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愛す側も愛される側もしあわせでありたい

わたしが人生で初めて行ったライブは 忘れもしない2014年春 SEKAI NO OWARIの全国アリーナツアー『炎と森のカーニバル -スターランド編-』の 4月29日 さいたまスーパーアリーナでの公演でした


分厚くなったチケットケースのなかでいちばん古いチケット 二次募集にダメ元で応募したら当たったチケット 親に内緒で応募して当たってしまったチケット わたしの人生のなかで ひとつの大切な分岐点

今思えばたぶんとても過保護に育てられた五人兄弟の末っ子 兄弟の中でもわたしだけ年が離れていて 電車もバスもひとりで乗ったことはなかったし スマートフォンも携帯電話も持っていなかった ライブなんてものに行きたがるのも兄弟の中では たぶんわたしが初めて めちゃくちゃに心配されて反対されて 親にも兄弟にも良い顔はされなかった

月に1000円のお小遣いを少しずつ貯めて チケット代もグッズ代も全額自分で出した どの服を着ようかな、どのバッグで行こうかな、あの靴なら靴擦れしないかな、なんて まるで好きな人に会う前の女の子みたいに毎日そわそわしながら


ライブが始まった瞬間わたし 人生で初めて 生きてて良かったって本気で思ったの

まさか自分がそんなドラマみたいな漫画みたいな台詞を思う日が来るなんて思ってもみなかったから 自分で自分にびっくりしたなあ

席なんてステージからめちゃくちゃ遠かった、二階席の端っこ、それでもそんなの関係なくて すべてが今までに見たことのない ゆめみたいな世界だった 足の裏から伝わって心臓にまでビリビリ響く低音も 自分のてのひらの形も見えなくなるくらいの暗闇に浮かび上がるプラネタリウムみたいなキラキラも YouTubeのあのMVで見たあの照明の演出も

あの日からわたしはライブが大好きになった 音楽そのものや それを作る誰かの思いやそれのための時間 それをリアルタイムで奏でるそのときにしかない瞬間を愛すようになった お小遣いが入ってはCDやDVD グッズ 音楽雑誌を買って スマートフォンを持つようになってからは小さなライブハウスにも大きなアリーナにもひとりで足を運んでは 好きな音楽を全身に浴びて 新しい 好き に出会うこともあったりして


あれから7年近く経ってわたしはライブをする側の人になりました

会いに行けなくてごめんね、って言葉をよく聞くようになった わたしはいつも 謝らないで、って思う 寂しいけど 会えなくても 好きでいてくれてありがとう、会えることだけが全てじゃないです でもその気持ちとってもわかるの 今のわたしやわたしたち わたしやあなたの好きな誰かは今しかなくて もしかしたら明日には消えてしまうかもしれなくて そう思うと会えないのは不安だし 自分の知らない素敵な瞬間が自分の目に届かないどこかで生まれているのが悔しい みたいな気持ちもある

だからどうか会えた時にはその瞬間を大切にしてもらえたらいいなと思うし その瞬間を後悔させないような存在であれたらいいなと思う わたしがみんなと同じ目線に立っていたとき そうだったみたいに


明日わたしたちSOMOSOMOは相変わらずライブがあるわけですが ミキはミキの大好きなCY8ERさんの解散ライブに行くためおやすみします もしかしたら賛否両論あるのかな、分からないけど わたしやわたしたちメンバーはどうしても行かせてあげたかったの!これを逃してしまったらもう二度と味わうことのできない空気を 時間を ミキにあげたいって思ったの

明日SOMOSOMOに会いにきてくれるあなたと、会えなくてもSOMOSOMOを好きでいてくれるあなたと、明日CY8ERさんにに会いに行くミキ 全員がしあわせな日になれますように

おやすみ

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