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【規格】ISO振動評価基準

ISOはInternational Organization for Standardizationの略で、国際標準化機構と呼ばれ、国際的な標準である国際規格を策定するための非政府組織の事です。
ISO規格、ISO 10816-3 : 2009に回転機械におけるコンディションの総合判定に使用する絶対判定値の記載があり、速度のrms値(速度の実効値)を総合判定に使用する様に記載がなされています。その概要を図1に示します。

ISO規格は定期的な見直しがなされています。見直しに伴い内容が変る可能性がありますので最新の情報をご確認下さい。

図1.振動シビアリティ測定器に関する要求事項

振動シビアリティ

回転機器の振動に対する耐久性(耐久指標)のことを振動シビアリティと言いますが、この振動シビアリティの値は、ISO振動評価基準検討WG(Working Group)発表のISOポンプ振動評価基準に関する検討結果報告書によるものです。回転機械は出力の大きさによって2グループに分類され、さらに取付けられている基礎の状態によって2つに分類されます。

「機械の基礎状態」が『固い』、『柔らかい』は回転機械とその取付けられた基礎を含む固有振動数が回転機械の一次危険速度(例:回転数が3000rpmの回転機械の一次危険速度は50Hz)の25%以上かどうかで判断されます。例えば回転数が3000rpmの回転機械が基礎の上に固定されている場合で、基礎を含む固有振動数が62.5Hz(=50Hz × 1.25)以上の場合は『固い』基礎に分類され、62.5Hz未満は『柔らかい』基礎に分類されます。
設備は上記の方法で分類し、図1に示す絶対値判定で評価する事が推奨されています。

振動の良否判定はなぜ、振動速度で行うのか?

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