「胸糞の悪いミステリー」のレビューその2

スズメバチの巣(名探偵ポワロより)

1.主要人物(4人)

ポワロ:ハーキュリーズと英語発音されるとイラッとしてしまうキュートなベルギー人。職業は探偵。
モリー:女性ファッションモデルでハリスンの妻。女優さんの眉毛の角度がスゴイ。
ハリスン:モリーの夫、ポワロの亡き友人の息子でそこそこ有名な文筆家。スズメバチに3回刺されても生き残る強運の持ち主。
クロード:ハリスンの幼馴染で売れない彫刻家。モリーの元婚約者で不倫相手。

2.あらすじ

 あるところに、余命宣告を受けた文筆家がおりました。彼は、自分がそのような状態にあることを誰にも打ち明けられずにいました。また妻と幼馴染の不倫関係を疑っており、ある事件によってその疑念は確信に変わってしまいます。
 失意のドン底に叩き落とされた彼は妻と幼馴染への復讐を計画します。それは…
①幼馴染へ自宅の庭に住み着いたスズメバチの駆除を依頼する。
②幼馴染が駆除に何度か失敗するよう細工し、より強力な薬品を持ってくるように仕向ける。
③最も強力な薬品を持ってきたところで、幼馴染が殺害したかのような状況証拠を作り出して自殺する。
計画は順調に進み、いよいよ最後の仕上げです。駆除のためやってきた幼馴染と妻の前で二人の不倫を暴き、こう言い放ちました。

「僕の人生から出ていってくれ、永久に…」

怒りの咆哮とも悲痛な懇願ともとれる、彼の言葉を聞いた幼馴染と妻は家から出ていきました。
その後、彼は幼馴染が持ってきた薬品を呷ります。

ところが!

 なんとポワロが彼の計画に気付き、彼が飲むつもりだった薬品を重曹にすり替えていたのです。その後ポワロに説得された彼は、考えを改め、残りの人生を静かに過ごすことにしました。

3.胸糞ポイント

 まさかのポワロ。いや、そんなギリギリで計画ぶち壊して「事件が起こる前に防げたわー!」ってドヤ顔する前に、ハリスンの相談に乗ってあげるとか、モリーに「不倫はあかんよ」と諭すとか、色々やりようがあったはず。しかもポワロはハリスンより先に不倫に気がついていたのに…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?