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【レース回顧Vol.228】第70回アイルランドトロフィー府中牝馬S

レース結果・収支

1着【-】イズジョーノキセキ(12番人気)
2着【◎】ソダシ(1番人気)
3着【▲】アンドヴァラナウト(3番人気)
・・・
5着【○】アブレイズ(4番人気)
・・・
9着【△】ラヴユーライヴ(6番人気)
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13着【△】リアアメリア(10番人気)
・・・
馬複10点ハズレ、3連複6点ハズレ
レース収支:-1,600 累計回収/投資:120,700/116,200(103.9%)
※ノーベット収支:0 ノーベット累計収支:+2,980


率直な感想

1,000M通過57秒9って、カツハルさん今度は飛ばし過ぎ。でもこれはソダシにとっては追い風。スピードに任せて突っ切りだな。と思ったら、ここで岩田親父の内突きかよ。3頭いた前走上がり3ハロン最速馬のうち、唯一外した馬に勝たれてしまった。相手選定ミス。


テーマの振り返り

夏競馬を使った馬が中心→保留

ローカル6場を経由するということは、すなわち直近で夏競馬を使っていたということ。夏休みを満喫した馬よりも、夏を使ってきた馬のもう一丁に期待したい。

夏競馬直前の阪神・垂水Sを勝って直行のイズジョーノキセキが勝利。3着もヴィクトリアマイルから直行したアンドヴァラナウトということで、今年は夏競馬組がだらしなかった。

前走上がり3ハロン最速馬に注目→ビンゴ!

2017年から2020年にかけて4連勝、昨年は8番人気マルターズディオサが3着に入った。後方待機馬が毎年のように台頭しており、直近で見せた決め手がそのまま通用する傾向がみられる。

今年の該当馬はアブレイズ、ラヴユーライヴ、イズジョーノキセキの3頭だったのだが、このうち最も人気が無かったイズジョーノキセキ(12番人気)が勝利。このレースは前走上がり3ハロン最速馬を買い漁るべし。


トラックバイアス分析・展開予想の振り返り

関東地方はスッキリしない空模様で、木曜・金曜と弱い雨が降って土曜朝時点のクッション値は8.8。超高速は回避されそうだが重くもなく軽い芝という認識。トラックバイアスはフラット。内枠に入ったローザノワールの逃げに同じく内枠のアンドヴァラナウト、ソダシが追随。ライティアも前へ。ホウオウピースフル、クリノプレミアム、イズジョーノキセキなど、直近で先行していた馬が軒並み内に入ったことで前は固まって推移。ローザノワールは田中騎手が前走緩め過ぎたことを後悔していたので、今回は1,000M通過60秒を割る程度のやや速めの逃げを打つとみる。溜めて弾けるというよりも、淀みない流れで差せる脚に注目。

レース指標

LAP:12.6-10.7-11.1-11.7-11.8-11.9-11.5-11.4-11.8
勝ち時計:1.44.5(良) テン3F:34.4 上がり3F:34.7

前走の田中騎手のレース後コメントをチェックしていれば、ここでローザノワールが緩めの逃げを打たないことは容易に推測が付いた。しかしライティアが好スタートから飛び出していってローザノワールがハナを奪い返しに行ったことでオーバーペースになってしまった。全く息が入らない流れで先行勢は壊滅、内からスルスルと差してきたイズジョーノキセキが大金星。ソダシは56kgが影響したのかやや踏ん張りを欠いた。


好走・凡退馬寸評、補足

1着【-】イズジョーノキセキ

道中外は壁が厚く、内に行くしかなくなるイズジョーノキセキ(赤矢印)。
ソダシ(青矢印)とアンドヴァラナウト(緑矢印)の内を割らず、
ソダシの外に持ち出すイズジョーノキセキ(赤矢印)。
この後アンドヴァラナウトが外へ行ったのでこれが正解。

あまり良いスタートではなく、馬群後方から内へ入れての追走。外は厚い壁がそびえ立ち、内を突くというより内を通すしかないといった状況。丁度目の前をアンドヴァラナウト、その前にソダシが走っていて、これらの後について直線へ。直線は内から様子見の鞭を入れながら前が割れるのを待ち、ソダシが抜け出したタイミングでこの外のスペースに突っ込んでスパート。ゴール寸前で捉えた。外から何かが差してくるとは思ったが、内からイズジョーノキセキは想定外だった。

2着【◎】ソダシ

直線、馬なりで進路を模索するソダシ(赤矢印)。
しかし最内からもイズジョーノキセキ(青矢印)が肩鞭で付いてきていた。

スタートは良く、ハナにも立てそうな勢いだったが当然自重。ローザノワールやアブレイズ、リアアメリアにも行かせて5番手追走。ローザノワールが飛ばしていったことで先頭まで最大7~8馬身差。1,000M通過57秒9はソダシにとっては平均ペースみたいなもので、実際直線に向いてから馬なりで馬群を捌いて前に迫っていった。内から競ってきたアンドヴァラナウトも軽くあしらい、貫録勝ちかというところをゴール寸前で攫われて負け。56kgを背負ってベストより1ハロン長いここでアタマ差なら叩き台としては上々。ただテンションの高さは如何ともし難く、次走以降も課題として残る。

3着【▲】アンドヴァラナウト

ソダシ(青矢印)を見ながら直後を進むアンドヴァラナウト(赤矢印)。
The・マーク競馬。
ソダシ(青矢印)「アンヴァラちゃん、私と勝負したいんでしょ?」
アンドヴァラナウト(赤矢印)「ソダシ!アンタいきなり?」

ソダシと並んで絶好の飛び出し。ソダシを行かせてこの後ろに入れての追走。ソダシしか眼中に無いと言わんばかりのガチガチのマーク競馬。マーク対象は真っ白で見失うことはなく、競馬はし易かったと思う。直線に向いて一貫して内を通り、ソダシに並びかけるタイミングを窺っていたところ、ソダシから内に寄ってきて突如併せの形に。200Mほど競り合った結果、相手に抜けられて負け。失速せずの3着は評価対象も、何の不利もなく競り合って負けた辺りに力差を感じざるを得ない。

5着【○】アブレイズ

いい感じで差し込んできながら、ラスト200M付近で外へ行くアブレイズ(赤矢印)。

隣のライティアが速く、これに付いていく形で前へ。ただハイペースをまともに付いていく形になり、見た目は持ったままでもかなりしんどかったと思う。直線半ばで追い出して差し切りそうな感じに見えたが、ラスト200Mの標識辺りで不意に外に膨らんで失速。立て直して前を追ったが届かなかった。今回のところは行きっぷりの良さが仇になった。調教の猛時計に釣られたのもあるが、ヴィクトリアマイルで17番人気の馬を今回4番人気で厚い印を打ってしまう辺りはセンスが無い。前走8番人気2着で今回2番人気のサトノセシルは切ったが、大衆が考えることは大体間違い。

9着【△】ラヴユーライヴ

道中ゴルトベルク(青矢印)に蓋をされ続けるラヴユーライヴ(赤矢印)。
他馬に干渉されると脆い。

スタート五分でも行き脚が緩く、外の馬に行かれて馬群の中。3コーナー手前からゴルトベルクに蓋をされて直線に向いても暫くは前が壁。直線半ばでようやくフリーになった頃には既に勝負が決していた。この馬は少頭数時に走る傾向がみられるが、他馬に干渉されると走らない馬の性格に起因していると思う。

13着【△】リアアメリア

外に壁無くどんどん前に行くリアアメリア(赤矢印)。
アブレイズ(青矢印)共々、今回は前に行ってしまった時点でアウトだった。

ゲートに寄り掛かるような感じで出負け。ただ行き脚は付いて楽々リカバー。しかし外に壁が無く、そのままどんどん前へと上がっていってしまった。結局道中全く脚が溜まらず、直線半ばで一杯になり後退。ここまで流れが速くなるとは思わなかった。スタートが怪しいのはさておき、道中行きたがるので距離は縮めたほうが良さそう。

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