Love seeker

夏の定番曲と言われて特にいい思い出も悪い思い出もない私。

部活に明け暮れていた頃は課題曲がずっと流れていたが
「素敵な私の夏の定番曲♪」というより
「〇〇先輩がブチギレしていたあの夏合宿の曲…」とか
「コーチがキレて〇〇が泣いてた夏の大会の曲…」しかなかった。

ホワイトベリーの「きーみーがーいたなーつーはーとおい夢の中ぁ」という曲を情感込めて大好きな彼を思いながら歌ってる友達をカラオケで見て
「いい夏してんなぁ」
と客観的に眺めていた。

それからだいぶ経って結婚して子供も産まれ、ぬるっとハマったアイドル。

「推し」が出来たもののしょっちゅう新曲が出るので
新曲にゆっくりハマる間もなくどんどん新しい曲が出て
動画を再生したりダウンロードしたりとなかなか沢山やらなきゃいけないことがあって、一つ一つの曲を大事に出来てないような気がしていた。

スルメのようにゆっくりと曲とミュージックビデオと歌声を感じていたいのに…
そう思っていた時にこの「ラブシーカー」という曲がリリースされた。
(アーティストはJO1という。)

ポップな曲だとかダンスだとか色々解説は専門家に任せるとして
私はすごく「夏」を感じた。

初めて聞いた時「あ、夏だ」そう感じて
どこに行くにもこの曲を聞いたり口ずさんだりした。

部活とか課題曲だとかそんな縛りがなく
何年も経ってやっと「自分だけの夏」を感じることができるようになったのかもしれない。

夏祭りの帰りに歩けなくなった子供を打ち上げられた魚のように運んだ
着崩れた浴衣と汗で張り付いた前髪
習い事に連れていく道すがらや
大量発生した謎の小さい蟻を駆除した時も
この曲を流せばご機嫌になった。

景色と家族の顔と、思い出の側にずっとこの曲が流れていた。

数年経ってこれを聞いたら
まだ小さい我が子を思い出すのかもしれない。
曲を聴いて思い出す情景を愛おしく思いながら

この曲を今日も聴く。

Love seeker
子供たちのまだまだ高い声と一緒に歌おう
めちゃくちゃなダンスを一緒に踊ろう。

#夏の定番曲