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過食症だったときのはなし

先日インスタグラムで 何か悩みはありますか?と募集した時 こんなメッセージをいただきました

小学生の時に容姿でいじめられたことをきっかけに抜毛症になってしまい、高一の今も治らないことです。髪の毛も睫毛も眉毛も抜いてしまう、そんなことでしか自分を守れない自分が醜くて嫌いで、寂しいです。睫毛の長い美少女に憧れるのに、アイドルが大好きなのに、自分で自分をブサイクにしてしまう、人一倍外見を気にするようになりました。

わたしは過食症で約10kg太ったことがあります。

2019年の夏頃から体重の増化が気になり始め 2019年の冬頃からどんどん悪化していった気がします 体重計に乗ることも怖くなり 記録もつけられなかったので正確ではありませんが


お腹がすいているとか ご飯を食べていない とかではなく、ただ毎日朝から夜まで 早朝も深夜も関係なくなにかを口にしたくなる、したくなる というか 気付いたらしている、みたいな
ライブや学校が終わってから お家に帰るまでに通るコンビニやスーパー 酷い時は全件お店に入って食べ物を買い漁って歩きながら食べたり おうちに着いて自分の部屋まで隠して持っていって食べたり ゴミはコンビニで捨ててくるか リビングのゴミ箱の奥底ににバレないように押し込んだり

急に大量のものを食べると血糖値が上がって眠くなって リビングで突っ伏したまま眠って朝を迎えるか 途中で目が覚めてまた冷蔵庫を開けるか
気がつくと服のポケットやリュックの中、片手に持っていたビニール袋の中から 食べ物のゴミがいくつも出てきたり
菓子パンやおにぎり、お菓子 ケーキ、アイス 美味しい、とかいう感覚を忘れ 何を食べたのかもあまり覚えていないくらい
気付いたらお財布の中にあったお金が無くなり コンビニのATMで下ろして そのままコンビニで食べ物を買って、の繰り返し

ただそれでもわたしは 歌うこと 話すことがお仕事のひとつだ、という自覚や責任みたいなものは失くせずにいたから 喉を痛めたくなくて 嘔吐をする勇気は出なかった

自分の手で自分を不細工にしていく毎日は 馬鹿らしくてくだらなくて苦しくて気持ち悪くてずっとしんどかった しんどいならやめちゃえばいいのに、って何回だって思うのにやめられないのがまた意味が分からなくて ただでさえ自分のことが好きではないのに さらに嫌いになる毎日



未だにそういう日はあります でもそういう日は格段に減りました

それは 食べること、だけではなくて、食べる時間、を 大切にできるようになったからな気がします 誰かと一緒に過ごす時間を前よりずっと大切にできるようになった 大切にするやりかたを覚えた まだ不完全だけど 自分の気持ちをコントロールできるようになった のかな

なんならわたしは脳みそがちょろいので どんなに安くても好きな人と食べるならなんでも美味しいと思ってしまう 逆に言えば 苦手な人と食べるならどんなに高くても美味しいとは思えなくなってしまうのかも あーちょろい脳みそでよかった


わたしは抜毛症になったことが無いから 安易に何か言葉をかけてあげることはどうしても避けたくて、「そんなの気にしなくていいよ!」「こうしてみたらいいよ!」「大丈夫だよ!」「いつか治るよ!」なんてもしわたしが言われたら多分わたしは うるせえよ、と思ってしまう気がするので


ただこういう 誰に言っていいか分からない どうしていいか分からないようなことって 言葉にするだけでちょっと軽くなったりするのかな 誰かが自分の話を聞いてくれていると思うだけで ちょっと気が楽になるんじゃないかな そうだったらいいな の気持ちで 今この文章を書いています



思ったより人ってひとりじゃないかもよ 少なくともわたしはいます 諦め悪く当分は ここにずっといるつもりです お忘れなく

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