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だから僕が勝てる

僕はたまに格闘技を見ます。
熱烈なファンほどではないけれど、それなりに好きでよくyoutubeで過去の〜vs〜みたいな試合を観戦します。

その中でも最も好きな格闘家がいて、名前は畑山隆則です。
難易度が高いと言われている階級、ライト級で2000年にWBA世界王者になりました。けど好きな理由はその競技力ではありません。彼の精神力です。

彼が2000年にWBA世界王者になった後、坂本博之という選手と試合をすることになりました。坂本博之というのは当時WBA14位という成績ではありましたが畑山の前王者であるヒルベルト・セラーノからダウンを奪ったこと、当人が重い打撃を打つことができるハードパンチャーでもあったことから畑山よりも強いと言われていました。畑山はそんな坂本に対する評価を覆すために試合を決定させました。パンチで強い坂本と、スキルや速さで勝る畑山でしたがファンからは坂本の一撃で畑山は敗れてしまうだろうと予想されていたんです。そんな状況でインタビューに対し彼が発した言葉が

「彼は自分のアゴに自信があるんですよ。僕はアゴに自信がないんですよ
 彼はパンチに自信があるんですよ。僕はパンチに自信がないんですよ。
 だから勝てるんですよ。」

実際に畑山はこの試合に勝利しました。
僕が畑山選手を好きなのは、自分自身の弱い部分を自覚するだけじゃなくて、弱く劣っていると認められるところ。それを他人に話すことができるところ。そして弱い部分を強みに生かしてチャンスを作ろうとする姿勢です。

僕はあまり自己啓発の本や動画を見ませんが、この畑山の言葉、そしてボクサーとしての姿勢には学ぶべきところがあると感じています。自分自身、弱い部分を自覚することはできますが、それを好機と捉え長所に変えて行く姿勢はできません。誰しも自分の嫌な部分はあるとは思いますが、卑下せずに自分を愛せるようになれたらもっと悔い無い人生を送れるのかなとか、たまに思ったりします。

試合後彼は「楽しいケンカでした」と言って去ります。
カッコよすぎやろ



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