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口座振替収納代行のメリットと注意点!振替できないとどうなる?

口座振替は、公共料金や家賃の支払いなど、幅広い商品の決済手段として利用されています。
しかし、自社で販売した商品やサービスの決済手段として活用している場合、金融機関への手続きが手間だと感じる人も多いです。
この記事では、口座振替の手間を削減する口座振替収納代行の概要やメリットを解説します。
口座振替が自社の顧客層に向いているか分かるので、ぜひ最後までご覧ください。

この記事は20年以上金融サービスを提供してきたソモ㈱が執筆しています。
弊社のホームページはこちらです。

口座振替収納代行サービスとは

口座振替収納代行サービスとは、販売した商品やサービスの代金を、自社に代わって口座振替で代金の回収をする業者です。
さまざまな決済方法がある中で、口座振替収納代行サービスは、購入者の銀行口座から代金を引き落とす「口座振替」を代行します。
取引の流れは、以下の通りです。

  1. 収納代行業者と契約を交わす

  2. 商品が購入されたら、店舗側が代行業者へ情報を提供する

  3. 代行業者が金融機関に引き落としの手続きをおこなう

  4. 代金が店舗側に入金される

口座振替は、資格や習い事のスクール代やサブスクリプションなど、定期的な購入の決済に適しています。
また、顧客にとっても毎月振り込む手間が減るため、メリットがあるでしょう。

口座振替収納代行サービスのメリット

口座振替収納代行サービスを利用すると、請求に関する手間を減らせて、購入者の利便性も向上します。
ここでは、口座振替収納代行サービスのメリットについて解説します。

請求に関する手間を削減できる

口座振替収納代行サービスは、請求に関する手間を大幅に削減できます。
代行業者が、口座振替に関する業務を代わりにおこなうためです。
例えば、請求額の計算や金融機関への連絡・振込の確認などを代行してくれます。
代金の回収に手間がかかり、リソースを圧迫しているのであれば、代行サービスに依頼すると余裕ができてコア業務に集中できるでしょう。

購入者の利便性が向上する

口座振替は店舗側だけでなく、購入者にもメリットがあります。
購入者は毎月の代金を振込む必要がなく、自動で引き落とされるためです。
振込みを忘れてサービスが停止されたり、督促されることがなくなります。
また、代金を手渡しする場合、塾の月謝などを子どもに持たせると、紛失や盗難のリスクがあります。
口座振替であれば、紛失や盗難を心配する必要がなくなるでしょう。
店舗側としても、未回収となるリスクを減らせるため、双方にメリットがあります。

手数料が安い

口座振替収納代行サービスは、他の決済方法と比べて手数料が安いです。
代行業者に口座振替を依頼すると、手数料は1件につき100円前後が相場です。手数料に加えて、月額費用が数千円かかるのが一般的です。
クレジットカードの手数料は、業種により異なりますが、3%前後となっています。
購入者が10,000円の代金をクレジットカードで支払う場合、店舗側は300円の手数料を支払うことになります。
また、スマートフォンを利用したQRコード決済は、手数料が2%前後なので、10,000円を決済すると200円かかります。
購入金額にもよりますが、口座振替の方が安くなるケースが多いでしょう。

口座振替収納代行サービスの注意点

口座振替収納代行サービスを導入しても、自社の顧客層に合わない可能性があります。
ここでは、口座振替収納代行サービスの注意点を解説します。
導入の際の注意点を把握して、自社に最適なのか判断してください。

初期費用がかかる

口座振替収納代行サービスを導入するには、数万円の初期費用がかかります。
クレジットカードを導入する際も同じくらいの初期費用が発生するため、口座振替の初期費用が高いわけではありません。
その他の決済手段を導入する際にも、ほとんどの場合、初期費用が発生します。
決済にかかる手数料だけではなく、初期費用も発生すると覚えておきましょう。

自社の顧客層に合わない可能性がある

口座振替は幅広い年齢層が利用する決済手段です。
しかし、業種によっては、ほとんど口座振替が使われていないケースもあります。
2022年12月に経済産業省が発表した「消費者実態調査の分析結果」によると、口座振替での公共料金や家賃の支払いは30%を超えています。
しかし、百貨店やアパレルなどは、口座振替での決済がほとんどありません。
口座振替の割合が少ない理由は、1回払いがメインで、月々の支払いがない商品がほとんどのためです。
口座振替を導入しても、ほとんど利用されないケースもあります。
口座振替が、自社の販売方法に適しているかを検討してから導入してください。

シンプルな口座振替収納代行サービスを選ぶ

口座振替収納代行サービスは、基本的にインターネット上で手続きや管理をおこないます。
そのため、システムが多機能で複雑だと、使い方を間違えたり、慣れるまでに時間がかかってしまうでしょう。
代行業者と契約をする前に、サービスの画面をチェックして、操作がシンプルか見ておくのがおすすめです。

口座が残高不足の場合はどうなる?

口座振替の手続きをしていても、購入者の口座に残高が少ないと、振替不能で未回収となります。
振替不能となった場合は、代行業者との契約により対応が異なります。
基本的には代行業者から振替不能の連絡が来て、自社で購入者に督促しなければなりません。
件数が多いと連絡する回数が増えて、自社の社員の負担になるでしょう。
契約の内容によっては、代行業者が代わりに督促してくれることもあります。

口座振替ができなかった場合は、購入者に振込みなど別の決済方法で支払いをしてもらいます。
また、翌月の引き落とし金額を変更して、一括で引き落とす方法もあります。
どちらにしろ口座の残高不足により振替不能になると、手間が増えると考えておきましょう。

まとめ

口座振替収納代行とは、自社が販売した商品やサービスの代金を回収する際に、口座振替に関する手続きを代行するサービスのことです。
口座振替収納代行サービスを活用すると、請求に関する手間を削減でき、自社のリソースをコア業務に振り分けられます。
また、購入者は毎月振り込む必要がなくなり、利便性が向上するため、双方にメリットがあります。
ただし、口座振替は自社の顧客層に合わない可能性があり、事前に十分な検討が必要です。
また、購入者の口座残高不足により代金が回収できなかった場合、どのように督促をするのか事前に考えておきましょう。


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