シン・エヴァンゲリオンを観て
※ストーリー的なネタバレはありませんが、まっさらな気持ちで鑑賞された方がより楽しめると思います。
大学の友人に勧められてテレビアニメ版を見たのがもう10年ほど前になる。
思い返せば初めての出会いはおそらく旧劇場版。
ロボットのアニメという情報に基づいてばーちゃんに連れてって貰ったような記憶がある。
当時は全く意味不明でなんとなく見たことだけを記憶している。ばあちゃんはさぞ気まずかったことだろう…
うじうじしたシンジくんがどうにも好きになれず、反動で見たグレンラガンにどハマりした時期もあった。
大学時代に破を観て、男らしいシンジくんにすごく興奮したのを覚えている。
シンを観て、ストーリーそのものよりもエヴァンゲリオンという物語が終わったことに何かグッとくるものがある。
知らず知らずのうちにエヴァンゲリオンのパイロットになっていた自分自身を突きつけられて庵野監督にガツンとイカれた気分だ。
我々はエヴァの呪縛から解放された世界線に放り出されてしまった。
望んだ結果であると同時に少しの喪失感を帯びた、なんとも言えない居心地の悪さを感じる。
これは我々と庵野監督自身の願望でもあったのかもしれない。
大学時代の先輩が、シンジ君が大人になったことでシンジ君の存在に依存していた自分も大人にならなければならないと呟いていたのが象徴的で記憶に残っている。
だけどいつか気づくでしょうその背中には
遥か未来目指すための羽根があること
遂に未来に向かってしまったシンジ君。
我々の背中にも羽根はあるのだろうか。
突きつけられた現実が残酷な天使のテーゼだ…
とちょっとため息がでる。
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