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【レース回顧Vol.210】第58回札幌記念

レース結果・収支

1着【△】ジャックドール(3番人気)
2着【△】パンサラッサ(2番人気)
3着【-】ウインマリリン(5番人気)
・・・
6着【○】グローリーヴェイズ(4番人気)
7着【◎】アンティシペイト(7番人気)
・・・
9着【▲】レッドガラン(9番人気)
・・・
馬複10点的中!(9.3倍)
レース収支:-70 累計回収/投資:110,070/94,100(117.0%)
※ノーベット収支:0 ノーベット累計収支:+2,980


率直な感想

パンサラッサは今回も行きっぷりが悪く、ユニコーンライオンに行かせてもらったといった内容で、ジャックドールとクビ差でも見た目以上の完敗。捲り上げを期待したアンティシペイトとグローリーヴェイズはこの馬場では手も足も出ず。狙い過ぎた。


テーマの振り返り

※函館で行われた2013年、海外からの転戦馬を除く。

前走後ろから行った馬に注目→ドボン

平坦小回りだけに前に行く馬がフォーカスされがちだが、実際には前走行けずにここで前付けし直した馬、若しくは4コーナーを捲って直線強襲といった馬が勝ち負けし易い。

前走逃げた馬同士のワンツー。前が残るというより、後ろから追い上げが効かなかったのでどうしようもなかった。

デカい馬にご用心→保留

洋芝ということでパワー型が介入する余地がある。ちなみに勝ち馬9頭の馬体重レンジは460~499kg。

馬体重516kgのジャックドールが勝利。馬体重500kg超の馬はジャックドールの他に4頭いたが、これらは凡退した。


トラックバイアス分析・展開予想の振り返り

今週は火曜に74ミリというかなりまとまった量の雨が降り、その後も晴れたのは金曜のみ。日曜朝時点の含水率は4コーナー14.0%、ゴール前13.5%と数字的にはそれほどではないが、土曜の芝のレースを見る限りでは馬場がやたらと重い。前有利というより、馬場が軟らか過ぎて追い上げが効かない状態。後ろから追い上げるにしても直線に向いてからでは物理的に届かず、4コーナーで外前を取れる脚が必須。速さよりパワー、後ろより前が基本線。その上で展開を考察すると、パンサラッサを筆頭にジャックドール、ソダシと前に行く馬が人気の中心。前が人気なら妙味は捲れる後ろからの馬。

レース指標

LAP:12.6-10.9-12.0-12.1-11.9-12.2-11.8-12.4-12.6-12.7
勝ち時計:2.01.2(良) テン3F:35.5 上がり3F:37.7

パンサラッサが予定通りハナに立つも、大逃げではなくセーブした逃げ。少し離れた4番手に付けたジャックドールが直線に向いてからパンサラッサに並びかけて交わした。3着も3番手の内にいたウインマリリンが入線。レースの上がりは37秒7を要し、追い上げが全く効かなかった。


好走・凡退馬寸評、補足

1着【△】ジャックドール

スタンド前で外3番手のポジションを固めに入るジャックドール(赤矢印)。
ユニコーンライオン(青矢印)の通過は許し、ソダシ(緑矢印)の内寄せは阻止。

好スタートから馬なりで前へ。外からやってきたユニコーンライオンにそのまま行かせ、ソダシの内寄せはしっかりブロックして外の3番手を確保。道中はユニコーンライオンの後方、先頭を行くパンサラッサまで2~3馬身の位置を淡々と追走。4コーナーで手応えが鈍り出したユニコーンライオンを外から馬なりのまま交わし、パンサラッサにあと半馬身まで迫って直線へ。パンサラッサも渋太く、長い並走の末にジャックドールが僅かに前に出てゴール。着差は僅かでも控える競馬で重賞を勝てたこと、上がりを要するパワー型の決着を制した意義は大きい。東京の軽い馬場のほうがパフォーマンスが上がるだろうし、エフフォーリアがいない天皇賞秋はGI獲りチャンス。

2着【△】パンサラッサ

後続を引き連れながら逃げるパンサラッサ(赤矢印)。
ユニコーンライオン(青矢印)はともかく、ジャックドール(緑矢印)も余裕の追走。

今回はスタート直後に躓かなかったものの行きっぷりは相変わらず悪く、手綱を押しながら前へ。ユニコーンライオンのほうが行きっぷりが良く、枠順と同僚のよしみで行かせてもらったというのが正しいかもしれない。その後も平坦ラップを刻み続け、後続を引き連れながらの逃げ。全頭コメントで「追い上げが効かない馬場で位置取りの利を活かすパターンで勝ち負けできるかが焦点。」と書いたが、このパターンで力負け。それよりも行きっぷりの悪さを解消しないと先々厳しい。

3着【-】ウインマリリン

松岡騎手は内の行き脚を確認してウインマリリン(赤矢印)を内へ誘導。

スタートはまずまず、行き脚もソダシより見劣ったが、ジャックドールの後ろから内に寄せて加速して内の3番手を確保。道中はジャックドールより前に陣取り、4コーナーで鞭を入れて「内捲り」の形で直線へ。前の2頭が渋太くて差を詰められなかったが、外からやってきたソダシは逆に突き放した。力が要る馬場で勝ちに行っての3着。久々に前々の競馬で通用。滞在競馬でパフォーマンスを上げた感もある。

5着【-】ソダシ

3コーナーを単独5番手で通過するソダシ(赤矢印)。
今回はこの位置からでも後ろ過ぎた。追い上げるにしても馬場が重く・・・。

スタートを決めて前に出てきたものの、思ったほど出て行かず外5番手からの競馬。今回の馬場で1,000M通過59秒5は十分速いが、前走で高速マイルを勝った直後のソダシからすればスローペース。手綱を取って行きたがっていたのは見逃せない。4コーナーを軽い扶助で捲り上げてきたのは流石と思わせたが、直線に向いてからは頭が上がって加速が乗らなかった。適性外のレースではこんなもの。むしろコンマ6秒差は大健闘の部類。

6着【○】グローリーヴェイズ

スタート一息、ダッシュもイマイチで後方からの競馬。道中中団やや後方の内の追走も先頭まで10馬身以上離されていて、4コーナーで馬群中団に取り付いて直線に向いたが全く目立たずで終わってしまった。今回の馬場では後ろから行った時点で詰み。この馬に重い印を打った時点で論外だった。

7着【◎】アンティシペイト

大外枠から行く気をみせず、漫然と後方待機。道中は後ろから数えた方が早い位置を走っていて、これはダメだと思った。3コーナー手前からのスパートはやっつけ仕事で、4コーナーでもまだ捲り上げの最中。今回の馬場では後ろから行った時点で詰み。この馬に重い印を打った時点で論外だった。

9着【▲】レッドガラン

スタートを決めながら行く気をみせず、漫然と後方待機。道中はグローリーヴェイズの後方外を追走。3コーナー手前でアンティシペイトに外を捲られ、自らは内に入って追い上げていったが既に手応え劣勢。岩田康誠騎手の十八番である内突きに賭けたが全く伸びなかった。今回の馬場では後ろから行った時点で詰み。この馬に重い印を打った時点で論外だった。

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