私はここにいる(全部ほんとうのこと)


17歳の誕生日 
相手は初恋の人
小学校2年生の時にいじめっ子にいじめられているとき
私の後ろでファイティングポーズをとって
私に気づかれないようにいじめっ子を黙らせてくれた人

夜の12時に無人駅の前で待ち合わせ
彼は原付の免許しか持ってないのに250ccのバイクで現れた
「17歳の誕生日は家を抜け出して夜の海に行きたい」と
私からのリクエストにこたえてくれた彼
おうちがバイク屋さんだから・・にしてもお店のバイクを拝借したんだろうか。そこは聞いてない

私は高校のお友達に訳を話して、
もしもの時は一人芝居で
家で私と一緒にいるふりをしてもらうという作戦だった。
だけど友達がいると話したら彼が自分の友達を連れてきて
お友達は彼のお友達と一緒に駅で待つということになった。

迎えに来た彼とバイクに乗って「じゃね、」と手を振って出発。
私は初めてバイクの後ろに乗ったし、
彼はどうだったんだろう
初めて大きいバイクを運転したとは思えなかった。
ひそかに練習したんだろうか・・
とにかく無事砂浜の海岸に着いた

その頃の私たちは何を話したらよいかもわからず
ただ好きって気持ちだけで、
それ以外何にも考えられなかった。
ドキドキしていたのは覚えているんだけど
手をつないだのかな、それすらも思い出せない。
砂浜を5往復位して・・友達を待たせているので
又バイクに乗って駅に戻った。
駅が近づいたとき、点滅している赤いランプが見えた
「まずい・・」と彼がバイクのライトを消して右の道にそれた・・
そのままエンジンを切って惰力で道からそれて大きな木の陰に隠れる。
そういうことがすごく自然にできていて、
私は怖いとか全くなくて
感心してしまった。
しばらくすると、赤い点滅が動き出した。
「あっ、パトカー」やっとどういうことか私も気が付く。
友達は、どうなったの?
連れていかれた?
私のせいだ
大変な事になった
私の手を彼が引いて
2人で駅に近づいた

すると彼のお友達が無人の駅舎の裏の側溝から顔を出した。
「あっ!」
すると駅のトイレのドアが開いて私の友達が現れた。
「あ~、よかった。連れていかれたのかと思った~」
友達は泣いていた、声を出さずに泣いていた・・

後日、その日にいろんな駅の自動販売機が壊され小銭を取ろうとした事件があったことを知った。
パトカーは自動販売機の見回りをしていたらしい。

これが私が初めて彼と手をつないだ記憶









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