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【レース回顧Vol.133】第38回フェアリーS

レース結果・収支

1着【-】ライラック(5番人気)
2着【◎】スターズオンアース(1番人気)
3着【-】ビジュノワール(7番人気)
4着【▲】フィールシンパシー(10番人気)
・・・
6着【△】スクルトゥーラ(4番人気)
7着【○】ニシノラブウインク(6番人気)
8着【△】ヴァンルーラー(9番人気)
9着【-】エバーシャドネー(3番人気)
10着【-】エリカヴィータ(2番人気)
・・・
16着【△】スプリットザシー(8番人気)
馬複5点外れ 3連複10点外れ
レース収支:-1,500 累計回収/投資:2,020/5,500(36.7%)


率直な感想

ミルコさんって中山めっちゃ上手いよね。昨年だけでもダービー卿CT、ターコイズSとか。負けたけどオールカマーも上手かった。今後は「ミルコの中山」は上方修正する。スターズオンアースは完璧な位置取り、図ったような内突きをみせたが及ばず。フィールシンパシーは枠。中山マイルの大外から差しならまだしも、先行はキツイ。


テーマの振り返り

関西馬が苦戦中→ビンゴ!

昨年もサフラン賞2着、アルテミスS3着と関東圏で実績十分だった関西馬テンハッピーローズ(1番人気)が4着に敗退。厳冬期の長距離輸送は若い牝馬には酷ということらしい。関西馬は1着候補から外したい。

関西馬は4頭出走して全滅。マテンロウオリオンに勝利したエバーシャドネーも例外ではなかった。めっちゃ使えるテーマで、来年も活用したい。

前走で初勝利を挙げた馬が優勢→ハズレ

昨年は未勝利戦を勝った直後の馬のワンツーで、3着も新馬戦を勝っただけのキャリア1戦馬だった。実質条件戦のようなメンバーで、上位クラス経験があまり意味を成していない。

今年は上位クラス経験馬のワンツー。特にコメント無し。

マイル戦経由組が中心→ハズレ

1着候補はマイル戦経由馬。前走から距離が変わる馬はヒモ候補。但し昨年は新馬戦で1,200M、未勝利戦で1,400Mを使ってマイル戦未経験のファインルージュが勝利した。

今年は京都2歳Sから距離短縮、マイル戦未経験のライラックが勝利。これについてもノーコメント。


トラックバイアス分析・展開予想の振り返り

前日の準メイン・若潮S(4歳以上3勝C・芝1,600M)は馬群の内から抜けてきたエイシンチラーが勝利。2着ウイングレイテストは馬群中央、3着トオヤリトセイトは最内突き。この日の芝5レースはいずれも4コーナーで3番手以内につけていた馬が勝利。前々日の芝4レースもニューイヤーS(4歳以上OPL・芝1,600M)のカラテを除く3レースで先行馬が勝利。引き続き内前優勢。フィールシンパシーの逃げ想定も、大外だけに内から何か行けばその馬がハナ。ペースは上がらないのではないか。内枠に先行馬が多く、外枠の馬は外に振られそう。外差しは割引。

レース指標

LAP:12.4-11.3-11.8-12.1-12.3-11.8-11.6-11.9
勝ち時計:1.35.2(良) テン3F:35.5 上がり3F:35.3

振り返り

1,000M通過59秒9の平均ペース。勝ったライラックは4コーナーを捲って大外一気。2着スターズオンアースは内を立ち回って最内を突いて上がってきたが、3着ビジュノワールはライラックが抜けた後を追って差し込んできた。内も外も伸びる馬場。内前優勢からフラットに修正。


好走・凡退馬寸評、補足

1着【-】ライラック

出遅れというよりはゆっくりとゲートを出て後方からの競馬。道中は前から離されたエバーシャルマンより更に後ろ、最後方にいた。残り1,000Mの標識を過ぎた辺りから進出開始。前の馬群に追い付いたところで一旦止めて、直線に向くところで再加速。そのまま大外一気で突き抜け。恐るべきロングスパート性能。京都2歳Sで散々ゲート入りをゴネるなど気性面に課題がある馬で、馬群から離してリラックスして走れたのが勝因か。今日のところはM.デムーロ騎手の作戦勝ち。

2着【◎】スターズオンアース

抜群のスタートと行き脚で、ハナにも立ちかねない感じだったが他に行かせて5番手の内。折り合いは抜群、4コーナーで溢れるような手応え。この時点で勝ったと思った。直線で内に切り込み、フィールシンパシーの内に入れてスパートして一気に伸びてきたが外ライラックの伸びに及ばず。新潟と東京の軽い馬場で走ってきた馬が初の中山でここまで走れば先々楽しみ。

3着【-】ビジュノワール

スタート直後、左右から寄られて進路が無くなるビジュノワール(赤矢印)。
4コーナー内から直線半ばで大外に持ち出してスパートするビジュノワール(赤矢印)。

スタートは五分に出たものの、エバーシャドネーに内を固められ、外からニシノラブウインクに割り込まれたことで進路が塞がり、頭を上げて後退。更に最初のコーナーで外から締められて一気にポジションが悪くなった。直線に向いてからも前が壁で、大外に振ってスパート。しかし途中から右手綱を引っ張り通しで追えていなかった。これで3着に来るのだから能力は高い。距離も延びて良さそう。

4着【▲】フィールシンパシー

今回も絶好のスタートで飛び出していったものの、内から仕掛けたウラカワノキセキのハナは叩けず。道中はこの1馬身後方の外を淡々と付いていき、直線に向いてスパートして一時は先頭に立ったものの、ゴール間際で内外に差し込まれた。3着に残せなかったのは枠としか言い様がない。スタートから最初のコーナーに入るまでに数十メートルは損している。

6着【△】スクルトゥーラ

スタート直後からラチ取り意欲満々、ニシノラブウインク、スターズオンアースの前を横切って3番手の内を確保。徹底して内に拘り、直線でフィールシンパシーとブルトンクールの間の進路を確保してスパート。横山武史騎手は完璧に乗ったが、馬がこれに応えることが出来なかった。予想のマイナス要素で触れた通り、このレースで1番人気に推されながら8着に散った母(カービングパス)と同じで、距離に明確な壁がある。

7着【○】ニシノラブウインク

スタートしてからスクルトゥーラに前に入られ、想定よりは一段後ろの位置取り。4コーナーは周りが壁、しかも手応え劣勢。直線に向いてからは内外へフラフラして、体勢を整えるだけで一杯。三浦騎手は疲れたと思う。結局ゴールまで鞭を入れることが出来なかった。

8着【△】ヴァンルーラー

スタートから行き脚が付き、外枠ながら好位集団の外へ。折り合いをしっかり付けながら4コーナーを回ってきて、さあ直線勝負と思いきやサッパリ伸びなかった。残念ながら力不足ということになるだろうか。

9着【-】エバーシャドネー

最初のコーナーで外から締められてポジションを悪くするエバーシャドネー(赤矢印)。
内の隙間目掛けて飛び込むスターズオンアース(青矢印)に怯むエバーシャドネー(赤矢印)。

スタートは五分に出たものの、外のスタートが良く早速割り込まれた上に最初のコーナーで外から締められて中団馬群の中。内枠は自ら行ければチャンスだが、行きそびれると逆にピンチになる。道中は動くことが出来ず、直線で内から追い上げにかかったところスターズオンアースに弾かれてジ・エンド。勢いがあればスターズオンアースに先んじて前に出られたはずで、今回のところは力負け。

10着【-】エリカヴィータ

4コーナーでスプリットザシー(黄矢印)が不意に外へヨレ、ポケットシンデレラ(青矢印)とエリカヴィータ(赤矢印)が外へ膨らむ。

スタートで出負けして後方からの競馬が確定。中山マイルは最初のコーナーまでの距離が短く、リカバリーが利かない。内は混雑して追い上げられず、やむを得ずライラックの後を追って大外へ。とそこへスプリットザシー起点の不利で更に外へ。これで完全に勝機を失い、直線は肩鞭程度で流していた。力負けというか、競馬になっていなかった。

16着【△】スプリットザシー

4コーナーでトモが流れて外へ流れるスプリットザシー(赤矢印)。直後を走っていたポケットシンデレラ(青矢印)、その外のエリカヴィータ(黄矢印)に不利を与えてしまう。

4コーナーで、10番スプリットザシーが外側に斜行したため、14番ポケットシンデレラおよび9番エリカヴィータの進路が狭くなりました。
この件について、10番スプリットザシーの騎手丸山元気に対し、過怠金50,000円を課すとともに、4コーナーで外側に逃避したことについて同馬を平地調教再審査としました。

採決レポート(JRA発表)

ただでさえ華奢なのに、今回も6kg減で388kg。これは流石に厳しい。スタートからよろけていて、4コーナーでは外に流れるなどフラフラ。他馬に比べて明らかに小さく、見ていて危なっかしかった。この馬を狙いに含めてしまったことは反省材料としたい。

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