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“オカンが言うには・・・“

今日2月5日は、ミルクボーイ駒場さんの誕生日です。

言わずと知れたM1グランプリ2019年王者のお二人ですが、お二人の漫才はもう名人の域がしましたね。
ですが当時のM1を生で観ていたわたしは、そう簡単に観れていませんでした。

前年に圧倒的なニュースターの登場とばかりに優勝を飾った「霜降り明星」
そのスター街道まっしぐらを目撃して、それから約1年。
彼らを超えるほどの漫才師は出ないのでは、もう時代は新しく生まれ変わっているのでは?と感じていました。
なのでその当時は大方の優勝予想を、かまいたち、見取り図、もしくは敗者復活の和牛、トムブラウンあたりに目を向けていました。
初のファイナリスト組には目を向けず・・・

番組が始まり、ニューヨーク、そして早くもかまいたちが登場。ラストイヤーのこの年で気合いが伝わる漫才を披露していました。その後敗者復活で和牛が飛び出し、着々と決勝上位が決まっていきました。
すえひろがりず、からし蓮根、見取り図、と続いて会場の雰囲気は右肩上りで湧いていきました。

ここいらで中落ち(全体的に雰囲気が落ち着くこと)するのではと予想していました。
ミルクボーイの名前が呼ばれ二人が登場。会場も誰々?と言った具合でした。
ガタイのいいスタイリッシュな駒場さん、一見古風な師匠といった具合の内海さん。
二人がマイクに近づき「どーもミルクボーイです。お願いします。ありがとうございます。あぁー今、ベルマークを頂きましたけどもね」
「こんなん、なんぼあってもいいですからね」
どん!ッ
会場が沸いた。
そこから「うちのオカンが好きな朝ごはんが・・・」となり、
「じゃ一緒に考えてあげるから、どんな特徴ゆーてたか教えてみてよ」
「甘くてカリカリカリしてて、牛乳とかかけて食べるやつ」
「コーンフレークやないか」
どん!
「すぐわかったやん」「いや、わからへんねんな」
「何がわからへんのよー」「いや俺もコーンフレークと思うてんけどな、オカンが言うには、死ぬ前の最後のご飯もそれで良いって言うねんな」
どん!!どん!!・・・・
その後も交互に笑いを重ね、そして「もーええわ、どもーありがとうございました」

会場は笑い声の爆発で包まれたのを目撃しました。
衝撃のデビューだったと思います。
そして歴代最高得点を叩き出し、伝説のネタとなりました。
ミルクボーイといえば、あのネタの人たち。と。

のちに打ち上げでかまいたちの山内さんがこう振り返っていました。
「後ろ(の順番)にとんでもないバケモノがおった」
そう讃えていたのが、素晴らしく思えました。

もうみんなはあのネタや、ミルクボーイのことを流行りのように消費してしまったかもしれませんが、わたしはまだまだこの漫才を行ったり来たりしながら味わいたいです(笑)失礼。 

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