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かわら版No.35 米沢市・新産業団地について、考える

いつもお読みいただきありがとうございます。

先週のかわら版No.34はいつもより多くの皆さんに閲覧いただきました。令和6年度米沢市の方向性を決める大切なお金(予算)のお話に関心をお寄せいただきありがとうございます。子どもたち(小中学生)には、お金(予算・財源)の心配をせずに、給食をいっぱい食べてほしいと思います。大人(市、議会)はその説明責任を果たさなければなりません。

さて、今回は、山形新聞2月14日(水)の記事にもあり、米沢市議会にも産業部商工課から報告事項としてありましたが、米沢市・新産業団地について市民の皆さんと共有したいと思います。

まずは、山形新聞の記事を引用します。

新産業団地の候補地 米沢市が来年度選定 2ヵ所に絞る
米沢市は13日、整備を計画している新産業団地の候補地について、東北中央自動車道の米沢八幡原インターチェンジ(IC)周辺か米沢北IC周辺の2ヵ所に絞り、2024年度中に選定することを明らかにした。整備後は市内6ヵ所目の産業団地となる。
市議会産業建設常任委員会協議会で説明した。整備面積は10~20㌶で、総事業費40~45億円を見込んでいる。市は22年から米沢中央IC周辺、米沢南工業団地を含む市内4ヵ所を軸に、候補地の選定作業を進めてきた。企業アンケートでニーズを調べ、絞り込んだ。

2月14日(水)山形新聞

報道の内容のとおり開発候補予定地を、米沢八幡原IC周辺米沢北IC周辺の2エリアに選定したことが、米沢市当局から議会にも報告がありました。

これまで何度か言及していますが、昨年11月に示された米沢市人口ビジョン(案)では、2065年の米沢市の人口見通しは、米沢市の公式見解では約38,000人です。令和6年1月末時点で77,973人です。40年後にちょうど約半分です。かわら版No27においても課題として示させていただきましたが、統計的未来には、米沢市に、住み続ける理由は示されていないのです。「米沢に帰ってこい」と声高に言ってみても、統計的未来はとても冷たい未来が待っています。そして、これからの時代の政策は、分析から一歩踏み込んだ尖った具体的な政策とその実現に向けた新しい形の社会実装がないと結果に結びつきません。

この点、今月15日の市政協議会に示された「米沢市新産業団地整備事業の検討状況について(中間報告)」は緩慢なものでした。(言うべきことは沢山ありますが、)例えば、私が思うことは、

ヒアリング調査
【米沢市への環境評価】
(1)東北中央自動車道が開通し、東北道を経由して東京や仙台とのアクセス利便が確保できる。
(2)山形大学工学部をはじめとした、地元の大学、高校等からの人材確保が期待できる。
(3)雪以外の自然災害がほんとんどなく、安定した操業環境の確保が可能。

R6.2.15「米沢市新産業団地整備事業の検討状況について(中間報告)」資料2より引用

上記のようなヒアリング調査の(2)を前提としていることです。

現在の就活市場は超売り手市場です。私はロスジェネ世代・就職氷河期世代なので20~30社の就職活動は当たり前、内定は2~3社の時代です。現在は違います、私のまわりの山形大学の学生さんは受けても3~4社、大手企業に内定しています(みんな学習意欲が高く研究熱心で優秀です、公共的な思いも強くおそらく米沢も大好きです)。ただし、就職環境・労働市場が良いので、大学卒業後は、米沢の外に大手企業に巣立って行きます。あくまで、学生さんたちとの交流で実感している私の見解ですが、今の学生さんは、大手企業への就職志向がとても強いです。理由は、大手企業に就職しやすいのです(もちろん、自己研鑽・努力もあります。)。以下の日本経済新聞の記事でもそれを裏付けています。

私は何が言いたいかというと、米沢市には、米沢市新産業団地整備事業は人口減少対策と不可分に進めてほしいと思います。特に、学園都市と言いながら、市内に約3,600人の学生さんがいながら、これまで何もできていないと言っていいほど、学生さんたちのニーズそして未来に向き合っていないのではないでしょか。山形大学の卒業生974人の将来の選択肢・新たな一歩米沢市はどれほど含まれているのでしょうか。

米沢市新産業団地整備事業は、どんな企業を誘致し、この米沢市に来てもらい、何人の学生さんに、住んでもらい(どのような居住環境に、誰と、どのようなライフスタイルで)、共に成長していけるのか(地元企業との共存を含めて)、総合的な知恵を絞って取り組まなければならない事業のはずです。やるべきことは山積です。米沢市は、

3 今後のスケジュール
引き続き庁内検討会及びプロジェクトチームで詳細な検討を行い、令和6年度に最終候補地を選定し、新産業団地の整備に向けた取り組みを進めていく。

R6.2.15「米沢市新産業団地整備事業の検討状況について(中間報告)」資料1より引用

としています。文言のとおりの“詳細な検討”を期待し、2065年の約38,000人現在の人口約半分の“決められた未来“を少しでも変えてもらいたいと思います。私も、上記の課題・論点だけでなく、引き続き議会でも議員としてしっかり質疑していきたいと思います。

この度も最後までお読みいただきありがとうございました。

かわら版No.35



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