(出家)は、今の大学の研究室など基礎研究をしているアカデミックの人たちと一緒だなと感じた事だ。

今は、「科学」という考え方の中で基礎研究を社会に積み上げていく様に、昔は、「仏教」が精神的な考え方の中で、基礎的な考え方を積み上げていく。それを、また人々が利用できる形にして伝える。儀式は、まるで応用研究だ。
そして、今、物質的な「科学」だけで社会問題を解決するのに限界を感じる人も多くて、精神的な世界についての関心は高まっている。

言われている通り、いまはみんなが「仏教」をしているとも言える。

仏教の歴史は、2500年。僕らは、そのしっぽにいるだけかもしれない。人が持つ、永遠の悩みに、ブッダと同じ様に感じながら。

そう思うと、ぐっと身近に感じることができた。


▼藤田一照さんの最近の本はこんなのもあります



おわり。

#毎日出す 20191009 DAY17

読んでいて幸せになれたら、僕にも教えてください。きっと、僕も飛び上がるほど幸せです。 感謝の気持ちを、あなたの居るほうへ送ります💌