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はじめて個展を開催しました

3月にはじめて個展をひらきました。
少し時間が空いてしまったけれど、noteをつくったしせっかくなので。

展示のタイトルとテーマ

『天国みたいな』というタイトルで展示をしました。
元々『死んだ後の世界』を軸に絵を描いていて、…別に毎回死んだあとの世界を描くぞ!ていう気持ちで描いてるわけではないんですが、私はあんまりというか全く現実が好きじゃないので、絵を描く理由は小さい頃からずっと現実逃避なんですよね。
でもいくら現実逃避しようとそれはかりそめの世界であって、たぶん生きている限りずっと現実は苦しく、せめて死んだ後に少しでも救いがあればいいなと思っていて、初個展だし普段の自分が絵を描く意味みたいなものをそのままテーマにしました。

個展のコンセプト

↑この写真を載せたXの投稿が思った以上に拡散されて、「このコンセプトのツイートを見て来ました!」っていう方が何人かいて、そんなことあるの…って思いました。
ありがたいけど恥ずかしい(絵はたくさん見てもらえたらうれしいけど、言葉がたくさんの人に見られると恥ずかしいって思ってしまう。)。

会場のこと

今回は新宿マルイアネックスの中にある、FEWMANYさんのショップ内のミニギャラリースペースで少し小さめの展示でした。

個展を開きたい、ということは特に考えたことはなかったのですが、FEWMANYさんからお誘いいただいて、

・このスペースの大きさなら埋めることができそう
・(一番最悪なパターンを想定しても)回収できるだろう金額で開催できそう

だったのでやってみることにしました。

あとは、『最悪自分が人を呼べなくても新宿マルイアネックスの中にあるショップだったら、ショップに来た人がついでにみてくれることもあるかも』という甘い期待。

こう書くと日和りまくりのマイナス思考の連続のようですが、無名の自分にはどれもとても大切。

大都会の真ん中で交通の便も良く、自分に興味のない人ももしかしたら見てくれるかも、みたいな環境はありがたかったです。
スタッフさんもとてもやさしいです。
(デザフェスにもスタッフの方々が遊びにきてくれてうれしかった。)

グッズのこと

これは常々思ってるんですが、自分の絵のグッズって全くしっくりこないんですよね。
なんていうか、自分の絵は重すぎる。
ポップな軽やかさがない。むしろ陰鬱。陰鬱なグッズなんか誰が欲しいねん。

キャラクタービジネスのこの時代、世にはかわいいキャラクターグッズが溢れ、SNSでも『この人の絵はグッズ映えするな〜』とかは思うんですけど、自分の絵はまったくグッズ映えがしない。

たくさん作りました

個展の時に原画キーホルダーを始めて、この後のイベントなどでも、数百円の手に取りやすい価格帯のグッズ以外は、原画や粘土などの手描き・手作り系のグッズにシフトチェンジしました。
どうにかして軽やかグッズを作ることを私は一瞬で諦め、手作業で激重グッズを作り続けています。
これが今のところ自分が一番納得のできるグッズ作りです。

個展をやってみた感想

結果的に、本当にびっくりするほど多くの方にきていただけて、遠方からきてくれた方もたくさんいました。
芳名帳に名前とコメントを書くスペースを設けていたのですが、SNSで相互の方がきてくれていたり、うれしいコメントが並んでいて、あとで芳名帳を見たときにとても感動しました。
作品やグッズもほとんど完売して、本当にうれしかったです。

今思うと至らぬ点ばかりで反省もたくさんありますが、来てくださった方のおかげで、今思いかえしてもやってみてよかったな、と思えます。

人気者だったねんどたち

次に個展をやるなら、イベントではできないような、個展でしかできないことを考えたいです。
個展の時から粘土や手描きキーホルダーを作るようになったんですが、これは他のイベントでも販売するようになったし、来てくれる方はわざわざ足を運んできてくれているのだから、ここにくる意味のある空間と作品作りをしないとだめだな、と思いました。

自分はなにかをやって結果がダメだったときに、「でもやってみてよかった」「経験が大切」って肯定することができない人間で、何年も時間が経ったあとに思うことはあるけれど、基本的に結果至上主義者だと思います。
創作をする人がお金の話をすることを嫌がる人はいると思うんですが、お金は結果としてすごくわかりやすくて私は好きです。

自分には絵でやりたいことがあんまりなくて、それは冒頭に書いたように、子供の時からずっと自分の逃げ場所を作るためだけに絵を描いてきたから、絵を現実とリンクさせて考えることがしんどいんですね。
そこからも逃避してしまう。

やりたいことがある他の絵を描く人たちと比べてよく悩んでいましたが、今回個展をやって、創作でお金を稼ぐことは、創作に充てる時間もお金も増えることに繋がるんだな、と思いました。
「これがやりたい」とかはなくても、「こういう絵が描きたい」「こういうものが作りたい」とかはあるので、そこに充てるお金をどう稼いでいくか、最近そのことをよく、ぼんやりと考えています。

ただ、作って発表することが簡単になった反面、今の時代は『作る人』が溢れていて、どんどん新しい人がでてくるし、SNS上できれいな絵が無料でいくらでも見れて、その中で生き残り、現実の世界で集客をすることはなかなか困難ですね。

自分ができることを日々コツコツとやっていきたいです。
個展はまたやりたい。

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