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いい肉の日!無条件でブチ上がれる景気の良い音楽“パーティーロック”とは…

J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)。番組では、毎回ゲストを迎え、様々なテーマを掘り下げていく。

■パーティーロックの歴史
11月29日は「いい肉の日」ということで、番組では、余計なことは何も考えずに無条件でブチ上がれる景気の良い音楽「THE 肉食音楽! パーティーロック! 」と題し、その音楽性や仕掛けに迫った。

ゲストには、ラウドロックのポータルサイトやイベントなどを仕掛けている激ロックエンタテインメント(株)代表、『激ロック& Skream!』編集長の村岡 俊介さんが登場。

あっこゴリラ:今日のテーマは「肉食パーティーロック」ということですが、そもそも「パーティーロック」とは、どんな音楽なんですか?
村岡:僕が知る限り「パーティーロック」というジャンルは存在しないんですけど、ギターロックでもパンクロックでもハードロックでも、一括りに無条件でブチ上がるロックサウンドという表現がわかりやすいかなと思います。
あっこゴリラ:とりあえずブチ上がる、かつロックである、そこが条件ですね。まず「パーティーロックの歴史」を聞いていきたいと思いますが、そもそもこの「パーティーロック」は、どのようにして誕生したのでしょうか? 
村岡:ロックが強大なムーブメントとなりメインストリームになったのは、1980年代前半から後半にかけてLAを中心に起こった「LAメタルムーブメント」です。LAメタルとは、UKで生まれた男くさいハードロックやヘヴィメタルを、女子受けするセクシーなファッション、音楽性もキャッチーなサウンドにアップデートさせたものを言います。煌びやかで、女、酒、ドラックなどパーティーロックチューンが多いのも特徴です。
あっこゴリラ:例えば、どんなバンドがいるんですか?
村岡:モトリー・クルー、ガンズ・アンド・ローゼズ、ポイズンスキッドロウなど、歴史に名を残すバンドがたくさんいます。そのなかでもトップオブパーティーロックバンドは、全世界で1億枚以上のCDを売り上げた「モトリー・クルー」ですね。それまでのロックの概念を変えたと言ってもいいかもしれません。
あっこゴリラ:2000年代初期は、どうだったんですか?
村岡:その後、パーティー感の全くないダークなサウンドが特徴のグランジムーブメントによってLAメタルシーンは急激に縮小し、90年代後半にはムーブメントはほぼ消滅します。
あっこゴリラ:いわゆるパーティーロックへのカウンターですよね。
村岡:そうですね。その後、グランジの停滞とともに再びメタルが形を変えて復権していきます。そんななかで圧倒的なパーティー感を誇っていたバンドが、「Limp Bizkit」です。ボーカルのフレッドの書く歌詞がめちゃくちゃ下品で、ロックに知性を求めるリスナーや他のバンドからは相当嫌われてましたね(笑)。その一方でめちゃめちゃ支持されていました。


あっこゴリラ:この「Andrew W.K」は、パーティーロックシーンにおいて、どんな存在なんですか?
村岡:ラップメタルと同時代に突然出現した孤高の存在と言えます。当時は、今よりジャンルで聴かれていた時代でしたが、幅広い層のリスナーから愛されていた2000年代ロックシーンの兄貴的存在だと思います。
あっこゴリラ:2000年代後半~2010年初頭は、どんな感じだったんですか? 
村岡:ラップメタル以降、ロックがヒップホップやダンスミュージックとクロスオーバーすることが当たり前になっていき、結果としてそういったクラブミュージックシーンとのクロスオーバーが、ハイクオリティーなパーティーロックチューンをわんさか生むきっかけになりました。

■厳選! A5ランク肉食パーティーロックチューン
ここからは、「村岡さん厳選! A5ランク肉食パーティーロック! 」と題して、「肉」というキーワードで極上のA5ランクパーティーロックを教えてもらった。

あっこゴリラ:まずは?
村岡:Zebraheadの『Anthem』です! この曲は、2006年リリースのアルバム『Broadcast to the World』収録のスカ要素もあるポップパンク、ミクスチャーの名曲です。
あっこゴリラ:ずばり、Zebraheadの肉食加減はどんなところですか? 
村岡:Zebraheadは、サーファーのメッカでもあるアメリカ西海岸のカリフォルニア州・オレンジカウンティ出身のパーティーロックバンドで、とにかくパーティーチューンの宝庫です。世界的に有名なパンクロックバンド、オフスプリングやノーダウトも輩出しているオレンジカウンティ出身というところがミソかなと思います。

あっこゴリラ:続いての肉食パーティーロックは?
村岡:こちらもZebrahead繋がりなんですが、日本のバンドで肉食といえば、彼ら、MAN WITH A MISSIONです。
あっこゴリラ:シマウマと狼ですね。あははは!
村岡:そうなんです(笑)。MAN WITH A MISSIONとZebraheadは、音楽性も双方ミクスチャーロックサウンドで通じる部分があったり、日本や海外で一緒にツアーしたり、さらに「狼とシマウマ」という動物バンドつながりだったりと、大の仲良しなんです。
あっこゴリラ:そうなんだ~。
村岡:その仲良しが高じて、2015年にはスプリットアルバム『Out of Control』をリリースします。この曲は、2バンドが共作した奇跡のコラボトラックです。


■近年、注目のパーティーロックバンド
ここからは、「近年、注目のパーティーロックバンド」を紹介してもらった。

あっこゴリラ:近年の「パーティーロックシーン」は、どんな感じですか? 
村岡:ここまでパーティーロックの歴史を辿ってきましたが、その全部、メタル、ディスコ、ヒップホップ、EDM、ハードコアなどを取り込んだのが、現状のパーティーロックかなと思います。ロック自身が、時代の最先端のサウンドを取り込んでアップデートを繰り返しているので、そういった流れはロックでもパーティーロックでも同じかなと思います。
あっこゴリラ:まず紹介してくれるのは?
村岡:ドイツのバンド「Eskimo Callboy」の『WE GOT THE MOVES』です。ベースはメタルコアですが、その中に80年代のハードロック的おバカさやエスキモー特有のドイツ人的なコミカルさ、EDMやダンスミュージック要素も取り込んだ、最新型パーティーロックチューンです。


あっこゴリラ:続いては?
村岡:Fear, and Loathing in Las Vegasの『SHINE』です!
あっこゴリラ:(曲を聴いて)やっぱりデスボイスって、元気出ますよね。あと、シンセの音、なかなかここまでチャラい音選べないっていうか(笑)。ここまでチャラい音並べられると、本当おもしろい!
村岡:あははは! ちょっとエスキモーと通ずる部分ありますよね。実は日本で、「ドイツのベガス」って言われたりもしてたんですよ。
あっこゴリラ:そうなんですね。
村岡:Las Vegasは、ハードコアとEDMやディスコミュージックの究極のハイブリッドで、踊れて暴れられて叫べる、国内最強のパーティーチューン製造バンドです。

あっこゴリラ:最後に紹介してくれるのは?
村岡:ONE MORNING LEFTの『Beat It』です! これはもう聴いてもらったら間違いなくブチ上がると思います。
あっこゴリラ:(曲を聴いて)まさかのカバー!!
村岡:そうなんです! マイケルジャクソンの1983年リリースの大ヒットソング『Beat It』のコミカルなメタルカバーです。80年代の音楽はポップでバブリーなものが多いので、カバーされやすいのかなと思います。


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【番組情報】
J-WAVE 81.3FM『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 22時-24時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/

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