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今後の最大のリスクは●●【投資家向け】

現在、米国市場は右肩上がりの強い上昇トレンドで強気相場となっています。円安の恩恵もあり、米国株投資で儲かっている方も多いのではないでしょうか。

S&P500の日足チャート

しかし、2024年4月に入ってからマーケットのリスクが急激に高まってきていると考えています。この記事では過度に楽観的になっている投資家に対して、現在の市場に潜むリスクをお伝えできればと思います。

■現在のマーケットの状況

現在の米国経済の状況を①金利、②インフレ率、③労働市況の観点で簡潔にサクッとみていきましょう。

①金利

現在米国は、高くなったインフレ率を下げるために、政策金利を上げて経済にブレーキをかけています。

米国の政策金利の推移

経済に対して中立と言われる金利は現在の状況だと約2.5%と言われており、現在の5.25~5.5%という金利は経済に対して強いストレスになっていると言えるでしょう。これが利上げが始まってから色んな投資家が「景気後退が来るぞ!」と騒いでいる原因です。

②インフレ率

利上げが上手く効いたのか、2022年に前年比で9%まで上昇したインフレ率は下落しています。

ただし直近はFRBが目標としている2%より高い3%前後で下げ止まりの兆候がでています。

米国CPI(インフレ率)の推移

③労働市況

では景気後退の兆候はあるのかというと、ありません。コロナショック時に急増した失業率は現在歴史的低水準です。

米国の失業率の推移

つまり、現状としては「景気を壊すことなく、インフレ退治に成功しつつある」と言えるでしょう。いわゆるソフトランディングというものです。これが堅調な米国株の要因でしょう。

■現在の市場に潜むリスク「スタグフレーション」

現在、スタグフレーション(景気後退+インフレ)のリスクが高まっています。下の画像が、CRB指数と言われる様々なコモディティ(貴金属やエネルギーなど)の価格を足し合わせた指数のチャートです。別名、インフレの先行指標と言われています。

CRB指数の日足チャート

2024年に入ってから急激に上昇していますね。これは、地政学的リスクの増大による原油高、高金利下でも強い世界経済が背景でしょう。インフレが再過熱するリスクが高まってきたといえます。

インフレが低下しない限り、利下げができません。インフレが再過熱すれば更なる利上げの可能性もあります。そうなればインフレ+景気後退が同時に発生する可能性も高くなります(スタグフレーション)。

ちなみに過去に発生したスタグフレーションは、1966年から17年間の間、急落を繰り返し高値を超えられませんでした。「株式市場の死」とも言われた時代です。

スタグフレーション時のダウ平均(1970年代)

17年間も高値を超えられないというのはゾッとしますね。しかし何が起きるのかが分からないのが相場の世界です。最悪のシナリオは想定しておきましょう。

■個人投資家ができる対応策

スタグフレーションではほとんどの資産が暴落し、長期低迷します。なので取り得る対応策は数少ないです。

①スタグフレーションで恩恵をうける資産に投資

インフレ+景気後退なので、基本的に株・債券は暴落します。現金もインフレを考慮すると実質的な価値は目減りしていくので、現金比率を上げるのも良い選択肢とは言えないでしょう。

残る選択肢は現物資産です。ゴールドや原油などの現物資産は価格が上昇する事が期待できます。特にゴールドは相場が荒れている時に資産の逃避先として買われることが多いです。

ちなみに過去のスタグフレーション時にもゴールドは大きく上昇しています。3年程でなんと8倍以上に上昇しています。

スタグフレーション時のゴールド(金)のチャート

株なら原油株や金鉱株なども上昇が期待できるでしょう。

②メンタルコントロール

指数が暴落しているときは優良な株も一緒に叩き売られます。つまり優良銘柄を安く仕込める最高のタイミングです。しかしながら、暴落時はほとんどの投資家が悲観一色となり、株を買うのは心理的に難しくなります。

なので普段からのメンタルコントロールが大事になります。具体的な方法は別の記事で紹介しているので、こちらをご覧ください。

■さいごに

長く相場を経験してきましたが、明日どうなるのか分からないのが投資の世界です。様々なシナリオを想定し、対応できるようにしましょう。そして想定外の事も必ず起きるので、柔軟に対応していきましょう。

最後にGoodボタンをよろしくお願いいたします。「こんな投稿をしてほしい!」というのがあれば是非コメントへ。
最後まで読んで頂きありがとうございました。


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