#38 ドナー検査 Part5

血液検査速攻終わり！所要時間10分！
なんだか愛知まで来て勿体無いので、採血をしてくれるナースさんに検査について根掘り葉掘り聞いてみる。
こんな時まで少しでも学びを得ようとする貪欲なアテクシ。
いえ、仕事の邪魔してごめんなさい。
でもわざわざ血液1本取るために東京から出てきて、どんな検査するのか、興味あるやん？

ワイとオカンの搾りたてフレッシュなブラッド同士をサッとまぜまぜして、リンパ球のがどれだけ壊れるか見るらしい。
ワイとおかんの相性の悪さは相変わらずである。多分、身体の相性だけ見たら、真ん中の妹の方が良さそう。顔も体質も似てるし。ワイは根っからの父親似なんよ…ごめんなぁ。

血液がフレッシュなうちに検査しないとリンパが自然に壊れて検査精度がおちるから、ワイの血液取ったらすぐ同じナースさんがお母さんの病棟に行って採血に行ってくれるらしい。
最高のカクテル作ってくれよな！
これが本当のブラッディメアリーやな！

そんな感じで速攻検査も終わり、なぜか今回はお金も請求されなかった（臨床研究の一環なのでお代はいりません。と言われた。そうなの？ラッキーなような、本当にこの検査必要だったのかちょっと謎なような…電話口で主治医先生が「ご相談と言いますか〜」って濁してたのはその辺か。）ので、病棟に突撃してお母さんの顔だけ見に行く。

ちょうど日課の体重測定のタイミング。
すっかり、小柄な身長に見合った体重まで落ちてしまったお母さん。最高体重の頃と比べると30キロ以上減ってるな。手足もへにゃへにゃだし、本当早く手術しないと、回復が大変になっちゃうよ。

しかし、おかんの差し入れ要求が増えてきたので妹が一言苦言を呈したら、それに対する私への言い訳がすごい。

「だって少しでも口から食べないといけないから」
「全然食べられないから」
「食べても食べなくてもインスリン注射はするし」

いや、ジュースとか果物とかアイスじゃなくて、出された病院食食えよ！
医者がやめろって言ってることはやめろよ！
こっちはあんたのためにアルコール1滴も飲んでないんだよ！！！

と言いたいのをグッと堪えて。
「そっかあ」
って言ってきた。

出張の時間もあるので、いい頃合いで出て行こうとするとポツリと「さみしいんだよね〜」というお母さん。

さみしいよな。
こんな部屋にずっと1人で。
テレビも携帯も見る元気もあんまりなくて。
早く元気になってくれよ本当。
早く面と向かっておかんの悪態つきたいよ！

「さみしいならLINEでみんなに『さみしい』ってもっと言えばいいんだからね！誰か相手してくれるから！言いなよ！」

と言って病室を出てきた。

そうだよなぁ。さみしいよなぁ。

こんな思いまでして、頑張ってきたんだから、本当に元気になってほしいよ！

早く手術の日、決まるといいな。

ってことで京都行ってきます。