退路があることのメリット

近況報告

　先日、理髪店に行き髪を切ってもらいました。前方が大変よく見えるようになりました。
　それと、令和4（2022）年9月15日付で、生活保護廃止（脱退）となりました。

現在の仕事

　現在は派遣社員として、カード会社のコールセンター（業務委託）でテレフォンオペレーターをやっています。住所や口座、氏名などの諸変更が今のところの業務。
　OJTのために新人二人に、ひとりの先輩従業員がついており、交互に受電して、終話後にフィードバックをもらう、ということをやっています。
　覚えることがいっぱいで大変ですが、それでも楽しいです。苦しいけれども、目指すものがあることでがんばっていこうという気になるし、やることがあるというだけでも、嬉しくて楽しくてわくわくします。
　無職だったころは、やるべきことがなにもなかったから……朝起きて、ご飯食べて寝るだけの日々。最初のうちはいいけど、だんだんきつくなってきて……。

退路があることのメリット

　背水の陣、という言葉があります。退路を断たれたことにより覚悟が決まる、といった側面もある。実際、生活保護から抜けることは最初はあまり考えていなかったけれども、そうせざるを得なくなってようやく覚悟が決まった、というのもあります。
　しかし、「ここでやっていくしかない」「これがだめなら人生終わりだ」と思ったら今後しんどくなるだろう、とも思います。思い詰めて視野が狭くなり、もうどうにも行き詰まってしまう。
　もし、どうしてものときは、生活保護という制度がある。もちろん、それは最終的な手段ではあります。まずはきちんと生活を立て直す方向で考えていく。だけども、それは万が一のときの命綱のようなもので、それがあるとわかっているだけでも安心できる。だから自分の人生を変えるような行動がとれる。そういう側面もあるのかもしれません。

　退路を断つことと同じくらい、退路があることの安心感もまた、ひとの人生を前に進めるのかもしれないな、と私はいま、そう思います。

まとめ

　あすはハロウィンなのでかぼちゃを食べようかどうしようか悩みましたが、かぼちゃは冬至にとっておこうと思い直しました。

余談：派遣会社に登録する直前の話

　再び働き始めた理由はいくつかありますが、お金のこともすべてひっくるめて「せざるを得ない状態になった」と言えるのかなと思います。

　ある日の夜、睡眠導入剤を飲んでもなかなか寝つけなかったので、起き出していました。
　本を読もうと文字を見ていると、漢字の横棒が繋がっているように見えてきました。それが実際そう書いてあるように見えたわけではなく（つまり幻覚ではなく）、ぼんやりとしたイメージのような感じでした。そこで見えたものをメモ帳に書いてみました。
　翌朝、目が覚めて、前日の夜に書いたものを見て、いったい自分は何をやっているのかと思いました。

　別の日、やはり同じように睡眠導入剤を飲んだけれども眠れず、お腹がすいたので冷蔵庫にあるものを使って炒めて食べました。しかし、睡眠導入剤が効いていてふらふらだったので、フライパンや食器などは翌日に洗おうと、そのままにして寝ました。翌朝、使ったままのフライパンやシンクの食器などを見て、いったい自分は何をやっているのかと思いました。しかも、今日、明日食べる予定だった食材を使ってしまって。
　私は腹が立ってきました。自分がやったことなのに、まるで別の誰かがやったことででもあるかのように、そして自分はその被害者であるかのように感じたのです。
　そんなことがあって、これはいけないなぁ、と思いました。
　刑務所に入ると起こるという、拘禁反応って、こんな感じでしょうか？

　ひとりで家にいて、「すべきことがなにもないな」と思いながら暮らしているのもしんどくなってきました。忙しいのも大変だけれど、やらなければいけないことが何もないというのも、それはそれできつい。

　また、夜、横になって眠っているとたまに息が止まることがあり、苦しくなって起きる、ということもありました。運動をしなさすぎて、自発呼吸も難しくなったのか、自分はこのままでは寝ている間に死ぬのかもしれない……。
　まぁ、運動すればいいのかもしれないけど……。

　ひとりでいるのもきつくなってきた。
　誰かと話したい……。誰か……。
　いまこの年齢で……平均寿命まで生きるとして、あと何十年もこんな暮らしが続くのか……？
　半ば絶望的な気持ちでした。
　
　そんなふうに、いろんなことが重なって、「仕事しよう」と思いました。

　いま、嬉しくて楽しくてしかたがないのは、だからかもしれません。
　ひとがいる。だから嬉しい。だから楽しい。

　あなたがただ、ここにいるというだけで、救われるひとがいる。
　そのことを、どうか忘れないで……。

　あと、寝る前の歯磨きも……。
　朝、出かける前のハンカチも……。
　忘れないでいて……。