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【レース回顧Vol.99】第69回アイルランドトロフィー府中牝馬S

アンドラステ、抜群に折り合って単独2番手。直線の抜け出しタイミングも適正。岩田ボウ、やった!遂に念願の重賞初勝利!

・・・シャドウディーヴァ、差し切っちゃいますか。福永さん、若手に厳しい。

予想で書いた小ネタの振り返り。

1.前走上がり3ハロン最速をマークしていた馬が6年連続連対(4連勝)中
2.前走クイーンS組が3年連続3着以内に2頭来ている
3.父か母父ニアークティック系の馬が過去10年中9年で連対

1.は途切れたけど、マルターズディオサが8番人気で3着。来年も要注意。

2.はドナアトラエンテの4着が最高でみんなぶっ飛び。チーン。

3.は父ロイヤルチャージャー系×母父ニアークティック系の王道配合シャドウディーヴァが勝利。昨年も2着していたし、順当といえば順当。

20211016東京11R(1)

お馴染みの面子がしっかり出遅れ。リアアメリアは今回ブリンカーを付けてきたけど何の意味も無かった。出遅れ癖はまず治らない。むしろ悪化の一途を辿ることのほうが多い。晩年のルーラーシップも酷かった。

20211016東京11R(2)

ローザノワールが出鞭を入れながら激しく動いてハナ奪取。アンドラステは何もせず2番手。掛かってもいない。これは・・・。

20211016東京11R(3)

何とデゼルが3番手。そんなの聞いてない。川田さんやるなぁ。これは勝たれたかも。ということはハズレか・・・。ドナアトラエンテはどこですか?

20211016東京11R(4)

ドナアトラエンテは中団後方の外。構え過ぎのような気が凄くするけど、ルメさんだしこれがベスポジなんでしょう。マジックキャッスルはその内側にいた。今回は差し構え。シャドウディーヴァはその後ろを追走。

20211016東京11R(5)

アンドラステ(青)が馬なりで先頭を窺う。デゼルは外前から進出。ドナアトラエンテ、シャドウディーヴァ(黄)は馬群の中。マルターズディオサ(緑)は外を回して外差し一気の構え。

20211016東京11R(6)

残り300M付近、ここで初めてアンドラステに鞭が入る。後続はスマートリアンが来ているぐらい。デゼルはむしろ下がっていった。

20211016東京11R(7)

残り200M。ドナアトラエンテが内に潜りながら迫ってきたがこれは届かない。アンドラステ、これは勝ったでしょ。岩田ボウ重賞初勝利キタ!

20211016東京11R(8)

・・・ってシャドウディーヴァ、あそこから差し切っちゃうんですか。先週も同じこと言ってたような。岩田ボウ、無念。

ローザノワールの単騎逃げだが速くはなく、先行勢も少なめ。マジックキャッスルは今回も早めの競馬に出てきそう。マジックキャッスルが4角外前なら完全に上がり勝負。後ろより前、外より内にフォーカスしておきたい。

ハズレ。1,000M通過59秒4の平均ペース。直前のレース(白秋S/3勝クラス・芝1,400M)は内側決着だったが、本レースは外差しに持ち込んだシャドウディーヴァとマルターズディオサがそれぞれ1着、3着。アンドラステはスタート好発から完璧に立ち回って2着。普通なら勝っていた。普通なら。

1着△シャドウディーヴァはスタートを決めた上で控えて後方待機。意外と前付けする馬が多くて相対的に後方の位置取りになった。最初から外を回すことを念頭に置いた立ち回りで、残り400M付近で大外へ。内にモタれるのを右手綱で絞りつつの左鞭で突き抜けた。福永騎手はシャドウディーヴァに3回目の騎乗で、馬の癖を完全に掌握していた。

【△】シャドウディーヴァ
昨年(2着)は少頭数で馬場も重かった。ただ今年も東京新聞杯3着、マーメイドS3着と気を吐いている。中団付近に付けられるなら面白い。

2着-アンドラステは通ったコース、位置取り、スパートのタイミング、いずれも適正。これで勝てないならどうしようもないという完璧な立ち回りだった。内枠からすんなり先手が取れたことと、今回は折り合いが抜群だった。パドックでは相変わらずチャカチャカしていただけに意外だった。

【-】アンドラステ
前走は馬群の中で折り合いを付けられたものの、直線周りと同じ脚色になり埋没。今回牝馬同士とはいえ、同斤量だとキレ負けしそう。

3着-マルターズディオサは無難にスタートを決め、道中はシャドウディーヴァと共に後方を追走。終始外々の立ち回りで追い出しはスムーズ。残り400Mで前にいたセラピアの外に持ち出し、シャドウディーヴァと共に伸びてきたがラスト100Mで突き放された。距離適性の差が出たか。

【-】マルターズディオサ
前走は痛恨の出遅れで即ゲームオーバー。このところ後ろからの競馬しかしていないのが気になる。叩き良化型でもなく苦しい。

4着◎ドナアトラエンテは普通のスタートを切りながらあまり進んでいかず、相対的に後方寄りのポジションに収まった。4コーナーは周りを囲まれ、馬場の内を通ってスパート。残り200M辺りまで順調に差し込んできながらラストで勢いが無くなった。少なからず枠順に泣いた。

【◎】ドナアトラエンテ
圏外に飛んだ2回はいずれも上がりを要する一周コース。ワンターンで軽い芝、前付けできて鞍上ルメール。正直ここで飛ぶシーンが思い浮かばない。

10着▲シゲルピンクダイヤは先行争いから引いて4番手の内を確保。直線で内から追い上げにかかったもののジリジリといった感じで、サトノダムゼルに外から簡単に交わされて次第に後退。完全にキレ負け。端的に言えば、東京コースに合っていない。

【▲】シゲルピンクダイヤ
前走は大外枠から終始外を立ち回らされて直線でフェードアウト。内枠を引いた今回は状況好転。内ピタ先行で外差し展開の間隙を突きたい。

12着△ミスニューヨークはスタートを決めた上で自重、中団の内を追走。4コーナーで内に寄せて回り、ラチ沿いスルスルを狙ったがラスト1ハロンでガス欠。デムーロ騎手は手応え劣勢を悟って追っていなかった。重賞では力が足りていない。

【△】ミスニューヨーク
前走はスロー前付けの一戦で、4コーナーで外を通った分詰め切れず。乗り方一つで勝ち負け可能で、デムーロ騎手に乗り替わったここは勝負駆け。

15着○マジックキャッスルは行き脚が今一つで、押しても前に行けず後方待機。終始周りが壁で自動的に内突きの構え。僚馬ドナアトラエンテと一緒に内から上がってきたが、ラスト1ハロン手前で離された後は力なく下がっていった。キムラヨウヘイ氏のプロファイリング(下記参照)通りになった。

【○】マジックキャッスル
クイーンSは果敢に前付けして勝ちに行ったところを差されて2着。今回裸同然の54kgなら勝ち負け出来て当然。後ろに構え過ぎなければ楽勝も。

印を回さなかった馬についてもコメント。

【-】デゼル
ワンターンコースで飛んだのは前走が初めて。今回は格下げ戦で1ハロン延長、外から普通に差してくるだろうが前付けの馬に押し切られそう。

2番人気16着。スタート直後から行く素振りはなかったが、馬の行く気に任せたところ3番手。平均ペースでこの前付けは嵌ったかに思えたが、意外に追ってから全く伸びなかった。やはり後方で溜めてナンボの馬。改めてパドックを見返してみたら結構チャカついていた。久々でテンションが上がっていたらしい。

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