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あなたにはほんの気まぐれに過ぎなかったことが、私の一生を支配しました🥸

久しぶりに見つけた #アンソロジー人間の情景 、今回は『愛の迷宮』。110円也。
カバー #和田誠

#菊池寛  、やはり面白い。『ある恋の話』は、まさに【あなた自身を恋したわけではないのです】のキャッチコピーの通りで、こんなに理不尽な愛されかたはないだろうよ..と、舞台を降りたら全く魅力が消えてしまう歌舞伎役者に同情した(笑。

他はトマス・ハーディの『妻ゆえに』に運命の分かれ道の怖さを知り、フィリップの『帰宅』はほのぼの切なく、#堤千代 (1917-1955)の『小指』は戦争で成就できぬ恋愛に哀しいフェティシズムが。女性初の直木賞受賞作品(22歳という最年少記録も)。

ちょっとニクいのが、、

「あなたにはほんの気紛れに過ぎなかったことが、わたしの一生を支配しました」

『茶料理』より #野上弥生子

おおー!と唸ってしまった。 #野上弥生子 (1885-1985)の、中年男女の束の間の再会の話。結末もお洒落でした。
そして、筒美京平作曲の名曲、平山みき『愛の戯れ』を思い出した。作詞は橋本淳。

♪あなたには 愚かなことが
私には あゝ 救いになるのよ♪

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