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お試し住宅、準備が進んでいます。

こんにちは、南です。
2022年も残りわずかとなりましたね。皆さんはどんな1年を送られてきましたか?SONI SUMMITも設立されてもうすぐ1年。
いろいろと振り返ってみる良い機会ですね、

SONI SUMMIT全体の振り返りは菊原さんにお任せすることにして(笑)、今回は、絶賛進行中の「お試し住宅」について、現在までの取組みを振り返っていければと思います。

曽爾村では2023年度より空き家を改修して移住のお試しをすることが出来る「お試し住宅」の運営をスタートする予定です。

8月にその改修工事や運用方法を提案するプロポーザルが発表され、SONI SUMMITも手を挙げさせて頂きました。

その提案の一部を簡単にご案内いたします。

移住へのステップ

移住を検討するうえでのフロー図は下記のイメージとなります。

曽爾村は観光地という側面から、関西圏内においては認知度は少しあるのですが、東京へ移住フェアに出展した際には、ファーストクエッションが「何と読むの?」というところから始まるような段階で、①知るというところに向けてもアプローチしていかなければいけません。

②来るに対しては、観光として自信をもっておススメすることが出来ます。

③関わるに対しても、様々な取り組みが行われていますが、関係人口としてかかわる方に向けた滞在施設がないことも事実です。

また、④試すという段階を踏める施策はなく、⑤暮らすという段階へ一足飛びで行かなければならず、移住を検討する方にとっては、少しハードルが高いのかもしれません。

⑤暮らすの段階に入られた方にとっても、実情を伺ってみると単身での移住なのに大きな古民家しかなく、手に余っている・・・等の声を聴くことも少なくありません。 
また、適切な空き家の改修イメージが湧かず、改修無しで住める物件に人気が偏るという問題も見受けられます。

トライアルハウスシェアハウス 結~musubi~(仮称)

そういった曽爾村の移住や空き家の実情を踏まえ、シェアハウス型のお試し住宅を提案いたしました。

シェアハウスにすることで、一つの施設で様々な段階の利用者の交流が生まれ、そこで移住に関する情報交換が進むことや、単身の希望者が気軽にエントリーできるのではないかという狙いがあります。

また、今回のプロジェクトは設計・監理に、奈良を拠点に木造住宅のリノベーションや新築の設計を多く手掛ける「小笠原建築研究室」を迎え監修して頂いています。

今回のプロジェクトでは予算の都合上フルリノベーションをすることが出来ませんが、限られた予算内で既存を活かした改修をコンセプトの一つに設計を行っています。
今回の改修内容について、積極的に情報発信していくことで公開していくことで空き家改修のモデルとなればとも考えております。

交流の場としてのお試し住宅

計画にあたり、3つの空間にゾーニング。
パブリックスペース
広く設けた土間玄関と長い軒下は、地元住民とも容易に交流ができる場として、利用して頂けます。
セミパブリックスペース
普段はお試し住宅の利用者が情報交換を出来る場として使っていただき、間仕切りの建具を外す事でパブリックスペースとつないで広い空間として利用していただく事もできます。
プライベートスペース
6畳ほどの個室を4部屋用意。1階に新たに設ける壁は、一部耐力壁とすることで安心にお過ごしいただけます。

お試し住宅を利用して、曽爾の気候や環境を体感するのも大事ですが、どんな人が村に住んでいるのか?も移住希望者にとっては重要だと考え、地元の方との交流が生まれるような仕組みを意識した設計となっています。

交流の場となるような企画の検討

改修された古民家があれば、自動的に交流が生まれるというわけではありません。
地元の方が気軽にお試し住宅におこし頂く仕組みとして、「家庭菜園」「ウッドデッキづくり」など古民家の暮らしに関するWSを地元の方に講師となってもらい開催したり、利用者とBBQやピザパーティを企画して地元の方を招待するなど、交流を軸とした運営企画を行っていけたらと考えています。

家庭菜園WSイメージ

お片付けイベントの開催

こういった提案を評価いただき、改修工事や運営ルールの策定などの企画について、曽爾村より業務を受託し、早速工事にかかれれば!!とはいかず、まず最初に行わなければいけないのは家財の整理。

今回の物件はマメに風を通すなど適切に管理されていたため、建物の傷みは少ないのですが、家財がたくさん残っています。
所有者の方からは「残っているものはすべて処分してしまっていいよ」と言っていただけたので、業者に依頼すれば早いのですが、捨てるには勿体ない家財も散見しています。

そこで「お宝さがし」と題打ってお片付けイベントを開催いたしました。
片付けを協力してくださった方には、空き家で見つけたお宝をもってかえって頂くイベント。

2日間の開催でしたが、10名を超える参加者とイベント様子を見に来た近隣の方々と交流を図りながらの片づけイベントとなりました。

箪笥や布団、洋服など人海戦術で一気に軒下まで搬出
こたつ机・ストーブ・火鉢・・・どれも捨てるには大変なものをお宝発掘して頂きました。

改修の様子

まずは建物の解体工事から始まり、基礎工事、屋根工事、大工工事・・・と順番に進めて行きます。

改修工事では床や天井を剥がしてみないと、実際にどこまで改修が必要なのか正確に見積もることが出来ないという難しさがあります。
今回も、ある程度の想定は見込みながらの進行でしたが、概ね想定通り。一部、水周りの柱の腐食や漏水跡が見受けられましたが、対応可能な範囲で一安心でした。

改修工事は現場監督と設計士の方がメインに進めて頂いていて、3月中旬の完工を目指して日々現場が進んでいます。

改修の様子は現在進行形で、インスタやFacebookにて情報発信中です。ぜひこちらもご確認ください。

運用ルールの検討

お試し住宅を運営するにあたり、利用料は? 申し込み方法は? 備品・消耗品の購入は?清掃・ゴミ出しは?共同生活において互いに快適に過ごすには?などなど・・・様々な決め事を役場の担当職員と協議を重ねながら運用ルール策定も同時並行で行っています。

障子・襖の張替のワークショップ

改修工事中も自分たちでできるところはDIYで出来たら・・・コチラは絶賛企画中です。

2月ごろに開催できるよう調整を行っておりますので、また詳細が決定しましたら、インスタやFacebookで情報発信しますので、フォローしてお待ちください♪

移住を検討される方に向けて

6年前に私が奈良に移住した際には、移住支援に関する制度もほとんどなく、仕事が決まって時間がない中で「エイやっ!」と飛び込むしか方法がありませんでした。
結果的に地域を好きにあり、地元の方々にも受け入れてもらえたので良かったですが、振り返れば「大きな博打だったのかな」と思います。

移住が盛んになり、「関係人口」という言葉がうまれ、「お試し住宅」等の移住支援制度が普及しています。
様々な地域の実情を知り、小さなかかわりを持ちながら、移住について自分のペースで検討して頂く。そういった移住のプロセスの中で有用な場所として、曽爾村のお試し住宅を活用していただけるとうれしく思います。

今年度は準備の期間として、着々と業務を進めて参ります◎


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