【レース回顧Vol.75】第69回北海道新聞杯クイーンS
毎年3着以内に変なの(失礼)が絡んで3連系の馬券をキルしてくる牝馬限定戦。
テルツェットとマジックキャッスルは読み通り。サトノセシル?やはり変なの(失礼)が絡んで3連複をキルされた。フェアリーポルカ4着、無念。
レース直前に空一面に雲が広がり、雨が降る中でのスタート。内からローザノワールがハナを主張、ドナアトラエンテとマジックキャッスルも行き脚が付いて前へ。マジックキャッスルが前?やれば出来るやん。シャムロックヒルは内の出が良くて行き切れない様子。
ローザノワールが内前を取り切った上でハナ。2番手に早くもドナアトラエンテが入り、シャムロックヒルは外の3番手。マジックキャッスルは内フェアリーポルカと並んで4番手。でかした戸崎さん。これは貰ったでしょ。
マジックキャッスルは位置取りは申し分ないものの、シゲルピンクダイヤに外をガードされているのが気になった。これは動きたい時に動けないのでは…。
スタート一息で行き脚も付かなかった3頭がそのまま後方を追走。外差しバイアスとはいえ、小回りコースでこの位置から届くかどうか。1,000M通過は59秒9の平均ペース。
ローザノワールがリードを保ったまま逃げ込み態勢。番手でこれを追ったドナアトラエンテ、シャムロックヒルは慌ただしく手が動き始める。シゲルピンクダイヤも余裕無し。しかしその内のマジックキャッスルと最内のフェアリーポルカは持ったまま。後方からはまだ来ない。
マジックキャッスル(青)が外前のポールポジションをゲット。正直これは勝ったと思った。フェアリーポルカ(赤帽)も好位立ち回りで悪くないが、内を通った分がどう出るか。直後のサトノセシル(緑)も虎視眈々。テルツェット(黄)はまだ後ろ。
マジックキャッスルは内にモタれながらも体勢を整えて伸びてきた。やはりここでは力が違う。フェアリーポルカも悪くないがマジックキャッスルに交わされるのは時間の問題。焦点は3着争い。外から橙の帽子2頭が飛んできた。テルツェット来た!んで、サトノセシル?
ん~、テルツェットに綺麗に差し切られてしまった。マジックキャッスルは2着死守が精一杯。サトノセシルにも差し込まれて3連複アーメン。フェアリーポルカはトラックバイアスに泣いた。
内からローザノワールがハナを主張するところ、外からサトノセシル、シャムロックヒルも前を窺う。外から被せ気味にシャムロックヒルが先頭、サトノセシルも差が無く続く。いずれもハナに行かないと持ち味が出ないタイプで、前傾ラップの差し勝負を想定。トラックバイアスより内枠先行は割り引き、外前優勢で狙いを立てたい。
展開予想は外れたがトラックバイアスはビンゴ!外伸び(内が伸びない)なのはしっかりリサーチ済み。テン3ハロン35秒8-上がり3ハロン36秒0の弱い前傾ラップでの差し比べ、概ね外を通った馬が上位を独占した。
1着○テルツェットはスタートで行き遅れるのはいつものことで想定内。馬なりで進めて後方待機、4コーナーに差し掛かっても外を捲らず内を割る構え。直線ですぐ前にいたサトノセシルに右鞭が入るのを見越した上でそのまま突っ込ませ、サトノセシルが僅かに外に行ったところを突き抜けてきた。外に振らず、最短距離を通らせたルメール騎手の手腕が冴えた。
【○】テルツェット
スタート下手で後ろからになるのがネックだが、ダービー卿CTで外差しの競馬をしているのと外差し優勢のトラックバイアスが嵌りそう。
2着◎マジックキャッスルはポンとゲートを出て行き脚も付き、早め4番手を確保。直線に向くところで早くも外前を取り付けていたのを見て勝ったと思った。テルツェットに差されたとはいえ収穫のある敗戦。今回の積極策は後々に活きてくるはず。想定は外差しだったが、この乗り方なら負けても不満は無い。
【◎】マジックキャッスル
このメンバーに入れば実績断然だが、常に後ろからというのは小回りのここではネック。ただ明らかな外差し馬場でここは楽々突き抜けてきそう。
3着-サトノセシルはハナに拘らず、シャムロックヒルの後に続く予定が内の馬に前に入られて想定よりも後方からの競馬。4コーナーで馬群に入れ、直線で内から外に進路を切り替えてスパート。外が伸びる馬場の恩恵をフルに活かした。直前の雨で適度に時計を要する馬場になったのも良かった。想定では逃げ一本で考えていた。
【-】サトノセシル
洞爺湖特別は行き脚が付いて後続を離し気味に逃げ、直線も先に仕掛けてリードを保ったままの楽勝。今回は同型との兼ね合いがカギ。
4着▲フェアリーポルカはローザノワールの後を付いて行く形で内の4番手を追走。隣枠が逃げての内枠なので何もしなくても自動的にこの位置取り。3コーナー過ぎからの勝負どころも持ったままで回ってきて、自動的に2番手に上がってスパート。全く無駄の無い完璧な騎乗だったが外から差し込まれて4着。トラックバイアスのせいで負けたと言っても過言ではない。
【▲】フェアリーポルカ
昨年は久々&18kg増で外を回して詰め切れずもコンマ2秒差。今年は内枠、早めに上がって来れる脚とローカル小回りは本来相性抜群のはず。
8着△ウインマイティーは行き脚今一つで、馬群を避けて後方の外を追走。4コーナーで大外をぶん回し、直線一気を図ったが流石にロスが大き過ぎて詰め切れなかった。半年振りでこの競馬でコンマ6秒差なら及第点かもしれないが、馬群に突っ込めないようだと先々厳しい。
【△】ウインマイティー
低迷の契機は秋華賞4コーナーでの他馬との接触。半年の休養は故障ではなくクールダウン期間。忘れな草賞以来の少頭数のここはレースがしやすい。
10着△シゲルピンクダイヤは先手を主張したシャムロックヒルに付いて行く形で4番手の外を確保。ただ終始外を通らされる形から4コーナー手前で早くも手が動き始め、直線に向くまでに外前を確保できず直線フェードアウト。予想の中で触れた懸念的中。外差し優勢の流れに乗り切れなかった。
【△】シゲルピンクダイヤ
最近のハイパフォーマンスは前付け時。今回は内2頭が行った後の後ろに入れそうだが、終始外を通らされそうなのはマイナス。
11着△ドナアトラエンテはスタートから促して前に出していき、ローザノワールの直後2番手を追走。無理した様子は無かったので問題無いかと思って見ていると、4コーナー手前で既に全力追い。内からフェアリーポルカ、外からマジックキャッスルに追い抜かれたところで勝負あり。直線はただ沈んでいくだけだった。ここまで負ける原因がよく分からない。
【△】ドナアトラエンテ
かなりのジリ脚で、毎回上位には来るが勝ち切れない。加速距離が短くなるローカル替わりはマイナス。好位が取れないようだとなお苦しい。
ちなみにドナアトラエンテには前日16時46分から17時06分にかけて複勝に1,150万円ほどぶち込まれたが、残念ながら紙屑(電子屑)になってしまった。中山牝馬Sでも2,500万円の複勝がぶち込まれて紙屑(電子屑)になっていたが、同一人物なのだろうか。
中山牝馬Sにおける複勝の時系列オッズ推移。9(ドナアトラエンテ)の複勝の売れ方が異常。たかだかGIII、牝馬のハンデ戦に賭け過ぎやろ…。
クイーンSにおける複勝の時系列オッズ推移。5の複勝の売れ方が明らかに不自然。何でドナアトラエンテにこんなに突っ込むんだろう?馬主?いや、クラブ馬だしなぁ…。
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