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さくらんぼジャケ買い

 果物で一番好きなさくらんぼ。
旬の時期がとても短いし、何よりお高いので一年に一度の贅沢。といっても手詰めのきっちりきれいに並んでいるやつではなく、箱にザザッと入っているタイプでじゅうぶん。種類も佐藤錦じゃなくちゃとか紅秀峰‼︎とか別にこだわりはなく、美味しければなんでもいい。
 国産のさくらんぼが出回る前に、例年輸入のアメリカンチェリーをちょこっと食べて本命シーズンに備えて味覚の肩ならしをしておくのだが、今年は円安&物価高でアメリカンチェリーも気軽には買えなかった。

 今回は発送時期が帰省と重なってしまったので実家に送ってもらった山形県天童市のさくらんぼ。

満を持しての登板
母の生け花用の籠にも出番が来た

 さくらんぼが好きすぎて、数年前には山形県東根市のさくらんぼマラソンに出た。
フルはなくハーフだったが、100分切れたら年代別部門でなんとか上位賞品の箱詰めさくらんぼをゲットできるんじゃないか?と期待に胸をふくらませエントリー。
 結果はネットタイム1° 40' 00"の100分ジャストでさくらんぼは逃し、賞品はなぜか塗りのお箸だった。
でも、赤く実ったさくらんぼの果樹園の間を走る夢のようなコースもあり、さらに沿道からさくらんぼが次々と差し出されるというスバラシイ大会。「もっと取ってって!」「両手出して!」と言われるがままに、遠慮なくたっぷり補給させてもらったので大満足だった。

帰りのホームでも温かいお見送り

 去年のさくらんぼはジャケ買いの青森産。

馬場のぼるの11ぴきのねこ箱


青森の三戸は馬場のぼるのふるさと

 さくらんぼは、名前も見た目も味も全部いい。
チェリー、セレージャ、スリーズ、キルシュ、チリエージァ、キルシカ、…色々な国の音もかわいいし、食べやすくて、種をプッと出すのも楽しい。

 さくらんぼにちなむ楽曲は色々あるが、好きなのはコラ・ヴォケールや加藤登紀子、ナナ・ムスクーリが歌う「さくらんぼの実る頃」と、ザ・ランナウェイズの"Cherry Bomb"。ジャンルは対極だけれど、どちらも古いな。

梅雨が明けたらさくらんぼのシーズンも終わり。
12月にはブランデー漬けのさくらんぼがまるまる一粒入ったキルシュワッサーのチョコレートをクリスマス用に買うのも毎年の楽しみだ。

仏壇は要らぬさくらんぼがあれば 小西昭夫

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