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アルペンルートを行く

皆さんは「雪の大谷」をご存知だろうか?

雪の降る高原をイメージして欲しい。そこに道路が一本ある。道路は除雪されており、降り積もった雪の分そこだけ低くなり谷のようになっていることが想像できるだろう。
これだけの説明だとよくある風景かもしれない。ただ、立山黒部アルペンルートの「雪の大谷」はすごい。世界有数の豪雪地帯のさらに吹き溜まりであるそこは20mを超える積雪。その道路を除雪するのだから雪の壁は20mにもなる。ビルで言うと6,7階。相当な高さなのだ。

僕はいつか行きたいなとなんとなく思っていたが、最後の学生である今年行ってみることにした。

深夜23時新宿。
私は富山駅への夜行バスを待っていた。

すごい人数

僕はあらかじめ黒部アルペンルートのWEBキップを買っていたので、夜行バスが遅れないか心配だった。

時間通りにバスの案内がなされて安心する。座席はいちばん後ろ。12のCと言われたその座席は最後部座席の5席の真ん中ではなく、それまでの4席づつの座席Cにあたる進行方向の右から二番目の席だった。幸運にも最後部座席の真ん中には人が乗らなかった。(座席表には名前があったので、遅れてしまったのだろうか?)

夜行バスは慣れたものである。私は眠りについた。

明け方目を覚ます。バスがゆっくりになるのを感じた。高速を降りたのだろうか。後20分ほどで到着予定時間となる。僕はそっとスマホをつけ、マップで現在地を確認する。

おや?

そこで異変に気づく。明らかに目的地を通り過ぎていたのだ。多分降りるであろう高速の出口は2つ前だった。
もしかしたら、ここから下道で行くのだろうか。よく道を知っているからならではの行き方があるのかもしれない。
しかし、その予想は裏切られた。高速を今来たのと逆方向に走り出したのだ。運転手は完全にミスったのである。

この時点で予約していたWEBキップの時間には間に合わないことが確定した。どうするべきか思案する。夜行バスは遅れても賠償とかはしてくれないと気がする。バスを予約した際の詳細を確認したが、よくわからなかった。WEBキップの方も確認する。どうやら席が空いていれば500円で時間が変えられそうである。

ドキドキしながら富山駅に到着。運転手からは自分たちのミスで到着が遅れたとのアナウンスがあり、正直に謝ってくれたので許すことにし、駅の改札へ急ぐ。

ちゃんと変更できるのだろうか。

できた。

よかった。次の電車は1時間後なので朝マックをゆっくり食べた。

再び駅にやってきた。

見切れているが細長いビルに駅が入っている。

ここは地鉄富山駅。ここからアルペンルートのスタート地点、立山まで移動する。
地鉄は観光客らしい外国人がたくさん。
エスニックな匂いとミントみたいなスースーとした匂いがした。
そして、電車は走り出す。すごい加速。めちゃ揺れる。
途中学生が多く乗ってきた。学生と外国人観光客が半々に乗っている光景は異様だった。

美しい立山連峰と渓谷を見ているうちに、電車は立山に着いた。ここでキップの交換をし、まずはケーブルカー。その次は高原バスに乗る。そうすると雪の大谷のある「室堂」と呼ばれる場所についてしまうのだ。

アルペンルートスタート!

ケーブルカーに乗り、すぐにバスに乗り換える。自分の目の前でバスが出発したので、次のバスの前の方に座れた。

バスはどんどんと高原を進んでいき、周りの雪の壁がどんどん高くなっていった。

ついに!

バスは雪の大谷を通過していく。バスは室堂に着き、私は先ほど通過した雪の大谷に徒歩で向かった。

高い!

すごい迫力。横を通り過ぎるバスよりずっと高い雪の壁は圧巻でした。

というわけで、冒頭紹介した雪の大谷は終わりってしまったが、アルペンルートの見どころは続く。

まずはトロリーバス!
なんと今年でトロリーバスは廃止になるので、今年しかもう見るチャンスは残っていないのだ。日本唯一のトロリーバスを拝めてよかった。

無骨な感じが良い

そして、たどり着くのが大観峰。
アルペンルート屈指の美しさを誇る大パノラマである。

おいおい!

曇り過ぎです。
ロープウェイの駅から下を見るとロープしか見えない始末。また来た時のお楽しみとしましょう。

まだ、見どころは続く。ロープウェイの眺望は真っ白すぎて楽しめなかったが、次は黒部平という場所に到着する。

ここも曇り

ここではかなり雨に降られてげんなりですが、次は言わずと知れた黒部ダムです。ケーブルカーに乗ると地中の駅に到着。トンネルを出るとダムが広がっていた!!

でかーい

山間にある大規模な構造物は圧巻だった。

反対側から
そこまでの階段が怖い

お腹が減ったので、そこのレストハウスでお昼を食べることにした。頼んだのは黒部ダムカレー。できたら食券番号を呼ばれる方式だったが、混雑していたせいか意外と待った。

初めて食べる味で美味しかった


時刻は昼過ぎの14:30。楽しかったアルペンルートも残る電気バスに乗ったらおしまいだ。あっという間だったなとこれまでの旅程を振り返る。

電気バス


予定より早く着いた長野では善光寺を観光し、帰路に着いた。
盛りだくさんの1日で大満足!移動続きの日だったが、どの移動も楽しく自分の好きな旅ができた気がした。
今年はいろんなところを旅したい。

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