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mabanuaにプロデュース依頼が殺到する理由“mabanuaマジック”を紐解く

J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)。番組では、毎回ゲストを迎え、様々なテーマを掘り下げていく。

■自分のやった仕事は振り返らない! その都度楽しむのがスタンス

近年、様々なアーティストをプロデュースして話題になっている超売れっ子プロデューサー「mabanua」。なぜ、mabanuaにプロデュース依頼が殺到するのか。
2月27日(月)のオンエアでは、「音楽の魔術師! mabanuaがかける魔法! 」をテーマに彼がかける音楽的魔法や技術を掘り下げた。
ゲストには、雨のパレードの福永浩平とmabanua本人が登場。

1984年8月29日生まれ、埼玉県出身。ドラマー/音楽プロデューサー/マルチプレイヤー/マルチクリエーター「mabanua」。2006年、Ovallに加入、2008年からソロプロジェクトを始動。そして、2009年からはプロデュースワーク/サポートなどをスタート。

あっこゴリラ:まずは、音楽を始めたきっかけを教えて下さい。
mabanua:単純によくある、中学のときに友達とバンドを始めたことです。小学1~2年生くらいから習い事でピアノをやっていたので、楽器はピアノが最初ですね。
あっこゴリラ:そうなんだ~。Ovallに入った経緯はどんな感じだったんですか?
mabanua:池袋にセッションができるカフェがあって、ジャズだけじゃなくてR&Bとかファンクとか色んなイベントがあって、そこで出会いました。
そこにはOvall のメンバーやいま活躍しているミュージシャンがいっぱい出入りしていましたね。
福永:何歳くらいだったんですか?
mabanua:21、22歳くらいから行き始めたかな。
あっこゴリラ:Ovallとしての活動から、プロデュースを始められるようになりましたが、きっかけは何だったんですか?
mabanua:当時はドラマーとしてやっていくつもりだったので、自分のHPを作らないことには、と思って。そのHPを開いたときに流れる音楽を作ったんですけど、それが本格的に音楽を作るきっかけでしたね。
あっこゴリラ:おもしろい! そこなんですね。
mabanua:それを今のレーベル「origami」の社長が聴いて、「アルバム出してみない? 」みたいな感じで言われて。
福永:ドラマチックですね。

そんなmabanuaが最初にプロデュースした曲は、Charaの2011年のアルバム『Dark Candy』に収録されている『ナイーブとイノセンス』だった。

あっこゴリラ:最初ならではの思い出や苦戦した部分などはありますか?
mabanua:当時鍵盤をすっかり忘れてしまっていて、はじめ僕が鍵盤を弾けないって言ったらCharaさんが弾いてくれて(笑)。
でも制作が始まるとCharaさんが弾いてくれる気配が全然なくて。
あっこゴリラ・福永:あははは!
mabanua:そこから一生懸命練習して、思い出したって記憶がありますね。
あっこゴリラ:でもそういう話聞くと、勇気出てくる(笑)。
mabanua:ビートメイカーとかって弾けないのが逆に良かったりするので。それもそれなりの良さがあって。
あっこゴリラ:結構いらっしゃいますよね。今ではプロデュースワークでかなり大忙しだと思いますが、これまでトータルで何曲くらいやられてますか?
mabanua:もう覚えてないんですよね。自分のやった仕事ってあまり振り返ることがなくて、次に来たものをその都度楽しむみたいな感じが自分のスタンスなんですよね。

これまで、Chara、大橋トリオ、RHYMESTERなどたくさんのプロデュースをしてきたmabanuaだが、プロデューサーとして転機になった作品について訊いてみた。

mabanua:ビートメイクを始めたときに初めて拾ってくれたのがCharaさんで、それが初仕事であり初メジャーの仕事だったので、やっぱりそれは大きいですね。
あっこゴリラ:うんうん。
mabanua:右も左もわからない人をいきなり自分の作品に呼ぶってなかなかできないと思うんですよね。みんな経験がある程度ある人を呼びたいと思うので……。なので、いまだにすごく感謝しています。
あっこゴリラ:福永くん的にmabanuaさんと言えば! みたいなプロデュースワークがヤバかった曲はありますか?
福永:大橋トリオさんの『サリー』は良く聴いてましたね。あとは、アニメ『坂道のアポロン』も見ていたので。
あっこゴリラ:ありますよね。気づかぬ間に浴びていたっていうね。

■藤原さくらが語る「mabanuaマジック」

続いて、mabanuaがプロデュースをしている藤原さくらからのコメントを紹介。まずは二人の出会いについて訊いた。

藤原:初めてお会いしたのは、私の初のフルアルバム『good morning』に収録されている『I wanna go out』でご一緒したときです。
そのアレンジがあまりにもカッコ良くて、その後も『Green』と『Red』というEPを完全プロデュースでお願いしました。あと、Ovallのメンバーと一緒にツアーを回らせていただいたりと、ずっとお世話になっております。

そんな藤原さくらに、「mabanuaにプロデュースしてもらうと、どんな魔法がかかるか」と質問してみた。

藤原:mabanuaさんとご一緒した『Green』と『Red』のときは、自分の弾き語りのデモを送って、結構丸投げに近い形でご一緒させていただいたんですけど。
もう楽器何でも出来過ぎで全部自分で弾いちゃって、お家で完全なる完成体まで近づけれてしまう方なので“自分の曲がこんな素敵な楽曲に生まれ変わるんだ”っていうのが、mabanuaマジックだと思います。

■雨のパレード『paradigm』をmabanuaがプロデュース

ここからはゲスト、雨のパレードの福永の近況について伺った。

雨のパレードは、今年10周年を迎える。そんな記念すべき年の最初にリリースされたのが、mabanuaと初めて一緒に制作したナンバー『paradigm』である。なぜmabanuaにプロデュースを依頼したのか、その経緯を訊いてみた。

福永:10周年を記念して、大好きなmabanuaさんとさせていただけたらなと思い、チームで近しい人がいたのもあってこのきっかけをいただきました。
最初はデモを送ったんですけど、これでいいのか、もしくはゼロから一緒に作ったものがいいのかというのをやり取りしながら、最終的には僕らが作ったデモにmabanuaさんに色付けしてもらってやっていくのがいいんじゃないかとなりました。
あっこゴリラ:最初にデモを聴いたときの印象はどうでしたか?
mabanua:もう完成されてる感じがしたので、あとは必要なものをより濃くしていって、必要でないものをそぎ落としていくっていう作業でしたね。

ここでその『paradigm』(デモバージョン)をお届けしながら、魔法がかかっていく過程に触れていった。

あっこゴリラ:デモのクオリティーが高過ぎて、衝撃受けちゃった。
あははは! イントロの印象的な感じとかは最初からあったんですね。
福永:そうですね。でも、サビとかマジでノリが良くなってて、“どうやってやってんの!? ”って感情なんですよね。
あっこゴリラ:なるほどね~。プロデュースする上でのテーマとかあったんですか?
mabanua:自分の色ってグルーヴとかだったりするので、このデモの裏に隠れているノリとか色っていうのがあるんですよ。
アーティストって、こうしたいっていうのがあっても、家で作っていると実現できない何かっていうのがあって。デモ音源を聴くと、伝わってくる部分があるんですよ。
それを裏から引っ張り出してくる作業って感じですね。
あっこゴリラ:ええ~!! すごーい!
福永:具体的に、サビはどう変わってグルーヴが良くなったんですか?
mabanua:やっぱり音の強弱と音の長さのコントラストが大事で、長い音に対して短い音が交互にくると、人って変化に耳がいくから伸ばされたり縮められたりすると耳が興奮する感じになるんですよ。
福永:ええ~! 面白い!
mabanua:だからそういう作業をいっぱいやると、なんかわからないけど全体良くなったねっていう感じになるんです(笑)。

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【番組情報】81.3FM J-WAVE『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 22時-24時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/

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