地元を愛し、根を張って音楽活動を続けるローカルレーベルを紹介!
J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)。番組では、毎回ゲストを迎え、様々なテーマを掘り下げていく。
2月2日(木)のオンエアでは「地域活性! ローカルレーベル特集! 」をテーマに、地元を愛し、そこに根を張り音楽活動を続けるローカルレーベルを特集。
■富山発「TOKEI RECORDS」/島根・出雲発「Local Visions」
最初にご紹介するのは、北陸のアーティストを中心にCD販売を行っている富山の独立系音楽レーベル「TOKEI RECORDS(トケイ・レコーズ)」。TOKEI RECORDS代表の山内晃一さんに話を伺った。
あっこゴリラ:レーベルをその地域でスタートさせた理由は?
山内:自分が住んでいる場所というのがありますが、もともとインストロックバンドで活動しており、仲間のアーティストたちと一緒にスプリットをリリースすることが最初のきっかけです。やろうと思ってやったというより、自然とレーベルという形になったって感じですね。
そこから友達とかまわりのバンドのリリースを手伝うようになっていって今に至ります。
あっこゴリラ:自然発生な感じがとても素敵ですね。やっぱり富山のアーティストが中心になっているんですか?
山内:そうですね。富山と、地理的には金沢もわりと近いので、北陸でくくると福井も含めて、この3県で一緒にライブしたり、イベントしたりが多いです。
あっこゴリラ:富山のバイブスって、どんな感じなんですか?
山内:いろんなジャンルがありますけど、自分のまわりはポストロックとかエクスペリメンタル系のバンドが多いですね。
あっこゴリラ:今後の展開は、どのように考えていますか?
山内:やっぱり住んでいる場所なので、地に足をつけた活動をしていき、それに共感出来る人が増えれば嬉しいなと思っています。
また、レーベルでリハーサルスタジオを運営しているのですが、こちらもおもしろい展開にしていきたいですね。
そんな山内さんが紹介してくれた金沢発のバンド「GAME CENTER & Future Brothers」の楽曲をオンエアした。
続いてご紹介するのは、島根・出雲発のレーベル「Local Visions」。一体、どんなローカルレーベルなのか。レーベルを運営するステアカさんに話を伺った。
あっこゴリラ:このレーベルをスタートさせたきっかけは?
ステアカ:僕は島根の出雲に生まれて今までずっと暮らしているんですが、島根には音楽の趣味が共通した友人はいませんでした。
あっこゴリラ:うんうん。
ステアカ:インターネットで知り合った音楽好きの一部の友人たちにしか伝わらないようなものだったんですが、実生活でも「自分の好きなことを誰かと共有したい」という思いは強くなり、その思いが高まった2018年にインターネットを拠点にしたレーベル活動を開始しました。
あっこゴリラ:なるほど~。「Local Visions」という名称の由来は?
ステアカ:味を共有できる仲間が居ない鬱屈とした気持ちさえなければ、レーベルを立ち上げるようなこともなかったという動機もあったり、将来的にはグローバルな規模になったらいいなという思いも込めつつ、逆説的にローカルを名乗っている面もあります。
あっこゴリラ:主にどんなアーティストの楽曲を発信しているんですか?
ステアカ:居住地については全く意識せず、主に東京や大阪・神戸、世界では韓国やアメリカなどのアーティストの作品をリリースしています。
あっこゴリラ:そうなんだ! 島根のアーティストというよりかは、自分でいいなと思ったアーティストのリリースをされてるんですね。
ステアカ:はい。ただし、レギュレーションとして、著名なアーティストのリリースは絶対に行わないと決めています。SNSのフォロワーが一桁や二桁くらいの、いわゆる無名のアーティストの作品をリリースするときが、最も楽しみな瞬間です。
あっこゴリラ:いいですね~! 今後の展開は、どのように考えていますか?
ステアカ:今年Local Visionsは5周年を迎えるんですが、特別な何かをしたいという思いはなく、今後も良い作品をリリースしていきたいと思っています。着実に積み重ねていき、それが実を結んで、いつか地元の出雲との接点が出来たら嬉しいなと思います。
そんなステアカさんが紹介してくれたユニット「オリーブがある」の楽曲をオンエアした。
■京都拠点のレーベル「NC4K」
続いてご紹介するのは、京都拠点のレーベル「NC4K」。ハウスミュージックを軸に、ファンキーなダンスミュージックを世界に発信している。
レーベルを運営するStones Taroさんに話を伺った。
あっこゴリラ:レーベルをその地域でスタートさせたきっかけは?
Stones Taro:京都は「Cafe La Siesta」(ゲームがコンセプトのバー。DJ機材が揃っていてイベントができる)や「West Harlem」(クラブ)・「Jetset」(レコードショップ)など、自分たちの活動をバックアップしてくれる環境が揃っていたことは継続できた理由の一つですが、最大の理由はメンバーが京都で生活しているからです。
あっこゴリラ:Stones Taroさん自身もプレーヤーなんですね。ローカルを意識するポイントはありますか?
Stones Taro:実際そこは強く意識しているわけではないですけど、個人的には、現在はかつてのような「首都圏にいかないと多くの人に音楽が届かない時代」ではないと考えているので、元々の自分の拠点や生活ペースを維持しつつ音楽を発信する方法の一つとして、地方でのレーベル活動するのは気楽でいいかなって(笑)。
あっこゴリラ:めちゃくちゃ素敵だと思います。NC4Kは、京都のアーティストが中心なんですか?
Stones Taro:そういうわけでもなく、自分たちの好みの音楽ならどこに住んでいても誰でもリリースするというスタンスで、アーティストの住んでいる場所は気にしたことはありません。
ベネズエラやアルメニアの方からデモをもらって実際にリリースをしたこともあります。
あっこゴリラ:今後の展開は、どのように考えていますか?
Stones Taro:レーベルのアジアツアーがしたいと思っています。アジアはダンスミュージックにおいて、自分たちと似た視点を持ったコミュニティあるのでそこの輪を作れたらいいなと思っています。
そんなStones Taroさんが紹介してくれた関西出身、東京在住のGenichiroの楽曲をオンエアした。
■高田馬場の居酒屋発!? 新鋭レーベル「Hoodish Recordings」
最後にご紹介するのは、高田馬場にあるクリエイティブレストラン「九州珠-KUSUDAMA-」が2021年末に始動させた新鋭レーベル「Hoodish Recordings」。
一体、どんなローカルレーベルなのか。レーベルの運営にも携わっているアーティストのMaL(マル)さんに話を伺った。
あっこゴリラ:レーベルをスタートさせたきっかけは?
MaL:20年以上住んでいる高田馬場に「CREATIVE RESTRANT」と銘打った九州居酒屋「九州珠」というお店があり、そこはDJやら歌い手やらが集まるパワースポットみたいになってて。
あっこゴリラ:へえ~! そんなところがあるんだ。
MaL:そこに自分も出入りしてて、そんな中、コロナがあり、さらに自分が足の怪我で入院したりで高田馬場から出れなくなっちゃって。
入院費稼ぐためにアルバム作ろうって、病院の中でスタートしました(笑)。
あっこゴリラ:すごい! それこそコロナがなかったら、スタートしなかったかもしれないですね。
MaL:ある意味そうですね。俺は海外の活動の方が多かったんですけど、そんな中で自分が住んでいる場所で活動することでより向き合えた気がします。レーベルから自分のインストアルバムも出したりしています。
あっこゴリラ:今後の展開は、どのように考えていますか?
MaL:今までは配信、カセットテープでのリリースが中心でしたが春からバイナルも出たり、海外のアーティストとの交流もしてみたいと考えてます。
あっこゴリラ:ローカルレーベルだからこその強みは?
MaL:街の中でオールインワンなので実行が早いですね。
話してすぐ作業、的な。
そんなMaLさんが紹介してくれたIRONSTONEの楽曲をオンエアした。
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